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便潜血反応の重要性

便潜血反応は大腸癌を早期発見するための簡易検査です。

便に微量に含まれる血液を調べることで、大腸癌を早期に発見しようとするものです。 

現在行われている便潜血反応は、ヒトヘモグロビンに対する抗体を用いて、

免疫学的な抗原・抗体反応で判定する方法のため、原則的にヒトの血液にしか反応ません。

動物の血液には反応しません。

現在はこの方法が主流です。

欠点としては、上部消化管出血に反応しにくいことです。

これは上部消化管出血は便に出るまでにヘモグロビンが変性してしまい、反応しなくなることがあるためです。

 

便潜血反応は大腸癌が出血しやすいことから、便に含まれる微量の血液をチェックすることで、

大腸癌の早期発見をしようとするものです。

しかし、大腸癌があっても常に出血をするわけではありません。

また、出血していても便の取り方により陰性となることもあります。

それではどのくらいの頻度で見逃しがあるのでしょうか?

進行がんでも1割ほど、早期がんでは50%、つまり約半分が見逃されてしまうといわれております。

しかし、便潜血陽性の人の3%ほどに癌が見つかるといわれており、

大腸癌の死亡率を15-30%ほど下げることができると報告されています。

それでは、便潜血陽性でも97%は大丈夫だから

苦しそうな大腸内視鏡検査なんて受けなくてもと思う人もいることでしょう。

大腸癌の多くは腺腫という良性の大腸ポリープから大腸癌になると言われています。

実際に大腸ポリープを内視鏡で切除していけば

大腸癌でなくなる確率が(0%にはならなくとも)少なくなると言われています。

この大腸腺腫と大腸癌をあわせると便潜血陽性の人の30%ぐらいに達します。

そして、大腸ポリープは内視鏡で治療できて大腸癌の予防になるのです。

幸いにも大腸癌は進行がんでみつかっても7割近くの人で根治することができますが、

可能ならばもっと早期に発見したいものです。

便潜血検査は通常一度に2回分または3回分検査を行うことが多いでしょう。

このうち一度でも陽性(+)となった場合には大腸精密検査を受けることが必要となります。

大腸癌や大腸ポリープがあっても毎日出血をするとは限らないからです。

その証拠に大腸癌の診断がついている人で便潜血検査を行ってみると2回、3回と陰性になる人がいます。

消化器の専門医であれば便潜血陽性にもかかわらず精密検査を行わずに

便潜血検査を再検することはまずありませんが、

消化器専門医でない医者の中には知識がなく再検査を行い便潜血陰性であれば

精密検査を行わないでよいと思っている医者もいます。

便潜血陽性でも半分弱の人は大腸内視鏡で異常を認めませんので

陽性だからといってすぐに悲観的になる必要はありません。

逆に便潜血陽性でも精密検査を受けないでいるのは非常に危険です。

重要なことは一度でも便潜血陽性になったら精密検査を受けることです。
 

非常に危険なことです。

便潜血検査は一度でも陽性であれば精密検査が必要です。 


 

痔核(いぼ痔)を代表とする痔疾患や女性の場合、月経血が混ざっている場合には

大腸ポリープや大腸癌がなくても便潜血陽性になることがあります。

これは便潜血が便に混ざっている血を検出する検査なので当然のことです。

しかし、便潜血陽性の原因を大腸内視鏡などの大腸精密検査を行わずに

それらの原因に決め付けてしまうことは非常に危険なことです。

本人が痔だと思っていても実は大腸癌だったということは良くあることです。

その証拠に痔の専門病院で内視鏡検査を行うと沢山の大腸癌や大腸ポリープが見つかるのです。

典型的な場合には出血の仕方は痔の場合と大腸癌の場合では違いますが、

痔の出血がある人には大腸癌の症状の一つである出血といつもの出血との区別するのは非常に難しいことです。

便潜血検査の便を取るタイミングとしては痔の出血のないとき、

生理でないときなどという注意書きが書かれていることがあります。

確かに、ほんとは大腸癌でないのに便潜血陽性になってしまう『偽陽性』を減らすためには重要なことなのですが、

痔の出血がある人の場合には一度は必ず大腸内視鏡検査を受けておくべきだと思います。

それで大腸ポリープもない場合には数年後の精密検査となることが多いと思いますが、

その間の便潜血検査では痔の出血のないときに採取するというのは正しい方法だと思います。