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感染性胃腸炎、ウイルス性食中毒にご用心 !!

毎年、冬季になると、小児科および内科医からの感染性胃腸炎患者の報告数が増加します 。            
感染性胃腸炎には、ウイルス性のものと細菌性のものの他、寄生虫によるものがありますが、
冬季に発生する感染性胃腸炎のほとんどがウイルス性の胃腸炎です。
 原因ウイルスは、ロタウイルスとともにノロウイルス(Noro virus; かつてSRSVやNorwalk-like virus と呼ばれていたもの)が注目されています。
ほかに、アデノ、アストロ、エンテロの各ウイルスが知られています。

ウイルス性食中毒の主犯格はノロウイルス!

ノロウイルスは1968年にアメリカ オハイオ州 ノーウォークという町の小学校で集団発生した急性胃腸炎の患者の糞便から初めて見つかり、発見された土地の名前にちなんで「ノーウォークウイルス」と呼ばれていました。
1970年代に入り、電子顕微鏡の発達により形態が明らかになり、その形から「小型球形ウイルス」と呼ばれるようになりました。
その後2002年に「ノロウイルス」と命名されて今日に至っています。
ノロウイルスは直径約3万分の1mmの小型のウイルスです。
アルコール等の消毒薬に抵抗性をもち、感染力が強いので、十分な衛生管理が必要なウイルスの1つです
最近の調査でノロウイルスがウイルス性食中毒の原因ウイルスの9割を占めていることがわかり、ノロウイルスが食中毒の原因物質に加えられました。

ノロウイルス感染による食中毒事件は年間を通して報告されており、特に感染性胃腸炎が乳幼児の間で大流行をし始める冬季に多発する傾向が全国的に見られます。

ノロウイルスに感染したらどんな症状がおきるか?


ノロウイルスの潜伏期間は1日~2日で、主症状は吐き気、嘔吐、下痢、その他の症状として、腹痛 頭痛 発熱 悪寒 筋痛 咽頭痛 倦怠感を引き起こすと言われています。
一般的には2~3日で回復し、経過は比較的良いのですが、抵抗力の衰えた高齢者では脱水症状や体力の消耗により重篤化し、時には死に至る事もあります。
症状回復後でも1~2週間、まれに1ヶ月に亘り糞便中にウイルスを排出し続けます。
そのため、二次感染にも注意が必要となります

ウイルス性食中毒と細菌性食中毒の違いは?
1.ウイルスは食品では増殖しない。
2.食中毒をおこす細菌は動物(ヒトを含む)や環境由来ですが、ウイルスはヒト由来です。

ノロウイルス感染はどうしておこるか:ノロウイルスの感染源・感染経路
 
冬季のウイルス性食中毒の原因食として最も報告が多いのは、生ガキです。
(ウイルスに汚染された二枚貝を生で食べることによって、ノロウイルスに感染するためです。)
 ノロウイルス感染による胃腸炎の集団発生がおこるウイルスの伝播には
 (1)下水または生活排水からウイルスが海に流れ、二枚貝が大量の海水を濾過することによってウイ  ルスが二枚貝の中腸腺内で濃縮されその貝を生で食べた人が感染する。
 (2)調理人の手を介して食品が汚染され、それを食べた人が感染する。
 (3)ウイルスで汚染された水が、調理に使われる。
 (4)食品媒介ではないが、施設内で人→人の密接な接触で、伝播する。
 (5)吐物にもウイルスは排出されるので、吐物からも感染が広がる。
等が考えられます。 
したがって、ウイルスはヒト由来ですので、患者が増えると二枚貝がノロウイルスに汚染されるチャンスが多くなりそうです。
 
  
ノロウイルスによる食中毒や感染性胃腸炎の流行を防ぐには?
  
ノロウイルスは、少量(数10個~100個程度の摂取)で感染し、感染性胃腸炎を引き起こすといわれています。
それに対して、ノロウイルスによる感染性胃腸炎にかかった人の嘔吐物の中には約1万~10万個/g、糞便の中には約10億個/gが含まれていると言われています。
ノロウイルスに汚染された食品や器具、感染した人などを感染源として、容易に感染が広がることが予測できます。
感染症対策するには、まず、ウイルスを口に入れないことが重要です。

ノロウイルスによる食中毒を防ぐには、カキ等の魚貝類を食べる時は十分に加熱して食べることです
食中毒をおこすウイルスは、二枚貝では中腸という器官に濃縮されていますので、調理場の衛生管理や食品の保存管理では防げない部分が多くあります。
現在、このウイルスに効果のある抗ウイルス剤はありません。
無症状の調理者からの汚染が原因の場合もありますので、調理者の手洗いも重要です。
もしもノロウイルスに感染したならば、手洗いを十分に行い、他の人にうつさないように注意しましょう。
感染性胃腸炎患者が出た場合、ノロウイルスの感染様式は感染者からの糞口感染や汚染された水、食品を介する感染のほかに糞便や吐物の飛沫からの感染もありますので、汚物(糞便・吐物)の処理には充分注意してください。
症状が回復しても手洗いを十分に行い、ヒトからヒトへの感染を防いでください。

ノロウイルスによる食中毒にかかったら

水分を十分に補給
してください。
嘔吐や下痢がひどいときは、点滴による水分の補給が必要になることがあります。
通常は、短期間で自然に回復しますが、特定の細菌が原因の胃腸炎では、抗生剤を投与が必要です。以下のような方は、早めに医者の診察を受けてください。

(1)38℃以上の発熱、
(2)1日に10回以上の下痢
(3)便に血が混じっている
(4)強い腹痛や嘔吐
(5)小児や高齢者
(6)外国旅行から帰ってきたばかりの人

症状が改善後もしばらくの間、糞便中にウイルスを排出するので、排泄後のトイレのウイルスの除去、手洗いの励行が必要です。