がんと老化

すべてのガン患者のうち、80%以上が、55歳以上の中高年によって占められています。

また、ガンによる死亡のピークは、60~70歳の間にやってくるというデータもあります。

ガンは老化現象の一つといっていいでしょう。

では、なぜ年をとるとガンにかかりやすくなるのでしょうか? 

これは免疫機能に関係してくるものと思われます。

年を重ねるごとに、免疫力が低下してくるのです。

免疫系を構成しているリンパ球系細胞の数は、およそ5千億個にもなります。

そのうち7~8割がT細胞で、残りがB細胞とNK細胞です。

その多くは寿命が数10日と短く、1日に100億個死んでいます。

Tリンパ球を作り出すのは胸腺ですが、この胸腺は10代をピークに萎縮していくのです。

また、高齢化してくると、T細胞やB細胞のガンや抗原に対する反応が鈍くなって来ます。

まだ科学的には解明されてはいませんが、身体の免疫機能は老化によって鈍くなり、

反応が低下するのは間違いないようです。

DNAとがんとの関連

80歳にもなると、体細胞の20%あるいはそれ以上が何も機能していない休眠状態になります。

休眠中のDNAは、何らの影響も及ぼさない不活発な状態にあります。

ところが、汚染された環境、ストレス、間違った食生活、HIV、エイズ、

C型肝炎のようなウイルス感染などによって、DNAが損傷を受け、

それが細胞の突然変異につながり癌細胞へと変化していきます。

損傷を受けたDNAは短くなります。

損傷を受けたDNAが自己複製されるごとに細胞の突然変異が起きます。

ある一定の長さまで短くなると細胞消滅と呼ばれる機構が誘発され,

その人には死が近づいてきます。

また、老化によって遺伝情報の翻訳にも問題が生じます。

年を取るにつれて正確に翻訳できなくなっていきます。

その結果、体全体の機能の調和が崩れていきます。

DNAの翻訳機能が衰えてくると細胞増殖にも支障をきたします。

それがある点に達すると死が訪れます。

これが老化です。

従って老化を防止するには、まずDNAが短くならないようその損傷を防がねばなりません。

次に転写/翻訳機能の正確度を向上させねばなりません。

そうして初めて良い細胞、役に立つ細胞、良く機能する細胞を増殖できるようになります。

それが老化の防止につながります。

DNAの損傷に関してもう一つ重要な事実があります。

私達の細胞にはDNAの存在する場所が2ヵ所あります。

細胞核とミトコンドリアと呼ばれる部分です。

ミトコンドリアは細胞のためにエネルギーを製造する工場です。

炭水化物を摂取すると、それは細胞に吸収され

ミトコンドリアへ送られ燃やされてエネルギーを発生します。

炭水化物や脂肪を燃焼することによりエネルギーを発生するわけですが、

その過程で必ず必要なのが酸素です。

酸素は細胞へ送られ燃焼目的に使われます。

ミトコンドリアで燃焼が行なわれる過程でたくさんの有害な活性酸素が発生します。

抗酸化剤であるSOD(スーパーオキシド・ディスミュタ―ゼ)グルタチオンのような酵素などは、

エネルギー生産に伴って生じる有害な活性酸素の吸収を行ないます。

DNAは転写を行ない増殖していきますが、そのたびに障害が生じます。

しかし私達の体にはそれを修復する機能(抗酸化防御システム)が備わっています。

しかし、年を取るにつれ天然の抗酸化防御システムはうまく機能しなくなっていきます。

十分量のSODを生産しなくなります。

SODはたんぱく質の一つですが、DNAとRNAがたんぱく質を作ります。

しかし年を取るにつれその製造工程もうまく機能しなくなりますから、

天然の抗酸化剤を十分量生産できなくなります。

その結果活性酸素が増え、細胞に損傷が生じ、

ひいては細胞の死、突然変異、あるいは癌細胞へと移行します。

私達の細胞は既にあまりにも多くの損傷を受けていますし、DNAも短くなっています。

今のところ長生きを助けてくれる唯一の方法は抗酸化剤です。

ビタミンB、マグネシウム、コバルトなどもDNAを修復する酵素にとって不可欠な栄養素です。

こういう栄養素が十分摂取されなければ、DNAの修復はうまくいきません。

DNAが修復されない理由はいろいろあります。

例えばDNAのある部分が他の人とは大分違っていて、それを先祖から受け継いでいるとします。

そしてその部分が損傷を受け、体のシステムはそれを認識できずに修復できなかったとします。

そうすると細胞の突然変異が生じます。

つまり癌の発生に関係している重要な要因の一つは遺伝学上の問題です。

もしかなりの数の先祖が癌にかかっているとしたら、他の人よりも癌にかかりやすいから

ライフスタイルを変えて、定期検診をもっと頻繁に受ける必要があります。

そして、食生活の習慣にも注意しなければなりません。

細胞の損傷は今この瞬間にも頻繁に起きています。

突然変異を起こした細胞はうまく機能しないかも知れませんし、自然消滅するかも知れません。

白血球がそれを見つけて除去するかも知れません。

こういう意味でも、免疫組織を健康に維持しておくことは非常に重要です。

免疫組織が健康であれば、

突然変異を起こした細胞が第2、第3、あるいは第4段階に進むことはありません。

細胞が突然変異を起こすやいなや免疫組織が働いてそれを吸い取り、除去してくれます。

健康な免疫組織を維持することは、最も大切なことです。

免疫組織に害を与える要因がたくさんあります。

第1の敵はストレスです。

ストレスが免疫組織の機能を抑圧するのです。

 

食道がんとアルコール

食道がんの大きな原因のひとつに、アルコールが挙げられます。

口から入ったアルコールは、まず、胃内で、発がん物質であるアセトアルデヒドに分解され、

アセトアルデヒドを分解するアルデヒドデヒドロゲナーゼ(ALDH)という酵素活性が十分にあれば、

アセトアルデヒドも胃で分解されますが、

ALDH活性が不十分な場合には、このアセトアルデヒドが小腸を経由して体内に吸収されます。

そして、肺で気化した後、呼気として出て来ます。

呼気中のアセトアルデヒドは、口腔内の唾液などに取り込まれ、再度、体内に入り、食道などに付着します。

アセトアルデヒドは、気化しやすいが粘着性が高いという性質を持つため、

口腔内、食道に蓄積しやすく、粘膜を傷つけ、がんの発生原因になると言われます。

日本人の約半数はお酒に弱いタイプの遺伝子を持っており、

そのような遺伝子を持つ人がお酒を飲み続けることで、食道がんなどのがんのリスクが高まります。

特に、お酒を飲んで赤くなる人は要注意。

飲酒で赤くなるということは、アルコール分解がスムーズにいかず、

発がん物質であるアセトアルデヒド
が体内に蓄積しやすい体質を示します。

このような人は、ALDH)活性が弱く、日本人の約45%に見られます。

コップ1杯のビールで顔が赤くなる体質が現在または飲酒を始めた最初の1-2年にあった人では、

約9割の確率でALDHの活性が弱いタイプと判定されます。

実際、ALDH活性の弱い人が、週に5日以上、一合以上飲み続けると、

アセトアルデヒドによって食道などに炎症が発生し、

食道がんになるリスクは、飲まない場合に比べて約5倍になることが明らかになっています。

毎日3合だと、リスクは77倍にもなると言われています。
 

アルコールと食道がんの罹患率

日本酒を飲まない人を1として(1日の飲酒量)
1合 6倍
2合 54倍
3合 77倍

上の表は、アルコールを飲むと顔が赤くなる人の場合です。

赤くなる人は、アセトアルデヒドが体内に蓄積されます。

 

お酒を飲んでも顔が赤くならない人(1日の飲酒量)
1合 1倍
2合 6倍
3合 11倍

お酒に強い人はよくしたもので、食道がんに罹りにくくはなっているのですね。

また、飲酒は、食道がんだけでなく、下咽頭がんなどの頭頸部がんの発生原因にもなるため、

食道がんと咽頭がんを併発する人は、15~20%にも昇ると言われます。。

加えて、ALDHの活性が弱い人が、2合以上の飲酒を続けると、

肺がんになるリスクは約4倍になることも明らかになっています。


 

脱肛

 

脱肛(だっこう)とは、排便時などに肛門や直腸の下のほうの粘膜が肛門外に脱出する病気です。

肛門粘膜脱(こうもんねんまくだつ)ともいいます。

一般的にはいぼ痔(イボ痔)のうちの内痔核が大きくなって(ひどくなって)、

 痔核脱肛

周囲の組織が支えることができなくなったために肛門外に飛び出してしまう状態のことで、

まさに「肛門」が「脱出」してしまったように見えることです。

脱肛の症状


脱肛の初期状態では、排便時など“いきんだ時”に脱肛するだけで自然に戻りますが、

症状がさらに悪化すると、排便時だけでなく通常生活の中でお腹に力が入ったときにも脱肛するようになり、

それが自然には戻らず、手で戻さなくてはならないようになり、最悪、手で押し込んでも戻らなくなり、

常に脱肛している状態になってしまうこともあります。

常に脱肛している状態になると、粘膜部分が刺激を受け、分泌液が増加します。

肛門がベタベタして気持ち悪く、粘液が下着に付着し汚れたり、ジメジメとべとついたりします。

肛門周囲に分泌液が付着することで湿疹が生じ、痛がゆくなったりする場合もあります。

また、粘膜部分は弱いので肛門外に脱出するとこすられて傷つき、そのために出血や痛みがみられます。

痔核の脱出によるものでは時に脱出したまま(嵌頓痔核(かんとんじかく))となり、

 嵌頓痔核

激しい痛みが現れ、一部に壊死(えし)、感染がみられ、腐ったり、ひどくなると発熱することもあります。

脱肛の原因

脱肛を生じる原因にはさまざまなものがあります。

加齢で肛門括約筋(かつやくきん)が弱くなり、また肛門や直腸粘膜を支えている組織が弱くなって粘膜が

脱出するようになったものがあります。 

また、肛門の手術を受けたあとの障害でなったものもあります。

しかし、最も多いのは内痔核の程度が進んでなったものです。

 
また脱肛は以下のような場合に起こりやすいとされています。

・便秘が常習化している

・排便時の力み

・出産時の力み

・力仕事

・過度の飲酒

内臓の下垂が原因の脱肛は、老人や胃腸虚弱者に多いようです。

肛門の粘膜が下垂し、上に保てなくなった状態の脱肛です。

脱肛の予防と治療

肛門周囲の衛生に留意します。

入浴時や排便後は、温湯で肛門周囲を十分に洗い、洗ったあとは乾燥させておくようにして

肛門周囲を清潔に保つように努力します。

下着は通気性の良いものをつけるようにします。

また刺激物の摂取、アルコールなどはひかえます。

意識的に括約筋を締める運動をして肛門の締まりをよくすることも、粘膜の脱出の防止に効果的なことがあります。

以上の注意をしていても粘膜脱による出血、脱出、痛みがひどくなるようならば、坐薬・軟膏などを使い、

肛門周囲の粘膜脱による炎症を抑えるようにします。

それでも良くならなければ、外来処置、手術などの外科的処置を考えます。

このような内痔核が脱肛状態では、脱肛を戻さないと内痔核の腫れがひどくなり、痛みも強くなります。

横になるか、お尻の下に座布団をいれて、利き腕の人差し指にガーゼをあてて、

(ガーゼにはワセリンか痔の軟膏かなにもなければオリーブ油をつけて)1カ所づつ、

いれやすいところから人差し指をを使って戻しましょう。

 

利き手の人差し指の指先に図のごとく(すべらないように)ガーゼ(白色)をあてて、

(ガーゼにはワセリンか痔の軟膏(オリーブ油でも良い!)をつける)、

まず一カ所、入れやすい脱肛から順に、

人差し指とガーゼを内痔核を共に一緒に肛門の奥に押し込むような要領で入れましょう。

指を抜くときは、又押し込んだ痔が出てこないように、中指などを添えて押さえるようにしながら、

そっと人差し指を抜きましょう。

利き腕の人差し指先にガーゼをあてて図のごとく、1カ所の脱肛が戻ったら、

それが再び出ないようにしつつ、そっと指を引き抜いて、

さらに、次々と、となりの脱肛を同様にガーゼを巻いた人差し指で奥の方に入れ込みましょう。

ガーゼを使用するのは指がすべらないようにするためです)。この動作を続けて行けば、

図のごとくほとんど戻ってしまいます。

指を引き抜く時は、そっと、又出てこないように注意深く引き抜きましょう。

上記脱肛が戻った状態です。

普通の人の肛門と同じになりました。こうなると痛みもとれて、内痔核の腫れもよくなります。

坐剤軟膏などを挿入しておきましょう。

風呂にはいってあたためるとさらに良いでしょう。

脱肛は初期状態では手術の必要はありませんが、

自然には戻らなくなったり、常に脱肛している状態になった場合には、

塗り薬や坐薬では治らず手術が必要な場合もあります。

根治的にしっかりと治すには、粘膜の脱出部分に外科的な治療をすることが必要です。

ゴム輪結紮(けっさつ)療法で粘膜脱部分を処置したり、手術的に痔核切除に準じて切除したりします。

肛門の締まりが悪くなって生じているものには、

手術的に肛門の出口にナイロンなどのリングを挿入し締めることも行われます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ノロウイルスとロタウイルス

冬季にはウイルス性食中毒が頻発し、その大多数はノロウイルスというウイルスが原因です。

毎年10月頃から1 ~2月をピークに全国的に流行しています。

ノロウイルスはヒトの腸内でのみ増殖するため、患者や感染者の糞便や吐物には大量のウイルスが含まれています。

海水中のウイルスを二枚貝(アサリやカキ等)が溜め込む(=濃縮する)性質があります。

[ヒト→糞便・吐物→トイレ→下水処理場→河川→海→二枚貝→ヒト」と自然界を循環しています。

感染力が非常に強く、食中毒の他に糞便や吐物・手指を介してヒトからヒトへ感染します。

また、ノロウイルスは乾燥すると空中に漂い、これが口に入って感染することもあります。

保育所や幼稚園、小学校などの小児や、病院や老人ホーム、福祉施設などの成人でも集団発生が見られることがあり、

とにかく注意が必要です。

嘔気や嘔吐、下痢が主症状で、一般に症状は軽症です。

ただし、老人や免疫力の低下した乳児では重症化して死亡することもあります。

このノロウイルスの発症のピークを過ぎると、次に発症者数が増加するのがロタウイルス

ロタウィルス感染症とは、乳幼児の冬の急性下痢症の最も主要な原因がロタウイルスによる感染症です。

秋から年末にかけてはノロウイルスが、1~4月にかけてはロタウイルスが主に流行します。

特に生後6ヶ月~2歳の乳幼児に多く見られ、5歳までに殆どの小児が経験します。

通常1歳を中心に流行が見られますが、保育所や幼稚園、小学校などの小児や病院や老人ホーム、

福祉施設などの成人でも集団発生が見られることがあります。

米の磨ぎ汁のような白色の下痢便が特徴で、そのため白痢または仮性小児コレラとも言われていました。

主な症状は嘔吐と下痢ですが、ノロウイルスよりも発熱を伴う場合が多く、重症度が高いとされています。

ノロウイルスとロタウイルスの流行時期

ノロウイルス感染症・ロタウイルス感染症の潜伏期間

・ノロウイルスの潜伏期間:24~48時間

・ロタウイルスの潜伏期間:24~72時間

 

ノロウイルス感染症・ロタウイルス感染症の症状

 

・ノロウイルス感染症

主な症状は、嘔気・嘔吐・下痢で、軽い発熱を伴うこともあります。

嘔吐の回数は1日10回以上となる場合もありますが、高齢者などを除き重症化することはまれです。
 

・ロタウイルス感染症

主な症状は嘔吐・下痢・発熱で、熱は38度以上となる頻度が高いです。

激しい嘔吐・下痢による脱水で、入院となるケースも多くあります。

酸味の発酵臭がある白色水様便が特徴的で、便の色が診断基準のひとつになります。

ロタウイルスの症状は、ノロウイルスと同じく、嘔吐や下痢、腹痛などです。

症状は非常によく似ていますが、大きく異なるのは感染しやすい年齢です。

ノロウイルスは年齢に関係なく感染・発症しますが、

ロタウイルスが感染・発症しやすいのは生後6ヶ月~2歳の乳幼児。

5歳までにはほぼ100%の小児が感染するといわれています。

さらにロタウイルス胃腸炎に注意が必要なのは、

ノロウイルスよりも激しい嘔吐や下痢の症状、発熱もあり重症化する危険性があるため。

ロタウイルス胃腸炎によって毎年数名の死亡例も報告されているため、

周囲の大人は注意が必要だといえるでしょう。

 

乳幼児がロタウイルスに感染すると重症化する危険性があることから、

診断確定のため検査キットが開発されています。

病院によっては便に排出されたウイルスを検査することがあるため、

診察の際はオムツなどについた便を持参するとよいでしょう。

5歳までにほぼ100%の小児が感染・発症するロタウイルス胃腸炎ですが、

実は大人も感染するのですが、免疫があるために症状が出ないか、

もしくは発症したとしても軽い症状ですむことが多いといわれています。

しかし症状がでなくてもウイルスは体内にいて、便とともに排出されるため、

知らず知らずのうちにウイルスを子どもにうつしてしまう、ということもあります。

さらに大人でも免疫力が落ちていると、小児と同様に、嘔吐、下痢、発熱という症状がでることも。

子どもがロタウイルス胃腸炎にかかってしまったら、大人も十分に注意する必要があります。

 ノロウイルス感染症・ロタウイルス感染症のケアポイント

嘔吐がある場合は無理に食べさせず、水分を少しずつ与えましょう。

電解質濃度の高いイオン飲料(経口補水液OS-1など)をとることで脱水症を防ぐことができます。

有効な抗ウイルス薬はないため、吐気止めや整腸剤を使った対症療法となります。

 

ノロウイルス感染症・ロタウイルス感染症の予防方法

感染を防ぐためには手洗いや消毒などをしっかりと行うことが基本となります。

 
排泄物からの感染、接触感染、飛沫感染により感染するので、
 

(1)手洗い

②患者の隔離

③糞便・おむつ・吐物の適切な処理

(2)汚染された服や床などの塩素系薬剤による消毒

が予防方法となります。

消毒にあたっては、アルコールやエタノールでは殺菌効果はありません。

「85℃1分以上の加熱」「次亜塩素酸ナトリウム」による消毒が効果的です。

次亜塩素酸ナトリウムは、薬局やインターネットで購入できますが、

家庭にある「塩素系漂白剤」には次亜塩素酸ナトリウムを含むものが多いので代用できます。
 

≪手洗いはしっかりと≫

トイレの後や患者の下痢や嘔吐物を処理した後は、石けんでしっかりと手を洗うようにしましょう。

下痢症状がでる2日前から、症状がでて10日後までの間、便の中からウイルスが検出されることがあります。

症状が治まったからといって安心せず、食事前やトイレ後の石けんでの手洗いは必ず行うようにしましょう。
 

≪服やタオルに嘔吐物などがついた場合≫

衣類に嘔吐物が付着した場合は、他の衣類とは分けて洗濯します。

水洗いの後、うすめた塩素系漂白剤(5~10%次亜塩素酸ナトリウムなら50~100倍に薄めて使用)で消毒しましょう。

また下痢や嘔吐物が乾燥すると、含まれていたウイルスがホコリと一緒に舞ってしまいます。

乾燥する前に処理するようにしましょう。

 

≪日用品にウイルスがいることも≫

患者がさわったドアノブなどにもウイルスがいる場合があります。

とくに子どもの場合は、おもちゃにロタウイルスがいる可能性が。

うすめた塩素系漂白剤でできるだけふき取るようにしましょう。
 

 

ノロウイルスにもロタウイルスに効も果のある薬はありません。

 嘔吐、下痢、発熱が続くと脱水症状を起こすことがあるため、水分補給をすることが治療の中心となります。

特に小さな子どもは体全体における水分の割合が高く、脱水になりやすい傾向があり、入院しなければならないことも。

水分をとらせてもすぐに吐いてしまう、尿が出ていないなどの場合は、早めに病院を受診するようにしましょう。
 

ロタウイルス胃腸炎予防にはワクチンも

ロタウイルスには重症化を防ぐワクチンがあります。

アメリカ合衆国、ベルギー、ルクセンブルグ、オーストリア、ブラジル、オーストラリアなどの12 カ国では、

すでに乳幼児の定期予防接種になっており、WHO(世界保健機関)でもワクチンを推奨しています。

そして、日本でもロタウイルスワクチンが2011年から使えるようになりました。

任意接種で、生後6ヶ月までに2~3回接種する必要があります。

費用は1回1万2000~1万5000円ほど。このワクチンによって、

ロタウイルス胃腸炎の重症化を9割程度減らすことができると報告されています。

ノロウイルス感染症・ロタウイルス感染症の特徴まとめ

 
ノロウイルス感染症
ロタウイルス感染症
流行の時期 11月~1月ごろがピーク 2月~4月ごろがピーク
感染しやすい年齢 すべての年齢層 6か月~2歳を中心に、乳幼児に多く発症
症状 ・嘔気・嘔吐・下痢が主症状・発熱の頻度は低い・嘔吐の回数は1日10回以上となる場合もある ・嘔吐・下痢・発熱が主症状・酸味の発酵臭がある白色水様便・発熱(38度以上)の頻度が高い・嘔吐の回数は1日3~6回程度のことが多い
感染の経路 ヒトからヒトへの経口感染
ケアポイント ・嘔吐がある場合は無理に食べさせず、水分を少しずつ与える・電解質濃度の高いイオン飲料をとることで脱水症を防ぐことができる
予防 ・手洗い・次亜塩素酸系消毒液による消毒・ワクチンはない ・手洗い・次亜塩素酸系消毒液による消毒・ワクチンあり
(生後2か月から2回接種)※現状「任意接種」だが、定期接種化が検討されている

 

 

E型肝炎

E型肝炎は、E型肝炎ウイルス(hepatitis E virus、 以下「HEV」という)の感染によって引き起こされる

急性肝炎(稀に劇症肝炎)で、肝細胞の破壊、肝機能の低下を示す病気です。

慢性化することはありません

HEVは経口感染(ウイルスに汚染された水や食品を飲食することにより感染)しますが、

ごく稀に、感染初期にウイルス血症をおこしている患者さん

(あるいは不顕性感染者)の血液を介して感染することもあります。

本疾患は、アジアやアフリカなどの衛生環境不良な発展途上国で流行する急性肝炎であり、

先進国では、発展途上国への旅行者が持ち帰る輸入感染症と考えられてきました。

しかし、渡航歴のないE型肝炎症例の解析などから、日本にすみ着いたウイルスが存在すること、

自然界における感染のサイクルは未だ不明ですが、

ブタ、イノシシ、シカなどの肉やレバーを生で食べることにより感染すること

輸血による感染も存在することなどが近年明らかにされてきています。

感染症法上、届け出対象となっており、年間40~70例の発症が報告されています。

症状

E型肝炎ウイルス(HEV)に感染した場合、不顕性感染が多いとされています(特に若年者)。

肝炎を発症した場合の臨床症状は感染後、2~9週間(平均6週間)の潜伏期間をおいて、

発熱、倦怠感(けんたいかん)、食欲低下、悪心、吐き気、腹痛などの消化器症状を示し、

肝腫大、肝機能の悪化(トランスアミナーゼ上昇・黄疸・γGTP、ALPの上昇

・アルブミン、コレステロール、コリンエステラーゼの低下など)が出現し、

大半の症例では安静臥床により1~2カ月の経過で完治しますが、稀に劇症化するケースもあり、

1~2%の死亡率を示します。

また、妊娠後期に感染すると劇症化率が高いという特徴をもち、死亡率が20%に達します。

また、大流行でも散発例の場合でも罹患率が青年と大人では高く、 

小児では低いこと(A型肝炎は通常小児の間で流行する)です。


診断

診断には発症直後の急性期と2週間ほど後の回復期のペア血清のHEV IgG抗体価の上昇をみる

のがよく使われる方法ですが、HEVの場合日本での感染の機会が少ないため、

肝炎を発症した時点で、血中に大量に産生されるHEVに対する特異的なIgM抗体検出が迅速、かつ有用です。

確実な検査法としては、核酸増幅検査(NAT、RT-PCR)によるHEV RNAの検出があげられます。

治療法


E型肝炎の治療方法は、現在のところ急性期の対症療法しかありません。

急性期には入院、安静臥床を原則とし、自然治癒を待ちます。

劇症化した場合には、血漿交換、人工肝補助療法、肝移植などの特殊治療が必要となります。

食欲がなく経口摂取不能な場合は、ブドウ糖、ビタミンなどの輸液が行われます。

なお、感染予防のためのワクチンはいまだ開発されていません。

予防

A型肝炎ウイルス及びE型肝炎ウイルスの感染経路は経口感染であり、

ウイルスに汚染された食物、水の摂取により罹患することが多いので、予防には手洗い、飲食物の加熱が重要です。

E型肝炎流行地域へ旅行する際は、飲料水、食物に注意し、基本的には加熱したもののみを摂取するように心がけ,

清潔の保証がない飲料水(氷入り清涼飲料を含む)、非加熱の貝類、自分自身で皮をむかない非調理の果物・野菜

をとらないように注意する必要があります。

E型肝炎は、中央アジアでの流行はに見られる一方、

東南アジアでは雨期に、 特に広範に洪水が起こった後に発生するといわれています。

E型肝炎は糞口経路によって伝播し、 中でも水系感染による大流行がこれまでに報告されています。

ウイルスは糞便から排泄され、糞便で汚染された水や食物から感染するため、生の食品はもちろん、

水、氷なども注意が必要です。

日本をはじめとする先進国でもE型肝炎の発生は時折見られますが、

大部分は発展途上国で感染をうけ、  帰国後発症した輸入感染例ですが、

近年、 日本や米国などで海外渡航歴の無いE型肝炎の散発的な発生例が報告されています。

1993年に採血された日本の健常人血清におけるHEV 抗体保有率は5.4%(49/900)で、

20代以下では非常に低く(0.4%)、 30代(6.2%)、 40代(16%)、 50代(23%)と

年齢が高いほど保有率も高いことが報告されています。

感染経路は経口感染であり、HEVに汚染された食物、水等の摂取により感染することが多いとされています。

ヒトからヒトへの感染は報告されていません。

E型肝炎ウイルスは妊婦や高齢者に感染すると劇症肝炎を発症し、

死亡する率が高いという研究結果があることから、

妊婦及び高齢者は特に野生動物の肉等を生で食べることを控えるべきです。

野生動物の肉等を生で食べることは避けることが望ましいと言えます。

 
これらの病原体は一般に通常の加熱によって死滅することが知られていることから、

野生動物の肉等を食べる際には加熱を十分に行うことにより感染を避けることができます。

加熱不十分な豚レバーが人にHEVを感染させる可能性が指摘されています。

なお、同一の豚レバーを食べた患者家族からの聞き取り調査およびHEV抗体検査により、

十分に加熱して摂食した家族では感染がなかったことが分かっています。

豚レバーなどに万一ウイルスが残っていたとしても、通常の加熱調理を行えばHEVは感染性を失うため、

豚レバーなどの豚由来食品を食べることによる感染の危険性はありません。

ハム・ソーセージ等の加熱済み食品についても、HEVは、63℃で30分間と同等以上の熱処理で感染性を失うため、

心配はありません。

なお、厚生労働省では腸管出血性大腸菌食中毒予防の観点から若齢者、

高齢者のほか抵抗力の弱い者については、生肉等を食べさせないよう従来から注意喚起を行っています。



            
            
           

 

 

           
           

           
           

           

           

           
            
           
 

 

 

 

 

 

 

            

           

            

 

 

             
           
           
           

 

   

   

 

 

 

   

 
 

 

   

 

がんと遺伝

「がんには、3つの原因があります。

一つ目は、たばこで肺がんになるといった生活習慣や環境的な要因

二つ目は加齢

いくら健康的な生活を送っていても、歳を重ねるとDNAに傷がついてしまい、がんが発生してしまいます。

そして最後が、遺伝的な要因です。

’96年にアメリカで報告された分析では、親戚内でがんが複数の人に発症するなど、

家族歴が関係する割合は5%程度と言われています」

 

「とくに遺伝が強く関連する可能性のあるがんは、腸がん、乳がん、子宮体がん、卵巣がん、胃がんなどの一部です」

遺伝によるガンは全体の5%程度に過ぎません。

これら家族性のガンは「家族性腫瘍」と呼ばれています。

「家族性腫瘍」とは、家族に腫瘍(がん)が集積して発生する腫瘍性疾患と定義されています。

このうち、1つの病的な遺伝子の変異が親から子へ伝わることにより遺伝的にがんに罹患しやすくなり、

その素因をもとに発症する疾患を特に遺伝性腫瘍症候群と称します。

現在、医療の現場で遺伝子検査や対策の実践が可能なのは家族性腫瘍の中でも特に遺伝性腫瘍症候群です。

例えば大腸がんの場合は約25%が家族集積性のがんであり、遺伝性と考えられるがんは5%程度とされています。

代表的なのが大腸ガン、乳ガン、卵巣ガンです。

家族性のガンには、「ガン抑制遺伝子」が関係しています。

ガン抑制遺伝子というのは、身体の細胞がガンになるのを防ぐ働きがあります。

両親からひとつずつ受け継ぐものですから、基本的にガン抑制遺伝子を2つ持っているのが普通です。

2つのガン抑制遺伝子が両方とも傷つくまでには長い年月がかかります。

そのため、ガンは高齢者にならないとかからない病気なのです。

ところが、通常2つあるガン抑制遺伝子のひとつに、生まれつき突然変異がある場合、

若い年齢でガン(家族性腫瘍)が発生します。

しかも多くの臓器にガンができる傾向があるのです。

現在、日本人2人に1人ががんに罹患します。

生涯、何らかのがんに罹患するリスクは男性で55.7%、女性で41.3%とされています(「がんの統計2012年度版」)。

 

癌には遺伝する癌・遺伝しない癌という二種のものがありますが、

このうち遺伝する癌は全体の5%以下に過ぎないという統計が出ているのです。

健康診断等で不安要素がある方は、しっかりと病院(遺伝相談外来)へ行き、

相談または精密な検査を受け、自分の身体の状態を定期的に知る、ということが大切になってきます。

親と子で同じ種類の癌にかかるというケース。

それは多くの病気にも同じことが言えますが、生活習慣が一番の原因なのです。

生活習慣の細かい部分は違っていたとしても基本的には似ているということが、よくあります。

一概には言い切れませんが、遺伝性が5%癌であっても、こういった理由から、

親子共に同種の癌にかかるケースが出てきてしまうということが起こりえるのです。
 

は遺伝よりは、生活習慣が主な原因になっているという事をしっかり理解して、

正しく健康的な生活を意識で送るということが、癌を防ぐ一番の方法といえるでしょう。

 

フェリチン

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フェリチンは全ての細胞に存在し、内部に鉄分を貯蔵できる蛋白で、肝臓・脾臓・心臓など各臓器に存在しており、

トランスフェリンによって運ばれてくるを細胞内に貯蔵し、鉄が必要な場合は速やかに利用できるようにして、

血液中の鉄分(血清鉄)の量を維持しています。

そのため、フェリチンを検査することにより、貯蔵鉄の量を調べることができます。

 
また、鉄が過剰に吸収されてもフェリチンが形成されて過剰鉄によって直接組織が障害されないように

鉄の毒性を解消する機能もあります。

血中にも微量が存在し、血清フェリチンとして測定できます。

血清鉄が血清中に存在する鉄の量を表すのに対し、血清フェリチンは貯蔵鉄の量を反映して増減し、

血清フェリチン1ng/mLは貯蔵鉄8~10mgに相当します。
 

体内で鉄が減少していくと潜在的鉄欠乏状態から鉄欠乏性貧血へと進展していきます。

このとき貯蔵鉄は早い段階から利用されて減少しますが、血清鉄は貯蔵鉄からの補給により、

比較的末期まで低下しません。

したがって、血清フェリチン値は早期に低下し、血清鉄値は末期まで低下しないことから、

鉄欠乏状態を早期に診断するためには血清フェリチン測定は有用です。

また、血清鉄には日内変動があるため、血清鉄単独では鉄の過不足の指標とはならず、

血清フェリチンとの組合せ測定は有用です。
 

ところで、血清フェリチン値は悪性腫瘍、肝障害、心筋梗塞、感染症、炎症などで上昇します。

鉄欠乏状態の患者でもこれらの疾患がある場合は血清フェリチンの低下を認めないことがあるので注意が必要です。
 

経口鉄剤による鉄欠乏性貧血の治療効果の判定には末梢血一般検査でヘモグロビン値の推移をみますが、

ヘモグロビン値が正常化した後、さらに3~4ヵ月の継続投与で貯蔵鉄量が正常化することから、

内服中止の目安として清フェリチン値の正常化が重要な指標となります。

                        

検査の目的

1) 鉄欠乏性貧血を疑う場合や、その治療効果の判定や経過観察として

2) 腫瘍のスクリーニング検査として

 

参考基準値 (単位:ng/ml)

男性 : 20 ~ 280

女性 :  5 ~ 157

※基準値は施設ごとで異なる場合があります。

 

フェリチンが異常値を示す病態

 

表.血清鉄と血清フェリチンが異常を示す病態
  血清鉄 血清フェリチン
低値 鉄欠乏性貧血
急性・慢性炎症、感染症、腫瘍、組織壊死
二次性貧血、真性多血症
鉄欠乏性貧血
真性多血症
高値 再生不良性貧血、溶血 
肝障害、鉄剤使用時、反復輸血後
急性肝炎の初期 
ヘモクロマトーシス 
再生不良性貧血、悪性リンパ腫、白血病
血球貪食症候群、成人スチル病 心筋梗塞 悪性腫瘍 多発性骨髄腫 
肝炎、関節リウマチ、慢性腎疾患、感染症
鉄剤投与中、ヘモクロマトーシス
〔参考〕最新臨床検査のABC 日本医師会編 2007

                       

各病態とフェリチン

鉄欠乏性貧血

鉄欠乏性貧血は、その名のとおり体内の鉄が不足することにより起こる貧血です。

体内での鉄の減少はまず、貯蔵鉄であるフェリチンから減っていきます。

食物からの摂取不足や慢性的な出血などにより、鉄の供給よりも需要が増加すると、

不足分を補うためにまず貯蔵鉄(フェリチン)が使われます。

その貯蔵鉄が不足すると、血液中の鉄分(血清鉄)も徐々に各組織で使われて不足していき、

最後に鉄を材料にして作られているヘモグロビンが作れなくなるために貧血がおこります。

このようにして鉄欠乏性貧血はおこります。

そのため、鉄欠乏性貧血では低値を示しますが、フェリチンを検査することにより、

表向きはヘモグロビンが正常で貧血がなくても、貯蔵鉄が枯渇して徐々に貧血へと進行している

 隠れた鉄欠乏状態(潜在性鉄欠乏)を知ることができます。
 

ちなみに、鉄欠乏性貧血の治療では、鉄剤を用いられることがよくありますが、

この場合、まず血清鉄が最初に増えていきます。

それから、ヘモグロビンが上昇しはじめて、最後に貯蔵鉄であるフェリチンが上昇していきます。
 

そのため、ヘモグロビンが上昇したからといって鉄剤を自己判断でやめずに担当医の指示に従って、

しっかりとフェリチンを正常な値に戻しておきましょう。
                         
 

肝炎、心筋梗塞

肝臓や心臓にはフェリチンが多く含まれています。

そのため、炎症などにより組織が破壊されると、

組織中に含まれているフェリチンが血液中に放出されるために高値となります。
                         
 

再生不良性貧血

再生不良性貧血は、造血をしている骨髄機能が低下して起こる貧血です。

そのため、鉄の利用が減少することにより、体内の鉄が余ってしまう状態となるため、

血清鉄やフェリチンが高値となります。
 

生理的変動

女性は男性に比べて低値を示す傾向があります。

これは、月経により鉄分を失うためで、閉経後は男性の値に近づきます。

 

 
 

 

 

 

 

 

 

 

粘液便

粘液便は大便に粘液が付着していたり、大便が出ずに粘液だけが出てくるようなものをいいます。

色は一般的に白が多いようですが、緑色やピンク色、赤だったりすることもあります。


 粘液便の原因は、大腸の壁が傷ついたためだといわれています。

大腸の壁が傷つき、修復するために出されている粘液が 大便と一緒に出てきているようです。

このため、白っぽいものが多いのです。

大腸の壁の傷が治れば、症状もも収まりますが、長引く場合は別の病気も考えられるため、

医師の診察を受けるようにしましょう。

粘液は、もともと腸内で大便を移動させる際に、

滑りを良くするために分泌されますが、

下痢などをすると、その大便自体が先に流れていってしまい、

粘液だけ腸内に残ってしまいます。

便秘になれば粘液が便の周りに付いていないと、大便がスムーズにでません。

粘液が目立つのは、下痢にともなう症状です。

ヨーグルトような、少量のものや透明の油膜のようなものが、

ほんの少しだけ混ざって、大便についているくらいのものなら

心配することはありません。

これは、全く健康な人にでもあることです。

でもそれが、少しづつ増えてきて他にも血便や微熱など

症状が出てくるようなら、一度病院で検査された方がいいかもしれません。

しかし、健康な人でも便秘や下痢をしたり、冷たい物の取り過ぎたり食べすぎなどで、

急激に腸が動き、粘液が出ることがあります。

大腸や直腸の粘膜から分泌される粘液です。

粘液は出ないと、便が出にくくなってしまいます。

粘液便の症状の進んでくると、始めは、粘液が透明だったのが

だんだん腹痛を伴い粘液が白色や黄色、茶色を帯びてきます。

そして、さらに症状が進むと粘液や便に血が混ざったり、

血便または下血といった具合に悪化してしまいます。

逆流性食道炎の治療

生活習慣の改善

逆流性食道炎の症状は、日常生活の改善だけでも緩和されることがあります。

暴飲暴食、早食い、食後すぐに横になることは、逆流性食道炎にとっては三大悪です。

以下に具体的な注意点を挙げます。

  • 胸やけを起こしやすい食品の摂取を控える。
  • 脂肪の多い食物、チョコレートなどの甘いもの、柑橘類、コーヒー・紅茶、香辛料、アルコール類、
  •  
  • タバコなどは胃酸の分泌を高める、あるいは、胃内での食物の停滞時間が長いため、
  •  
  • 逆流を起こし易いとされています。
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  • 食後すぐ横になると胃酸が逆流しやすいので、食後1-2時間は横にならないようにする。
  • 寝るときに胸やけが強い場合は、寝る前の食事は避け、夕食の量は少な目にして、
  •  
  • 上体を少し高くして(寝るときに頭部が10-20cm程度高くなるように、
  •  
  • クッションやマットを折り曲げて布団の下に敷く等の工夫をするとよい)寝ると効果的です。
  •  
  • 横向きに寝る場合は、右を下にして寝るとよい。
  •  
  • うつ伏せは避けた方がよい。
  •  
  • 腹圧を上げないようにする(重いものを持たない、前屈みを避ける、ベルトを強く締めない、排便時に力まない)。
       
  • 腹圧が上がることによって逆流しやすい状態になります。
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  • 肥満解消に努める。

  • 食べ過ぎない。
  •  
  • ゆっくり食べる。
  •  
  • 早食いを避ける。
  •  
  • 過食は胃酸の分泌や胃内の圧を上げるため、特に夕食は“あっさりとしたものをほどほどに”摂るように留意する。
       

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薬での治療方法としては、PPIと呼ばれる薬、そして胃酸の分泌を抑えるH2ブロッカー等が多く処方されます。

 しかし、薬を服用した場合は、一時的に胃液の分泌を抑えるだけですので、

根本的に治療を行うには、栄養士の指導の下、しっかりとした食事療法が必要となります。

 

 

人間の胃の内部には、胃酸を分泌するための組織、【プロトンポンプ】が存在します。

 PPI、プロトンポンプ阻害剤は、このプロトンポンプに作用し働きをあえて妨げて、

胃酸の分泌を抑える働きがある薬になります。

また、胃には、ヒスタミン物質と結合すると、胃液が分泌されるH2受容体と呼ばれる組織が存在しています。

H2ブロッカーに代表される、ヒスタミン受容体拮抗剤はヒスタミン物質が胃の内部にあるH2受容体に結合するのを防ぎ、

胃酸・胃液の分泌を抑制する治療薬になります。

治療期間に関しては、かなり個人差があり、逆流性食道炎の程度にもよって異なってくるため、

明確にお答えする事は出来ません。

 

ですが、一般的には治療を開始してから、8週間を目安として、

逆流性食道炎の症状が改善される確率が高いと言われています。

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8週間を超えても症状が改善しない場合・・・。

この場合は、難治性逆流性食道炎と判断・診断され、根本治療は不可能だと判断されます。

 そのため、症状が再発しない様にする【維持治療】が行われる様になります。

 

維持治療の場合、明確な治療期間はありません。

 症状が再発しない様、予防のために薬を服用する事になりますので、生活習慣の改善と共に、

一生薬と逆流性食道炎と付き合っていく必要性がある事も、もちろんあります

 

病気の再発を防ぐため、日々生活習慣の改善に取り組み、予防のために薬を服用し続ける。

 

大変な事ですが、極端な話、人によって治療期間は一生と言っても問題はありません。

 

逆流性食道炎では、食道への炎症が本当に軽傷で、その他の症状が稀にしか起こらない場合、

症状が出た時だけ対処治療として、薬を服用を行う治療があります。

 

しかし、食道がただれてしまい、びらんや潰瘍が出来てしまっている方は、

逆流性食道炎特有の症状が無くなった後も、びらんや潰瘍な完治するまで、長期的に薬を飲み続ける必要があります。

 

びらんや潰瘍が完全に治癒した後、薬の服用を停止しても、逆流性食道炎を再発しない人はもちろんいらっしゃいます。

 

しかし、再発を繰り返してしまう方も、いらっしゃるのです。

 

現在、逆流性食道炎の治療に使われている薬は、根本的に治療する事が出来ません。

 

また、いくら生活環境を改善したとしても、いつでも再発してしまう可能性は、必ずあるのです。

 

はっきりと言って、逆流性食道炎になってしまったら、完治という事はあまり期待する事が出来ません。

 

薬を飲み続けて、再発を予防する維持治療を継続的に行う事が重要です。

 

プロトンポンプ阻害剤

プロトンポンプ阻害剤は、逆流性食道炎に処方される薬です。

また胃潰瘍、十二指腸潰瘍の治療にも使われてる胃腸障害全般の薬です。 別名PPIとも呼ばれています。

 

胃の分泌腺にある壁細胞には、プロトンポンプという部分があります。

このプロトンポンプは、胃酸を分泌する部分です。

プロトンポンプ阻害剤は、このプロトンポンプに作用し、働きを妨げ、胃酸の分泌を抑制する薬剤です。

  

胃酸の分泌を抑制するを薬には、他にヒスタミンH2受容体拮抗薬(H2ブロッカー)があります。

プロトンポンプ阻害薬はこの、ヒスタミンH2受容体拮抗薬よりも強力な胃酸分泌抑制作用を持っています。

そして、ヒスタミンH2受容体拮抗薬よりも効果が長時間持続します。

 

逆流性食道炎の症状に使われるほか、再発を繰り返す場合に、再発防止のためにこの薬を服用し続けることもあります。

プロトンポンプ阻害薬の例としては、オメプラゾール(商品名:オメプラゾンなど)・

ランソプラゾール(商品名:タケプロンなど)・ ラベプラゾールナトリウム(商品名:パリエット)などがあげられます。



ヒスタミン受容体拮抗剤
 

ヒスタミン受容体拮抗剤は、別名H2ブロッカーとも呼ばれています。

逆流性食道炎の治療に使われる薬です。

また、胃潰瘍、十二指腸潰瘍の治療にも使われております。

 

胃壁には、H2受容体という部分があります。

このH2受容体は、ヒスタミンという物質が結合されると胃酸が分泌されるのです。

このヒスタミン受容体拮抗剤は、ヒスタミンがH2受容体に結合するのを妨ぎ、胃酸の分泌を抑えます。
 

 

ヒスタミンH2受容体拮抗薬の例としては、

シメチジン(商品名:アルサメック錠、タガメットなど)・塩酸ラニチジン(商品名:ザンタック、アバロンZなど)・

ファモチジン(商品名:ガスター、ガスター10など)・ ニザチジン(商品名:アシノン、アシノンZなど)

・塩酸ロキサチジンアセタート(商品名:アルタット、アルタットAなど)・
 
ラフチジン(商品名:プロテカジンなど)があげられます。

 マーロックス細粒

マーロックス細粒は、逆流性食道炎や胃炎、胃潰瘍に用いられる薬です。

このマーロックス細粒は、制酸薬です。

 胃酸を持続的に中和することにより、胃の粘膜を保護してくれます。

胃酸の刺激で荒れた胃を保護することにより、逆流性食道炎や、胃炎、胃潰瘍の治りをよくします。

 鎮痛剤など、他の薬による胃の荒れを予防するためにも用いられています。

 またこの マーロックス細粒は、胃の粘膜に直接作用します。

胃に食べ物のない食前や食間、また就寝前に飲むと効果的です。

水に溶いて飲んだほうが、より効果が期待できると言われています。

 
アルロイドG

アルロイドGは、胃の粘膜を保護する薬です。

このアルロイドGは、胃酸の刺激で荒れた胃を守る効果があります。

逆流性食道炎には治りをよくするために用いられます。

 

また、胃潰瘍などによる出血を止める働きもします。

胃の検査後の、止血にも用いられる薬です。

アルロイドGは、弱った胃の粘膜に付着して、胃酸に対する防御機能を高める役割があります。

胃の保護全般をする薬ですね。

 
アルロイドGには強い治療作用はありません。
 

アルロイドGは逆流性食道炎、胃炎、胃潰瘍などの自覚症状の改善のために使われますが、強い作用がありません。
 
逆流性食道炎には、プロトンポンプ阻害剤(PPI)、ヒスタミン受容体拮抗剤(H2ブロッカー)など、

強い効果がある薬もあります。

 

   


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