山口県岩国市尾津町1-12-29
074_telephone 0827-34-0303
 
あなたは 3349633 番目の訪問者様です

« | »

機能性胃腸症とは何ですか?

 

機能性胃腸症とは何ですか?

機能性胃腸症(non-ulcer dyspepsia:NUD)とは

一般的検査では胃の粘膜にただれなどの器質的(組織)的変化が認められないのに、

胃の痛みをはじめとした症状(腹部膨満感、吐き気・おう吐、食欲不振、胃のもたれ、胸やけなど)を示す症候群で、

最近の一年間で合計12週以上続くものをいいます。
 
我が国では4人に1人がこのような症状を訴え、そのうちの約3割の人が医療機関を受診しており、

今後も増加傾向にあるとみられています。
 
現在NUDは、運動不全型(吐き気・おう吐、腹部膨満感、食欲不振、胃もたれ)、潰瘍型(空腹時や夜間にみぞおちの痛み)、

非特異型(前の2つの型のいずれにもあてはまらないが、常にいずれかの症状をもつ)の3タイプに分けられ、

我が国では運動不全型が全体の約6割を占めています。


運動不全型
 
主な症状は胃もたれ、おう吐、腹部膨満感、食欲不振など。

胃酸と食べ物を混ぜ合わせて十二指腸に送り出す胃のぜん動運動がにぶくなることで起こるとされる。

食べすぎや飲みすぎ、脂っこい食べ物を食べたときなどに起こりやすい。

胃の働きを良くする運動機能改善薬(モリプサドなど)が有効。


潰瘍症状型

 
主な症状は空腹時や夜間の胃の痛み、胃の不快感など。

ストレスが引き金となって、胃酸が過剰に分泌されたり、ぜん動運動が活発になりすぎることで起こる。

粘膜が直接胃酸の刺激を受ける空腹時に起こりやすい。
 
症状が軽ければ胃酸を中和する制酸薬、痛みが強い場合は胃酸の分泌を抑えるH2ブロッカー胃腸薬などを服用する。

いずれのタイプもストレスのほか、食べすぎや飲みすぎ、早食い、喫煙など、胃に負担をかける生活習慣が症状を強くし、

不安感を取る抗不安薬や精神心理療法を併用することで効果があがることもあります。

NUDはストレスや不規則な生活とも深く関係していると言われています。

ストレスの少ない生活を心がけ、身体的にも心理的にも健康なからだにしましょう。

胃・十二指腸の構造

胃は、消化器の中で最も内部が広く、壁が薄い臓器です。

心臓の下あたりから、おへそのあたりに位置し、大部分が身体の真ん中より左にあります。

十二指腸は小腸の一部で、十二指腸には胆汁、すい臓からすい液という強力な消化液が流入して、食べ物に混じり、

小腸での消化・吸収の準備が行われます。

何が原因なのですか?

必ずしも明確ではありませんが、

運動不全型では胃の運動機能の低下による胃内容物の排出遅延、知覚神経の過敏、胃酸の出過ぎなどが原因で、

そこに食習慣を中心としたライフスタイルの乱れとストレスなどが加わり、症状が現れると考えられています。

また、非特異型ではこれらに加えて心理的要因が強く影響していると考えられています。

どんな検査がありますか?

NUDと診断するには、胃粘膜に器質的変化がないことの確認を目的に検査が行われます。

問診(病歴や症状への質問)の他、血液検査、胸腹部レントゲン、内視鏡、超音波、胃排出能(胃の運動機能など)

便潜血などの検査が、症状に合わせて選ばれます。

また、症状により心理的要因が示唆される場合には心理テストなどが加わることがあります。

どのように治療しますか?

NUDの治療は薬物療法が中心になります。

問診と検査により得られた診断のタイプ別に、運動不全型には運動機能改善薬、潰瘍型には胃酸分泌抑制薬

非特異型には運動機能改善薬の他、抗不安薬などが投薬されます。 

これらの薬剤で症状の改善がみられれば、NUDを推定して治療が継続されます。

治療薬にはどんな薬がありますか?

NUDのおもな治療薬には運動機能改善薬、胃酸分泌抑制薬、抗不安薬などがあります。

運動機能改善薬:低下した胃腸の運動を活発にする作用があります。

胃酸分泌抑制薬と併用することもあります。

胃酸分泌抑制薬:胃を刺激する胃酸の分泌を抑える薬剤で、これにはH2受容体拮抗薬があります。

抗不安薬:軽い不安や緊張に有効で、消化器機能のストレスを和らげる働きがあります。

運動機能改善薬と併用すると効果が高まります。

これから何に気をつければいいのですか?

 NUDの発症の素地になった、食生活のスタイルの見直しと改善が再発防止に重要です。

症状を改善するため、胃にやさしい生活習慣を心がけましょう。
 

1、食生活の改善

(1)毎朝朝食を食べる、規則的に食事をとる。

不規則な生活、食事は胃への負担が大きいだけでなく、自律神経のバランスを乱す。

朝、昼、晩と規則正しい食事を。

食事を抜くと胃腸の運動に変化が起こり、胃酸の刺激を受けやすくなったりします。

(2)よく噛み、ゆっくりと食べる、いっぺんに食べ過ぎない。

 早食いやドカ食いは、胃での滞留時間の延長により胃に負担をかけ、胃酸の過剰分泌や肥満の原因となります。

よくかむことで唾液がたくさん出て消化を助けてくれる。

腹8分目を心がける
 
満腹になるまで食べると胃のぜん動運動が妨げられ、もたれやすくなる。

腹8分目のほうが胃の動きがスムーズ。

20~30分ほどの食休みを
 
食後すぐに活動すると、血液が体を動かす骨格筋に回ってしまい、胃腸への血流が減って消化活動が低下する。

胃に負担がかかる食べ物・飲み物を控える
 
脂っこいものは胃にとどまる時間が長く胃もたれしやすいので食べすぎない。

塩辛いもの、甘すぎるもの、香辛料やアルコールなどの刺激物は胃に負担をかけるため控えめに。

冷たすぎ熱すぎの食べ物・飲み物も胃を刺激する。

人肌か、やや温かいくらいが胃に優しい。

コーヒーや緑茶も飲みすぎは注意。
 
脂肪分の多いもの、かたいものはそれだけで消化に手間取り、胃に負担がかかります。

また、同じ食材でも調理方法により消化が異なるため、油を使う揚げ物や、濃い味付け、強い香辛料の使用を避け、

焼いたり煮炊きして消化によい状態で食べる工夫も大切です。

2、ストレスの発散に心がける

過剰なストレスを避け、ストレスをためない工夫を。

休養や睡眠、趣味や運動などで気分転換をはかり、ゆとりのあるライフスタイルを心がけることも重要です。

(1)毎日、平均7~8時間は睡眠時間をとる。

 睡眠不足が続くと夜間の胃酸の分泌が促され、胃の粘膜に悪影響を与えます。

また、睡眠不足自体がストレスの原因にもなります。

(2)運動を定期的に行う。

 運動は決行を促進し、消化器の機能を活発にします。

また、ウオーキングや軽いジョギングなどの有酸素運動は、自律神経のバランスを取り戻し、ストレスの発散にも有効です。

 なお、薬を飲んでもよくならない、胃の症状以外に黒い便が出るなどほかの症状を伴うときは、

胃・十二指腸潰瘍や胆石、すい臓の病気、がんなど原因となる病気が潜んでいるかもしれません。

自己判断をせず、消化器の専門医に相談しましょう。