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小児の肛門疾患


肛門周囲膿瘍(乳児痔瘻)

 


膿がたまっている場合には、切開して膿をだす。

ほとんどが乳児期(0歳児)の男児にできます。

肛門の左右いずれかの側方におできができることで見つかります。

前(腹側)や後(背中側)にはできません。

しこりを触れ、さわると痛がり、膿が出る場合もあります。

原因と経過

生後6ヶ月までの乳児は、免疫力が弱い(免疫グロブリンの産生が少ない)ために、

便中の細菌に感染してしまうことによって発生すると推測されています

おむつかぶれなどを契機に,皮膚から細菌が入り込み膿瘍を形成するという説が有力です。

乳児で便のゆるいお子さんによくみられます。

皮膚が赤く盛り上がります。

好発年齢は1~4ヶ月で、小児痔瘻として排膿を繰り返す場合もありますが、

1歳までに治る場合がほとんどです。

治療

治療としては、たまった膿を出すことでそのうち繰り返さなくなります。

抗生剤を使って治そうとしても治りが悪いので、

積極的に切開して膿を出すことを心がけます。

自宅でも指で周囲を圧迫して(圧迫療法)、膿瘍腔や瘻管内に溜まっている

膿を搾り出すようにします。


慢性期になり小児痔瘻となった場合には、経過観察が行われます。

痔ろうのトンネルができている場合には、そのまま経過観察する

1歳過ぎても自然治癒しない時には、手術が必要となる場合もあります。


一度小児外科できちんと診てもらいましょう。

予防

肛門の周りを清潔にしておくことが大切です。

1歳までの赤ちゃんでは、排便後はできるだけ、石鹸を使ってお湯でおしりを洗ってあげましょう。

裂肛

原因と経過

一般には"切れ痔"といわれている肛門疾患です。

小児の裂肛は、大部分が浅くて一時的なものです。

痛みに少量の出血を伴います。

子供では乳児期、特に離乳食が開始される6ヶ月以降に多く見られ、

女児に多い傾向があります。

固い便を排出する時に肛門に生じる機械的な損傷による場合が殆どですが、

下痢便で生じる場合もあります。

肛門部にいぼ状の皮膚の隆起、

"見張りいぼ(skin tag)"を認めることもあります。

 
慢性化すると、でっぱり(皮垂)が出現することがある

見張りいぼ

肛門の12時の方向にヒダが盛り上がったようにみえます。

「イボ痔じゃないか?」と心配して来られるかたもおられますが、

これは、痔ではなく、便秘で固いウンチが出た後に肛門が切れておこる現象です。


 
治療

便秘対策を行います。

食事療法の他、しばらくやわらかい便を保つことが重要です。

症状によっては便を柔らかくする薬を内服する場合もあります。

下剤をしばらく飲んで、肛門に軟膏をつけていればたいてい治ります。

症状が改善しても、しばらく下剤は続けた方が良いです。

完治してないうちに中止すると再発することがあります。

裂肛が治れば、でっぱり(皮垂)も自然に小さくなって治ることがほとんどです。

腫瘍ではないので手術する必要はありません。

排便後肛門部をお湯で洗い清潔に保ちます。

痔用の軟膏を処方する場合もあります。

治癒するには数ヶ月を要します。           

肛門(こうもん)にひだのようなものがあります。

排便時には出血もありますが、痔(じ)なのでしょうか。


2歳4ヵ月の女の子ですが、肛門にひだのようなものがあります。

毎回ではないですが排便時に出血があります。

出血した際には少し痛がります。

痔なのでしょうか? 

このまま放置しておいてもよろしいでしょうか?

 

いわゆる切れ痔といわれる痔の一種と思われますが、

便をかたくしないようにしてこのまま経過を見てもよいと思いますが、

痛がるようであれば小児科を受診なさるとよいでしょう。

 

肛門の皮膚の一部が便のあとにひだのように盛り上がっていて、

その場所がときに出血するようですね。やはり痔の一種(切れ痔)です。

便がかためのときなどは、きばって肛門が圧迫されて充血し、出血することもあります。

お子さんのように、便に少量の血液がついているくらいであれば心配はありません。

便のあとはよくふいて、出血があれば少し押さえていれば出血は止まります。

肛門から出ている部分も元におさまっていると思います。

赤ちゃんの肛門の皮膚はやわらかいので、便がかたいとどうしても切れることあります。

繊維質の食事など便がかたくならないような工夫が大切でしょう。

毎回便が出なくて大変だったり、出血をしたり痛がるようであれば、

食事療法のほか肛門に軟膏(なんこう)を塗ったり、

浣腸(かんちょう)などをする場合もあります。

このような場合は一度小児科を受診した方がよいでしょう。

痔といわれるものの中に「痔ろう」呼ばれるものがあります。

これは肛門の周囲の皮膚が破けて赤く化膿(かのう)してはれた状態のことを言います。

男の赤ちゃんに多く見られ、通常切開して膿(うみ)を出したり抗生物質を服用したりして治療します。

学童期になっても治癒しない場合には、手術が必要となる場合もあります。


ほとんどの小児の肛門疾患は、上にあげた痔ろう裂肛です。

この他に
直腸脱痔核なども起こることがあるのですが、頻度は極めて少ないです。

これらの小児の肛門疾患が成人と異なるのは、

手術を必要とせずに自然に治るケースが圧倒的に多いということです。

お母さんは非常に心配されるのですが、お薬やその場の処置を続けていれば大抵そのうち治ってきます。

ただしごくまれに、小児にはヒルシュスプルング病などの難病がかくれているケースがあります。

この場合肛門科では対処できないため、小児外科での治療が必要となります。