山口県岩国市尾津町1-12-29
074_telephone 0827-34-0303
 
あなたは 3406263 番目の訪問者様です

« | »

高尿酸血症

尿酸は、細胞の中にある「核酸」という遺伝子の成分が分解されてできた、いわゆる古い細胞の残りかすでもあり、

また、体の中のエネルギーのもととなっている物質の燃えかすでもあります。

すなわち、新陳代謝によって細胞が分解されたり、エネルギーを使うと、体内で尿酸が作られるわけです。
 
また、尿酸の原料は食物(特に肉類)にも含まれており、

これらを食べることによっても体内で尿酸が作られることになります。

われわれの体内では、尿酸が毎日一定量つくられ、一定量が主に腎臓から排泄されてバランスを保っています。

ところが、なんらかの原因で尿酸が過剰に作られたり、腎臓などでの排泄がうまくいかなくなると、

体内の尿酸濃度が一定以上に高くなってしまいます。この状態を「高尿酸血症」といいます。
 
体内で尿酸が溶けきれなくなると、その結晶が関節や他の臓器に沈着し、

さまざまな合併症を引き起こしますので注意が必要です。

血液中の尿酸の値が7を超えると高尿酸血症と定義されます。

尿酸の結晶が関節に沈着して引き起こされる病気が痛風です。

足の親指の付け根に起こることが多く、激しい痛み、発赤、腫脹を認めます。

高尿酸血症の患者さん全員が必ず痛風になるわけではありませんが、その状態が長く続いたり、

血清尿酸値が高くなればなるほど痛風発作が起こりやすくなります。
 
また、痛風の有り無しにかかわらず、尿酸値が高くなること自体が、

ある種の代謝障害として注意が必要な状態であることは理解しておいてください。

現在、全国の痛風患者は約60万人と言われています。

そして高尿酸血症患者はその約10倍にも及ぶと推定されており、

高尿酸血症は、今や高血圧症や糖尿病などと同様な生活習慣病として注目を集めています。

痛風は男性の病気と言われており、患者の99%は男性です。

女性に痛風が少ないのは、女性ホルモンが尿酸を体外へ排泄しやすくしているからだと言われています。

したがって、一般に女性が痛風になるのは、女性ホルモンが減る更年期以降です。

また、痛風はその体質が遺伝するとも言われています。


尿酸の値をみるときに「7」「8」「9」のルールがあります。

血清尿酸値が7を越えたら生活習慣の見直し、尿路管理をはじめ、

8を越えて痛風発作の既往や尿路結石があれば、薬物治療をはじめ、

9を越えたら積極的に薬物治療を考慮しましょうというものです。


高尿酸血症の治療の目的は次の4つです。

痛風発作を防ぐ。

尿酸沈着による合併症である腎障害(痛風腎)を防ぐ。

尿路管理を行い、尿路結石を起きないようにする。

高尿酸血症の患者さんは高血圧、血糖異常、脂質異常、肥満を合併することが多いため、

これらの併発と心血管病変の進展を防ぐ。

血液中の尿酸の値が高くなるのは、

①尿中への尿酸の排泄が低下する(排泄低下型)

②尿酸の産生が過剰になる(産生過剰型)

③これらの両方の要因が混じっている(混合型)の3つの原因があります。

 

  

痛風発作が起きないように食事、運動療法、必要なときには薬物治療を行っていくことが必要です。

痛風発作時には発作治療の薬を使います。

①コルヒチン
:発作の前兆の時期(患部がむずむずしたり腫れたりする時期)に使用します。

発作の極期にしようすると効果は乏しいと言われています。

②NSAID(
非ステロイド性抗炎症薬):急性炎症である痛風関節炎治療の中心薬剤です。

軽快すれば投与は中止します。

③ステロイド
:NSAIDが使えない場合や、NSAIDが無効な場合に使用します。

※ 痛風発作中に尿酸値が変動すると痛みがさらに強まると言われています。

発作中, 尿酸値を下げる薬を飲んでいる人はそのまま服用を続け、

飲んでいない人は発作がおさまってから飲み始め、発作中に尿酸降下薬を開始しないことを原則としています。

 

尿酸高値が続くと腎臓に尿酸が沈着し腎障害(痛風腎)が進むことがあります。

尿酸値のコントロールを行い、定期的な血液検査により腎機能障害の程度も確認していきます。

尿酸値が高い方は肥満を合併し高血圧、高脂血症、

糖尿病などの他の生活習慣病と一緒になって動脈硬化が促進され、

心血管障害(狭心症や心筋梗塞)、脳血管障害(脳梗塞や脳出血)の危険性が高くなります。

このため、血圧、脂質、血糖値などを全般的に改善しながら血清尿酸値を下げることが大事になります。

尿酸は尿中に溶けて排出されます。

ところが尿が酸性になっていると尿酸が溶けずに析出して尿路結石が起こりやすくなります。

尿が中性になると尿酸が尿に溶けやすい状態になります。

尿酸値が高い方は尿が酸性になっていることが多いので、尿検査で尿のpHを確認し、

酸性に傾いているようであれば、尿をアルカリ化する薬を使用します。

水分を多くとって尿量を多くすることも大事になります。

この場合には水やお茶をこまめにとって尿量を1日2L以上にすることがよいとされています。

ただし、水分制限が必要な方はよく相談をしてください。

※痛風発作の予防や合併症の予防を考慮して高尿酸血症・痛風治療の時の尿酸値の目標は

6mg/dl以下に維持することが望ましいとされています。

痛風の誘因としては、以下のものが考えられています。

1. 食べ過ぎ(高エネルギー食、動物性食品)

肥満を助長するとともに尿酸の原料の過剰摂取につながります。
2. アルコールの飲み過ぎ

アルコールは尿酸の産生を促進するとともに、尿酸排泄を抑制します。
3. 肥満

内臓脂肪の蓄積は尿酸産生の促進につながり、皮下脂肪の蓄積は尿酸排泄が抑制されることがわかっています。
4. ストレス

脱水傾向が出たり、ストレスホルモンの影響で尿酸排泄が抑制されるのではないかと言われています。
5. その他二次性のもの

血液の病気や腫瘍などの他の病気が関係している場合や、薬(利尿薬など)の副作用で起こる場合もあります。

 

細胞の新陳代謝の時にできる老廃物が尿酸であり、体内ではプリン体という物質から作られます。

このためプリン体を多く含む食品を避けることが大事になります。

プリン体を多く含む食品、中等度含む食品をあげておきます。

数字は食品100gあたりに含まれるプリン体の含有量です。

1日の摂取量がプリン体として 400mgを超えないようにすることが推奨されております。


(食事療法シリーズ 痛風 萬有製薬より引用)

①肥満の方は減量を心がけましょう。

BMI=体重(kg)÷身長(m)2が25を超えないようにしましょう。

②アルコールの摂取を制限しましょう。

アルコールはプリン体を含まなくてもそれ自体の代謝に関連して血清尿酸値を上昇させてしまうので、

アルコールの種類を問わず過剰摂取は慎むことが大事です。

尿酸値への影響は日本酒なら1合、ビールは500ml、ウイスキーは60ml(ダブル1杯)

くらいから出現すると考えられているので、それ以下の摂取が望ましいと言えます。

③ 適度な運動をしましょう。

適正な体重(BMIで25未満)を目標にして有酸素運動を行いましょう。

有酸素運動は体脂肪の減少、高血圧の改善、耐糖能障害の改善など

高尿酸血症に合併しやすい種々の状態を改善します。

生活習慣病としての高尿酸血症から自分の体を守りましょう!