鳥肌胃炎とは

鳥肌胃炎とは、胃内視鏡検査にて、主に幽門前庭部から胃角部にかけて、

あたかも皮膚に見られる鳥肌のように胃粘膜に均一な結節状隆起が密集して認められるものを意味します。

従来、若年女性(平均すると30歳前後)に多い生理的な現象と考えられていましたが、

近年では小児のみならず若年成人のHelicobacter pyloriH. pylori)感染者に多く認められ、

ピロリ菌への感染による粘膜固有層のリンパ瀘胞の増生であることが明らかとなりました。

しかし、なぜ女性多いのかはわかっていません。

上腹部痛、胸焼け、げっぷなどの症状があります。

鳥肌胃炎では、胃酸分泌能力の低下により萎縮性胃炎になるため、

高い頻度で胃がんに移行する可能性があります。

ピロリ菌保有者で、鳥肌胃炎がある患者とない患者を比べると、

鳥肌胃炎がある患者の方が胃がんになる確率が60倍高いという報告もあり、

鳥肌胃炎の患者の方が圧倒的に胃がんの危険性が高いということになっています。

また、胃MALTリンパ腫(悪性)の合併も認められることがありますし、

スキルス胃がんなど悪性度がより高い「未分化型胃がん」が発生すると、進行速度が速くなるので注意が必要です。

鳥肌胃炎に合併した胃癌の特徴は主に若年女性の胃体部に発生する未分化型胃癌であり、

鳥肌胃炎を診断した際には、胃体部をとくに注意深く内視鏡観察することが重要であり、

さらには胃癌予防のため比較的早期の除菌治療が望ましいと考えられます。

 

卵を食べるとコレステロールは高くなるのか

卵と総コレステロール値の関係について日本人を対象とした大規模な疫学的研究が行われています。 

Nakamura Yらは、30歳以上の日本人男女9263名を対象とした14年間の追跡調査から 

卵の摂取量と血液中の総コレステロール値や死亡率の関係を調査しました。 

卵の摂取量により、1日2個以上、1日1個、2日1個、週1~2個、ほとんど食べない、 の5段階に分けて解析したところ、 

男性では卵の摂取量と総コレステロール値や死亡率には関連がないことが分かりました。 


しかし、女性では、卵の摂取量が増えるにつれて総コレステロール値がやや高くなり、 

総コレステロール値とは挙動が異なりますが、  週1~2個卵を食べる人の死亡率が最も低いことが分かりました。 

専門誌Journal of the American Medical Associationに掲載された、

14年間にわたって、 医療関係者の食生活を追った大がかりな調査では、

1日1個卵を食べている人で、特にコレステロール値が上昇したり、

心臓血管系の病気にかかるというリスクは報告されませんでした。   


健康な人が1日当たり1~2個程度の卵を食べる分には

冠状動脈疾患や脳梗塞の発症は増えないという報告もあり、

最近では「卵に含まれるコレステロールを必要以上に恐れる必要はない」

という考え方が主流になりつつあります。

東海大学医学部の本間康彦氏らにより、  卵黄3個分のコレステロール(750mg)を毎日摂取した場合の

2週間後の変化を調べる実験が行われました。

この実験では、悪玉コレステロールが上昇した人は全体の35%程度で、 残りの65%の人は変化しないか低下した、

という結果が得られました。

また、善玉コレステロールについては上昇した人が約44%もいたのです。  

卵を食べると、悪玉コレステローであるLDLコレステロールが増加しますが、

同時に善玉コレステロールであるHDLコレステロールも増えることが分かっています。

したがって、卵を食べてLDLコレステロールが増え、血管壁にコレステロールがへばりついてしまったとしても、

HDLコレステロールがそれを回収してくれますので、動脈硬化のリスクはさほど心配ないようなんです。


卵を食べたからといって必ずしもコレステロール値を上昇させるとは限らず、

健康体である人なら、毎日2個ぐらいの卵を食べていたとしても、

血中のコレステロール値に変化を与えないという説が多いようです。 

いずれにせよ、卵の摂取で総コレステロール値が上がるか否かという点については、 

上がる可能性はあるがそれほどでもない、といった感じでしょうか。  


それでは、なぜ卵を食べてもそれほど総コレステロール値が上がらないのでしょうか? 

確かに卵には他の食材以上にコレステロールが含まれていますが、 

同時に総コレステロール値の上昇を抑制する成分が含まれているという可能性があります。 

ご存知の通り、卵には黄身と白身があります。

そのうち、コレステロールが多いのは黄身のほう。

これは、コレステロールなどの脂質が豊富に含まれいる証拠ともいえます。

 

この脂質は、レシチンと呼ばれていますが、この中にある『コリン』という成分に、

体に良い効果があることが明らかになっているんです。

レシチンとは、ギリシャ語で卵黄を意味する「レシトース」から出た言葉で、 「リン脂質」と呼ばれる脂質の一種。

レシチンは人間の細胞の細胞膜の主成分であり、 特に脳や肝臓の細胞膜に大量に含まれ、

細胞を若々しく保ったり、 脳や神経系のはたらきを活発にするなどのはたらきがあります。

また、細胞の中からコレステロールを取り除く時にはたらく酵素の作用を助け、

血管壁にこびりついたコレステロールを除去して血管の若さを保ちます。

つまり、動脈硬化や狭心症、脳卒中などに対する予防効果があります。
 

一方で、白身にはコレステロールがほとんど含まれていません。

また、白身に含まれるたんぱく質がコレステロールの増加にブレーキをかけるという報告もあります。

卵には必須アミノ酸がバランスよく含まれており、

手軽に良質のたんぱく質をとるためにピッタリの食材。

卵が「完全食品」とも言われるのはこのためです。

また、総コレステロール値の上昇には、摂取する食品以上に、 

体内で合成されるコレステロールの方が影響が大きいことによるとも考えられます。 

そもそもコレステロールは、70-80%が人間の体内(肝臓や小腸など)でも生産されています。

残りの20-30%を食物からい摂取するようになっています。

また、体内で作られるコレステロールの量というのは、 

食べ物から摂取したコレステロールの量によって調整されるそうで、

食事などでコレステロールの高いものを摂取すると、 体内でのコレステロール生産量は減らされ、

血中コレステロール値が上昇しないようにバランスをとっているとのことです。 

つまり、多少コレステロールを取りすぎたとしても、体内では「コレステロール調節機能」が働きますから、

一気にコレステロール値が高くなるということはないのです。

ただ、高脂血症の人などでは、このバランス調整がうまく機能していない可能性もあるため、

食事からのコレステロール摂取量には注意する必要があるようです。  

総コレステロール値の上昇は、特定の食品の摂取によるものではなく、 

過食、運動不足等の生活習慣の乱れや肥満によって体内の総コレステロール値を調整する 

システムが乱れた結果なのです。 


従って、特定の食品の摂取に気を付けるよりも、 

運動を行って生活習慣を変えることの方がはるかに効果的と考えられます。


 

 

 

 

 

 

 

 

 


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