胃粘膜下腫瘍について;これは胃カメラすれば2~5%の頻度で見つかります。殆どが良性です。

①胃のポリープについて;大部分が「良性(=癌ではないし、生命や胃の機能に影響を与えない)」です。

ただ、このポリープから癌が発生することがあるのも事実で、

「一度は生検(組織の一部を摘んで顕微鏡で癌の有無を調べる検査)をすべき」というのが、

胃カメラ医師の鉄則になっています。

②胃粘膜下腫瘍について;これは胃カメラすれば2~5%の頻度で見つかります。

殆どが良性です。

①②については、年1回程度胃カメラを行い、

サイズを確認していくのが普通です(サイズは大きく変わらなければ大丈夫です)。

大きくなっても良性のことはあります。

胃粘膜下腫瘍が悪性だった場合「粘膜表面や胃の筋肉に滲み込んでいる」画像になります。

大きさだけでは判定しません。

粘膜下腫瘍のサイズの評価って、ポリープや癌よりちょっと難しいんです。

なぜなら胃カメラは胃の粘膜表面を見る道具なので、

粘膜の下に埋まっているものを診断するようには出来てないんです

(胃癌、潰瘍、ポリープなど胃の病気の殆どは粘膜の病気なのでそうなっています)。

なので、粘膜下腫瘍の診断能力は担当医師により少々個人差が出ます。

胃粘膜下腫瘍、通 称SMT:エスエムエィー(Submucosal Tumor)と呼ばれる疾患はけっこうやっかいである。

胃粘膜下腫瘍、通 称SMT:エスエムエィー(Submucosal Tumor)と呼ばれる疾患はけっこうやっかいである。

なぜなら大方、手術で腫瘍を切除して初めて診断がつくことがほとんどだからである。

胃ガンの場合は腫瘍の本体が胃の内側にあるので

胃カメラで観察しながら腫瘍の一部を切除(生検:せいけん)し、

顕微鏡検査(病理組織検査)にてほとんどのケースで診断がつく。

しかし、胃の外側に突出する腫瘍に胃カメラは打つ手無しである。

超音波内視鏡を行ったにしても、大きさや胃壁との関係は見える(存在診断・部位 診断)ものの、

悪性なのか良性なのかの質的診断までは至ることはできない。

良性であればよっぽど大きくなければ経過観察としたいところであるが、

先に述べたように手術をしなければ診断がつかないというところがつらいところである。

内視鏡手術が登場するまでは、

胃ガンの手術のように腹部を20cm以上も切開しこのような腫瘍を切除していた。

しかし現代は腹腔鏡をはじめとする内視鏡手術の発達が著しく、

腹部を大きく切開することなく、ものの30分で手術は終了してしまう。

以前は手術侵襲(しんしゅう)を考慮し、

5cm以上の比較的大きな粘膜下腫瘍は悪性の可能性が高いので手術、

4cm以下の小さなものは経過観察としている時代があった。

しかしこの大きさに、悪性・良性の根拠は全くない。

小さくても悪性の振る舞いをする腫瘍はあるはずだし、その逆のケースもあるだろう。

決して良性とは言えず悪性のポテンシャルを持った腫瘍である。

 

 

胃ポリープ、胃粘膜下腫瘍[いねんまくかしゆよう]

胃ポリープ胃粘膜下腫瘍は、いずれも胃の良性腫瘍です(図5―12)。

 

【胃ポリープ】

胃の粘膜上皮が限局性に増殖して内腔[ないくう]に向かって

盛り上がってできた腫瘤[しゆりゆう](いぼのようなもの)が胃ポリープです。

胃ポリープのできる原因は不明ですが、胃の集団検診や胃内視鏡検査が普及したことによって、

胃ポリープの発見される機会が増えてきました(内視鏡検査での発見率は5%前後です)。
 

胃ポリープに特有の症状はありません。

無症状に経過するのがほとんどですが、背景胃粘膜に胃炎を伴っていることが多く、

その胃炎の症状としての胃部不快感、胃もたれ、膨満感、みぞおちの鈍痛などがみられることがあります。

ポリープからの出血はまれですが、少量の出血が長期にわたってみられると貧血を起こすことがあります。

胃ポリープは過形成ポリープ(上皮の過形成よりなる)と、腺腫[せんしゆ]と呼ばれる腫瘍性のポリープに分けられ、

過形成ポリープがその大部分を占めます。

過形成ポリープからのがん化はごくまれですが、腺腫はがん化傾向が強く10%前後にみられます。

ポリープの形にはいろいろありますが大きく4つに分類され(図5―13)、

ポリープのサイズが大きいほどがん合併率が高くなります。

 

【胃粘膜下腫瘍】

胃の粘膜の下にできた腫瘤[しゆりゆう](塊)で、

胃ポリープと異なり、正常の胃粘膜におおわれたまま胃内腔[いないくう]に突出してきたものをいい、

普通症状はありません。

しかし、腫瘤が大きくなり表面に潰瘍[かいよう]を伴うような場合には、

腹痛や消化管出血などを起こすことがあります。

腫瘤の種類としては筋肉由来のもの、脂肪の塊、血管・リンパ管由来のもの、神経由来のものなどですが、

多くは良性と考えてよいでしょう。

胃粘膜下腫瘍(良性)はどんな病気か

胃粘膜下腫瘍の内視鏡像

 胃粘膜下腫瘍は、胃の粘膜層よりも深いところにある胃壁内の病変によって、粘膜が胃の内腔に突出した隆起のことをいいます。

表面は平滑なことが多いのですが、くぼみや潰瘍がある場合もあります。

病変は、胃粘膜下腫瘍という病名のとおり、多くは腫瘍性ですが、そうでない疾患も含まれています。

また、病変は悪性の場合もありますが、ここでは良性の病変について取り上げます。

原因は何か

良性の病変では、平滑筋腫(へいかつきんしゅ)、迷入膵(めいにゅうすい)、

神経性腫瘍(しんけいせいしゅよう)などの頻度が高くなっています。

原因はさまざまで、不明なものから寄生虫などによる好酸球性肉芽腫(こうさんきゅうせいにくげしゅ)のようなものもあります。


症状の現れ方

 一般に、腫瘍が小さい場合はほとんど無症状で、多くは健診などで偶然発見されています。

時に心窩部痛(しんかぶつう)や腹部不快感を伴う場合があります。

悪性では腫瘍が崩れて出血し、吐血や下血を生じることがあります。


検査と診断

通常、胃X線や内視鏡検査で診断します。

表面に潰瘍などを形成して病変が露出している場合には、

ある程度は病変の一部を採取して調べる生検で病理組織診断が可能ですが、

多くは粘膜の下に病変があるために表面だけをかじりとる通常の生検ではなかなか診断できません。

そのため、超音波内視鏡検査で病変の性質を詳しく調べることがあります。

最近では超音波内視鏡を使って生検が行えるようになってきました。

そのほかには腹部超音波や腹部CT検査などがありますが、3cm以上の病変でないと診断が困難です。


治療の方法

 大きさが4~5cm以上になると悪性腫瘍であることが多いため手術が行われますが、

それより小さい場合には一般に定期的に経過観察をすることになります。

経過観察中に大きさや形態に変化がみられるようであれば、手術も考慮されます。

通常、手術は腫瘍の部分だけを切除する胃部分切除術が行われます。

また、病変が胃壁の筋層よりも浅い場所にあれば内視鏡での摘出が可能な場合があります。

胃粘膜下腫瘍(良性)に気づいたらどうする

 まず内科か外科を受診して、手術が必要なのか、それとも経過観察でよいのかどうかを診断してもらいます。

経過観察中はとくに生活上の制限はありません。


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