山口県岩国市尾津町1-12-29
074_telephone 0827-34-0303
 
あなたは 3349634 番目の訪問者様です

« | »

肛門掻痒症

肛門掻痒症とはどんな病気か

肛門周辺部を中心にかゆみ(掻痒)を伴う病気の総称で、

男女比はおよそ2対1と、男性に多くみられます。

肛門掻痒症は、近年増えてきている病気の一つです。

原因は何か

粘液、分泌物や便汁の付着

肛門掻痒症の原因には痔核(じかく)の脱出によるかぶれ、痔瘻(じろう)、肛門皮垂(こうもんひすい)、

肛門ポリープ直腸脱(ちょくちょうだつ)、寄生虫(ギョウ虫:明け方に痒くなるのが特徴です)  などがあり、

分泌物や便汁の付着のほか、下痢・便秘症でも皮膚刺激や皮膚炎が起こります。

肛門の中や直腸に「便」がたまったり、残ったりしていると、便の刺激で痒みが引き起こされます。

例え毎日「便」が出ていても、スッキリ出ずに中に残っていれば便秘です。

接触性の皮膚炎やアレルギー でも起こります。

(石鹸、市販の軟膏、あせも、消毒薬、ウェットティッシュ、ナプキン、化繊の下着、

痔(脱肛、痔ろうなど)による分泌物など。)

掻くことで、さらに肛門が傷つき、雑菌や真菌(しんきん)(カンジダ菌、糸状菌)の感染が生じてひどくなります。

カンジダという真菌(カビの一種)は、正常な皮膚にも少しだけ存在しますが、体の抵抗力が落ちると増殖します。

そのほか、糖尿病肝硬変(かんこうへん)、精神・神経的な要因によるものもあります。

最近は、肛門を紙で拭きすぎたり、温水トイレで肛門の奥まで洗いすぎることで発生する事例が増えてきました。


肛門を閉める筋肉が弛んでいる

加齢、出産、排便時のきばる習慣により、肛門を閉める筋肉(肛門括約筋)が弛むことがあります。

肛門のしまりが悪くなると、便汁が漏れてしまい、痒みの原因となります。   

 

接触皮膚炎

いわゆる「かぶれ」です。

肛門のかぶれの原因として多いのは、 市販の軟膏、ナプキン、肛門専用のスプレー、

消毒薬、ウエットティッシュなどがあります。      

これらのものは使用しないで下さい。

また、脱肛や痔瘻からの分泌物でかぶれる場合もあります。      

その場合は脱肛や痔瘻の治療をしなければ皮膚炎も治りません。

 

皮膚カンジダ症

いわゆる「カビ」です。

「水虫」のようなものです。      

もともとカンジダという真菌は正常な皮膚にも少しだけ存在するのですが、      

体の抵抗力が落ちると増殖します。

痒みはほとんどないか、あっても軽度のことが多いです。
 

ぎょう虫症

 

子供の時に肛門にセロハンを当てて検査したのを覚えていませんか?

最近は少なくなりましたが時々あります。

明け方にかゆくなるのが特徴です。      

湿疹などの皮膚変化は見られないことが多いです。

お近くの保健所かないかにお問合せいただき検査して下さい。      

ぎょう虫を駆除する薬を内服すれば治ります。

 

皮膚癌

 

肛門部ページェット病

ページェット病、ボーエン病など。
           

まれに肛門に発生した皮膚癌でかゆくなることがあります。      

長い間、湿疹だと思って治療していたら実は癌だった…というケースもあります。      

1ヶ月以上たっても肛門周囲の湿疹が治らず、痒みがおさまらなかったり、      

症状が悪化するようでしたら一度、肛門科の専門医か皮膚科専門医を受診しましょう。

 

尖圭コンジローマ

 

ヒトパピローマウイルスによる感染症で、主に性行為を介してうつる病気です。

 人にうつったり、他の場所にうつったり広がったりしますので早めに受診しましょう。

症状の現れ方

入浴や就寝後、体が温まるとかゆみが増強することが多く、無意識に局所をかきむしるようです。

急性期では肛門周囲のただれ、発赤やはれが強く、べとべとして出血することもあります。

慢性期では皮膚が厚く硬くなり、色素沈着で黒ずんできます。

検査と診断

まず肛門を診察し、痔核裂肛(れつこう)、痔瘻肛門ポリープ直腸脱

過敏性腸症候群(かびんせいちょうしょうこうぐん)など、大腸肛門病の有無を検査します。

真菌類の検索は治療の選択上重要で、肛門部から分泌物を取って、水野・高田培地などで培養します。

女性の場合、腟から肛門にかけて垂れたようにただれている時は腟炎が考えられます。

幼児、学童では蟯虫症(ぎょうちゅうしょう)を疑い、セロファンテープ法で検査します。

肛囲湿疹(こういしっしん)が難治性の場合、パジェット病(悪性化もある)との区別のため、

肛門組織の顕微鏡検査が必要です。

治療の方法

原因となる病気と局所病変を同時に治療します。

局所に対して、ステロイド軟膏、抗真菌薬軟膏、抗生剤入り軟膏、抗ヒスタミン軟膏、

亜鉛華(あえんか)軟膏などを用います。

真菌症に対しては、ステロイド薬は一般的に禁忌とされていますが、

実際の臨床では、抗真菌薬とステロイド薬を混ぜて外用すると80~90%に有効で、速効性があります。

排便コントロールのために、緩下剤、下剤を使用します。

残便がある場合は浣腸の使用も考慮します

肛門掻痒症に気づいたらどうする

香辛料やチョコレート、コーヒー、アルコールなどの刺激物を避け、安静を保ち、

睡眠を十分にとってください。

肛門部の清潔保持は重要ですが、排便後の過度な肛門洗浄、石鹸の使用はひかえてください

温水トイレを使用するときは、水流は最弱で、温度はぬるめで使用時間は短くしてください

皮膚が乾燥すると痒みを感じる神経が増殖して皮膚表面まで伸びてくると言われています。      

つまり「皮膚が乾燥するとかゆくなる、痒みを感じやすくなる」のです。      

温水便座の乾燥モードは使わないで下さい

化学繊維の下着はむれやすいので、できるだけ風通しの良い素材(木綿がよい)のものを使用し、

患部をこすらないものにしてください。