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咽喉頭異常感症について 

咽喉頭とは「咽頭および喉頭」をまとめたもので、咽頭から喉頭までの「のど」全体を指します。

患者さんはのど(咽喉頭)に異常感を訴えるが、通常の耳鼻咽喉科診察では訴えに見合うような病変が見ら

れないものを咽喉頭異常感症といいます。

以前は喉頭神経症、喉頭ノイローゼなどと呼ばれていました。

近年増加傾向にあり、ストレスや大気汚染など社会的要因との関係についても注目されています。

症状:

のどがつかえる感じ、違和感、異物感、圧迫感、腫れた感じ、イガイガ、ヒリヒリ等、「のどに何かが出来

ている」、「えへんむしがとれない」、「いつものどに何か、骨でもひっかかっているような感じ」、「のどがザラザラす

る、ゴロゴロする」、「のどに物が詰まっている」、などの漠然としたはっきりしない違和感があります。

実際に痛みが強い、詰まって食べられない、息苦しいなどの強い苦痛を伴うことは少ないようです。

好発年齢:

ほとんどが成人に見られます。

30歳代から50歳代に多く、女性の患者さんは男性の約2倍とされています。


原因
 
原因の一つとして咽頭や鼻の炎症が上げられます。

鼻の奥のノドとのちょうど境目あたりから鼻汁が落ちてくるのを後鼻漏と言います。

これがノドに引っかかって違和感の原因になることがあります。

また、扁桃に米粒のような、かすがたまることもあり、これを扁桃陰窩膿栓と言います。

このような場合は鼻の洗浄や扁桃陰窩の洗浄を行うとともに炎症を抑える薬を使います。

次ぎに考えられる原因としてノドのアレルギーがあります。

咽の奥がかゆいような感じがする、髪の毛や毛糸がはさまっているような違和感が続いてせきがでる。

普通の咳止めではあまり効果がないような場合、疑われます。

さらに、ノドに胃液が逆流してくることで起きる違和感もあります。

以前には日本人ではあまりないとされていましたが実際にはかなりの数の患者さんがいます。

時にはこれが原因で耳の詰まり感や中耳炎を起こすこともあります。

胸焼け・ゲップ・時として胸痛などが出ることもあります。横になったり力んだときに症状が強くなったり、胃液が上がってくるよ

うな人はまずこの咽頭喉頭逆流症があると診て間違いないでしょう。

今はとてもいい薬がありますので、これを使うと嘘のように症状が楽になります。


しかし、咽喉頭異常感症の中には、背景に重大な病気が隠れていることがあるのでおろそかにできません。

食道や下咽頭の悪性腫瘍、甲状腺の病気、脳や脳神経の病気、胃腸障害、心臓の病気、自律神経失調症、心

身症などです。

したがって、咽喉頭異常感症の確定診断には十分な検査とそれにも増して十分な経過観察が必要です。

現時点では何も問題点が見つからなくても、何ヶ月かあるいは何年かの経過後に重大な疾患が表面化してく

ると言ったことも希ではあっても存在するからです。

最近は特に若い人がのどの異常感の症状を訴えることが増えています。

こういう患者さんの多くは神経が過敏だったり、ストレスが慢性的に蓄積している人が多いようです。

食事やつばを呑み込んだときにのどに抵抗感がなければ、まず心配はないでしょう。

ノイローゼ気味の人は食事の際には異常感が消失するといいます。

つばや飲食物を呑み込んだときに違和感を感じるというのは危険です。

唾を飲み込んだときに耳に響くような痛みが続という症状も要注意です。

原因不明の異常感が2週間以上も続くときは、のどのガンを疑って耳鼻咽喉科の専門医に受診することで

す。
 
のどの異常感は次にあげる病気の初期症状でもありえますから、専門医による診断と治療が必要になりま

す。
 
胃ガン:胃腸障害のある時、のどに異常感が出ることはよくあります。

のどの異常感のある方に胃内視鏡の検査をして、胃ガンが発見されることは珍しくありません。
 
食道・下咽頭ガン:のどに何かひっかかる感じ、つまる感じがするような時、また飲食物が呑み込みにくく

なったり、嗜好の変化が生じたときは、必ず検査を受けてください。

これらはガンの重要な徴候です。

喫煙者や強いお酒を常飲している方では特に癌の発生頻度が高くなりますから注意が必要です。

咽頭癌、頸部食道癌、喉頭癌などの悪性腫瘍が咽喉頭に異常感のある人のうち1%位で存在するとされてい

ます。
 
心臓の病気:「のどに棒がつまっているような感じ」といった異常を感じたときに、狭心症や初期の心筋梗

塞のことがありますので、心臓の検査が必要です。
 
自律神経失調症・心身症:神経過敏な人、ヒステリックな人、心配性の人、不安神経症、うつ状態の人に

も、のどの異常感は多くみられます。 

検査:

一般の耳鼻咽喉科診察に加え、咽喉頭の詳細な観察のため、ファイバースコープ検査を行います。

症例に応じて頸部超音波断層検査(エコー)や上部消化管造影検査、上部消化管内視鏡検査(胃カメラ)を

行い、腫瘍性病変などの検出に努めます。

治療:

基礎疾患があるものは当然、その治療が行われますが、咽喉頭異常感症は先に述べたように明らかな病変が

見られないものをいうわけですから、決まった治療は存在しません。

きっかけがはっきりしているときには診断は容易ですが、難しいこともあり、薬を使って改善するかどうかで診ることもあります。

漢方治療では半夏厚朴湯(はんげこうぼくとう)や柴朴湯(さいぼくとう)などの漢方薬を処方することが

あります。

異常感の背後に悪性疾患、特に下咽頭癌や甲状腺腫瘍が潜んでいないか、ポリープや肉芽腫などの治療可能

な疾患が存在するのか、内科など耳鼻科以外で見てもらったほうがよいのか、などの点に留意して診察を行

ってまいります。