ビタミンB12・葉酸欠乏性貧血

ビタミンB12は赤血球の産出に欠かせない葉酸の働きを助けている栄養素です。

ビタミンB12が不足すると、正常な赤血球が作られなくなるため、

大球性正色素性貧血(巨赤芽球性貧血
)の一種であるビタミンB12欠乏性貧血が引き起こされます。

ビタミンB12・葉酸の欠乏

どちらも通常は、微量のビタミンですので、不足となることは、まずありません.

胃の切除や萎縮性胃炎など

胃切除した患者さんでは、切除後10年ほどの経過で発症します

胃粘膜が萎縮することでビタミンB12の吸収に必要な内因子が低下するために

DNAの合成が障害されるために起こります。


ビタミンB12は胃粘膜から分泌される『内因子』という糖たんぱく(糖とたんぱく質が結合したもの)

と結合しないと吸収されません。

そのため、ビタミンB12や葉酸をたっぷり摂っていたとしても、内因子がなければこの貧血になってしまいます。

内因子不足の場合はビタミンB12、葉酸の摂取では改善されないので、まず胃の方を治療することが必要です。

 

ビタミンB12や葉酸が不足すると、赤血球の中の核酸の合成がうまくいかず、核がうまく成熟しません。

DNA合成が出来なくなることが貧血の原因です。

そのため未成熟な赤血球になってしまい、貧血になります。

この未成熟な赤血球は中に多くのヘモグロビンを含み巨大であるため、

この貧血は『巨赤芽球性貧血』ともいうのです。

治療:胃の病気が原因の時はそれを治す

ビタミンB12・葉酸を摂る

ビタミンB12は余程の偏食がある場合や、菜食主義者ビタミンB12は、動物性タンパクにしか含まれません)

の場合を除いて起こらないと言われています。

なので、余程厳しいたんぱく制限をしていない限り、欠乏することは珍しいと思います。

葉酸欠乏は

食事による葉酸の欠乏、妊娠や授乳による葉酸の欠乏、カリウム制限の厳しい

人工透析患者におきることがあると言われています。

これは葉酸が調理の過熱によって破壊されやすいからです。

つまり、カリウムを減らしたら葉酸も減ってしまう状態になるわけです。

また、葉酸は光にも弱いので、保存するときは日光を避けたほうがよいそうです。

 

<ビタミンB12の多い食品>

【かなり多いもの】

あさり、かき、レバー(牛・豚・鶏)、しじみ、にしん、すじこ、さんま、いわし、さば、たらこ

【多いもの】

さけ、牛肉ロース、たら、まぐろ赤身、帆立貝、ひらめ、のり、卵、牛乳

<葉酸の多い食品>

【かなり多いもの】

レバー(牛・豚)、牛肉、ほうれん草、豚肉、じゃがいも、大豆

【多いもの】

アスパラガス、インゲン豆、さつまいも、ブロッコリー、メロン、とうもろこし、キャベツ、芽キャベツ、

オレンジ、まぐろ、バナナ、アボカド、卵

 

【治療は?】

  • ビタミンB12、もしくは、葉酸の補充療法です
  •  
  • 内服の薬剤か、注射薬を用います
  •  
  • 以前は、胃切除した場合には、ビタミンB12の補充には注射薬しか用いていませんでしたが、
  •  
  • 大量の内服でも治療となることが分かってきました

 

 

葉酸は、ビタミンB群の一種です。

妊娠初期に葉酸が不足すると、

胎児の発育に影響を与える危険性が高まるといわれています。

また、葉酸は認知症予防に役立つのではないかとしてその役割が注目されています。

最近の研究によれば、

葉酸が不足するとホモシステインという物質が増加することがわかってきたそうです。            
 

ホモシステインが増加すると、血管壁に衝突して傷つけてしまい、

動脈硬化を誘発してしまうおそれがあるそうです。

葉酸を摂取することによって、ホモシステインを減らすことが、

動脈硬化を予防し、血管年齢を若くすることにつながります。

葉酸が妊娠において必要な栄養素だといわれるのは、

妊娠初期に葉酸が不足していると、

子供が神経障害を持つリスクが高まるといわれているからです 。

ここでいう妊娠初期とは、胎児の細胞分裂が最も盛んな時期のことをいいます。

葉酸はDNAが作られるときに働く補酵素で、細胞分裂には不可欠な栄養素です。

しかし、現状では、妊娠後、産婦人科等で葉酸について知り、

それから葉酸を摂るようにしている女性が多いようです。

葉酸は、現時点での妊娠に関係なく、

将来的に妊娠を望んでいる女性にはできれば日頃から摂取してほしい栄養素です。

 
葉酸を含む食べ物

spinach leaves

葉酸は、野菜の多くに含まれています。

また、豆類や藻類にも多く含まれています。

[葉酸を摂ることのできる食品]

  • ほうれん草・小松菜・ブロッコリーなどの緑黄色野菜、豆類、レバー、
  •  
  • のり、茶葉(抹茶、玉露)、

 

           

           

  
 

 

         

 

           

 
           

 

           
 

  •  

若年性大腸がん( リンチ症候群 )

最近では若くて体も健康と思われる働き盛りの30・40代での

発症は少ないながらも5~10%の割合でがんが発生しています。
 

若い年代で発症する大腸がんを若年性大腸がん呼んでいますが

食生活などの乱れによる原因がある場合が多く

また遺伝によってがんになりやすい方もいます
 

がんの多くは、年齢を重ねて体力や免疫力が低下している年代に罹りやすくなり

50代を超えると発病のリスクが非常に高くなると言われています
 
 

病気に罹りやすい体内環境に陥るのでがんの発症する確率も上がってしまうのです。

50代になると10万人に対して50人から100人程度の発症が見られるとされており

60代を超えると患者数も急増の一途を辿ります。
 

大腸がんに罹る患者の年齢は60代がピークです。

次に多いのは70代、そして50代の順番で大腸がんになりやすくなるそうです

遺伝性大腸がんのひとつである

リンチ症候群(遺伝性非ポリポーシス性大腸がん:Hereditary Non-Polyposis Colorectal Cancer:HNPCC)は

大腸がんや子宮内膜、卵巣、胃、小腸、肝胆道系、腎盂・尿管がんなどの発症リスクが高まる疾患です。

全大腸がんの2-5%程度がリンチ症候群(HNPCC)と考えられ、

最も頻度が高い遺伝性腫瘍の一つとされています。

リンチ症候群(HNPCC)は、

大腸がんの
若年発症、異時性あるいは同時性の大腸多発がんおよび多臓器がんの発症が特徴です。

リンチ症候群(HNPCC)の平均発症年齢は43-45歳と考えられ、20歳未満での発症は比較的少数です。

リンチ症候群(HNPCC)の遺伝子変異を持つ人では、

約80%が生涯の間に大腸がんを発症すると報告されています。

また、女性では、20-60%が生涯に子宮内膜がん(子宮体がん)を発症する)とされています。

リンチ症候群(HNPCC)は必ずしも他の血縁者と同様の症状を示すわけではなく、

遺伝子変異を持っていても生涯発症しない場合もあります。

 

表1. リンチ症候群の診断基準

 
 アムステルダム基準I(1990年)

  家系内に少なくとも3名以上の大腸癌がおり、下記の基準を満たしていること
 

  1. そのうちの1名は他の2名に対して第一度近親者(親、子、兄弟)であること
  2. 少なくとも2世代にわたって発症していること
  3. 少なくとも大腸癌の1名は50歳未満で診断されていること
  4. 家族性大腸線種症が除外されていること
  5. 腫瘍の組織学的診断が確認されていること

 

 アムステルダム基準II(1999年)

 

  1. 家系内に少なくとも3名のHNPCCに関連した腫瘍(大腸がん、子宮がん、小腸がん、尿管あるいは腎盂のがん)が認められること
  2. そのうちの1名は他の2名に対して第一度近親者(親、子、兄弟)であること
  3. 少なくとも2世代にわたって発症していること
  4. 少なくとも1名は50歳未満で診断されていること
  5. 家族性大腸腺腫症が除外されていること
  6. 腫瘍の組織学的診断が確認されていること
                     

リンチ症候群(HNPCC)の原因は、

生殖細胞系列でのミスマッチ修復遺伝子(MSH2・MLH1・MSH6・PMS1・PMS2)の変異です。

リンチ症候群(HNPCC)は常染色体優性遺伝形式を示し、性別に関係なく、子供に50%の確率で遺伝します。

 

図1. 遺伝形式の説明

 
 

 

リンチ症候群(HNPCC)の遺伝                        

遺伝子は、両親から一つずつ受け継ぎ、2つ持っています。

DNAの修復に関わる遺伝子も同じです。

リンチ症候群の患者さんは、

この2つの遺伝子のうちどちらか1つにがんになりやすい変化を持っています。

患者さんのお子さんは、患者さんの遺伝子2つのうちのどちらかを受け継ぐので、

病気になりやすい遺伝子を受け継ぐ確率はそれぞれのお子さんで50%になります。

この確率は性別に関係ありません。

リンチ症候群は、生まれながらに持っている遺伝子の変化(「遺伝子変異」といいます)によって起こります。

遺伝子は、私たちの体を構成する細胞の中にあり、体を作るための設計図のような役割をしています。

私たちの体や体内で必要とされる物質は、約2万5千種類もある遺伝子の情報に基づいて作られます。

 現在知られているリンチ症候群の原因遺伝子は、hMSH2、hMLH1、hMSH6、hPMS2の4つです。

これら4つの遺伝子は、

細胞分裂の際に起こり得るDNAの複製誤りを修復する働きをする物質をつくる情報

ミスマッチ修復遺伝子)です。

リンチ症候群ではこの4つ遺伝子のどれかに変異が起こっているために、

DNAの複製誤りが修復できず細胞のがん化を引き起こすと考えられます。

リンチ症候群(HNPCC)の遺伝子診断では、MSH2・MLH1遺伝子の変異を最初に調べます

(これまでに変異が報告されている症例の90%以上はMSH2・MLH1遺伝子の変異です)。

その次に多く変異が報告されているのがMSH6遺伝子ですが、

全報告例の5%以下であり、比較的少ないものと考えられます。

           

ただし、この4つの遺伝子変異だけではリンチ症候群の原因を全て説明することはできません。

いまだ研究途上の疾患であり、今後さらに別の原因遺伝子やメカニズムが判明する可能性があります。

  ミスマッチ修復遺伝子の生殖細胞系列変異がリンチ症候群(HNPCC)診断の決め手となりますが、

家族歴から強くリンチ症候群(HNPCC)が疑われる場合でも必ず変異が見つかるわけではありません。

           

  リンチ症候群の女性患者は、子宮内膜がん(子宮体がん)や卵巣がんを発症するリスクが通常より高く、

 一般の人が卵巣がんになるリスクは1.6%だが、リンチ症候群だとリスクは7%に上昇します。

また子宮内膜がんになるリスクも40%と高く、いずれも平均値では40代半ばで発症します。

 
リンチ症候群の男性の場合、大腸がんを発症するリスクは74%と女性よりも高く(女性は40%)、

多くは40歳代で発症します。

また、大腸がん、婦人科がんの他にも、胃がん、泌尿器がん、乳がんなどのリスクも高まる。

                  

リンチ症候群では、大腸がんや子宮体がんを若い年齢で発症する可能性が高いため、

早い時期(20~30代)から大腸内視鏡検査や婦人科の受診による

定期的な検診を開始することが大切です。

リンチ症候群でなくとも家族の病歴等で大腸がんリスクが高い人は40歳で、

リスクが高くない人でも50歳で大腸の内視鏡検査を一回、その後は10年に一度は内視鏡検査を、

また5年に1度はS状結腸鏡検査を受けることが推奨されています。

また、胃がんや尿路系のがんの検診としては、上部消化管内視鏡検査(胃カメラ)や

尿中の細胞の検査が行われます。

           
大腸がんや子宮体がんを発症した場合の治療は、一般的な大腸がんや子宮体がんの場合と同じです。

           
また、一度がんを発症して治療した後も定期検診を行い、

新たに発症するかもしれないがんの早期発見に努める必要があります。

リンチ症候群(HNPCC)では、発症前の大腸全摘出術は一般に行われていませんが、

大腸がんを発症した際には多発がんの発症を視野に入れ、大腸亜全摘出術を検討することもあります。

しかし、日本を含め、手術術式に関しては統一された見解はありません。

           

リンチ症候群(HNPCC)の定期検査(サーベイランス)について、

リンチ症候群の国際共同研究グループである、ICG-HNPCCからガイドライン(表3)が示されています。

           

表3. リンチ症候群(HNPCC)の定期検査(サーベイランス)のためのガイドライン

  リンチ症候群(HNPCC)のサーベイランス

 
部位 方法 開始年齢 間隔
大腸 大腸内視鏡 20-25歳 2年ごと
子宮内膜・卵巣 婦人科検診
経膣超音波検査
CA-125測定
25-30歳 1年-2年ごと
胃内視鏡 30-35歳 1年-2年ごと
尿路 超音波検査
尿検査
30-35歳 1年-2年ごと

 

※ 家系内にそのがんが認められた場合に行う(http://www.insight-group.org/guidelines/hnpcc/より引用)

さらに家系に発症しているがんの種類や発症時の年齢等を参考にしながら

個別に対応することも必要と考えられます。

がんの場合早期発見が非常に大切だが、大腸がんの場合特に重要です。

発見が早ければ治癒や長期生存が大いに期待できます。
 

 食生活が欧米化し、大腸がんは日本人のがん罹患者数や死亡数の中でトップ3に入っています。

リンチ症候群でなくとも、食生活、喫煙、運動不足などの生活習慣で大腸がんのリスクは高まります。

           
実際、大腸がんのほとんどは生活習慣に起因しています。
 

若い女性の胃癌

胃がん全体の1割にあたる「スキルス性胃がん」という特殊な胃がんは

死亡率が高いことで知られています。
 

「スキルス」というのはびまん性(まんべんなく広がる)胃がんのことです。

通常の胃がんは胃壁の胃粘膜表面にがんが発生するのに対し、

スキルス性胃がんは胃粘膜表面には変化がみられないまま胃粘膜全体にがんが広がっていきます。
 

通常の胃がんに比べて厄介な点は、がんの発生が一か所ではなく胃粘膜に広く湿潤し、

他臓器へ容易に転移していくという悪質さです。

進行が早いため、スキルス性胃がんが発見されてからでは治療が間に合わないこともあるのです。

 

スキルス性胃がんの自覚症状
 

○胸やけ

○消化不良

○食欲不振

○胃の痛み

 (食前に特に痛む。食後に痛まなくなる。)

○食後、胃が硬い感じがする

○みぞおちが重い

○以前よりも食事の量が減った

(末期的症状)

○吐血

○タール便(道路を舗装する時に使うコールタールのように黒い便のことです)

○吐き気、嘔吐

 

スキルス性胃がんの原因
 

・塩分の多い食事

・飲酒・喫煙

・胃に刺激の強い食品の摂取

・発がん性物質の影響

・ストレス

・がんの家系遺伝
 

ただし、胃潰瘍、通常の胃がんの原因と言われているピロリ菌に関しては、

スキルス性胃がんにはあまり関係がないとも考えられています。

 

こんな人は要注意

胃癌全体の10%がスキルス胃癌で、残りの大部分の90%は別の型の癌です。

胃癌にかかる割合は男2:女1です。

スキルス性胃がんは若い女性に比較的多く発症すると言われています。 

 具体的には20代~40代の女性が発症する確立は、他の年代よりも多くなっています。

女性ホルモンが関係しているとも考えられるそうです。

 また、家族に胃がん、スキルス性胃がんになった人がいる場合には、

家系遺伝によりスキルス性胃がんのリスクが高まるようです。

気になる人は自覚症状がない時からがん検査をこまめに受けるのがのぞましいです。

 

スキルス性胃がんの場合、発見された時にはすでに転移がみられるという場合が半数以上です。
 

スキルス性胃がんは、転移が早く、特に腹膜に転移してしまうことが多いようです。

がん細胞が早い段階で散らばってしまうのです。

これを腹膜播腫(ふくまくはしゃ)といいます。
 

スキルス性胃がんが発見された場合には、その時点で約60%の人が腹膜への転移や

広い範囲のリンパ節への転移が見られます。

この腹膜播種(ふくまくはしゅ)は、スキルス性胃がんの患者さんの約50%に見られるのが特徴です。


 

胃がんのステージ

 

0期…胃壁の粘膜層の内側に異常な細胞が発生している

1期…粘膜層、または粘膜層を超えて胃壁の筋肉層までがんが広がる

がん周辺のリンパ節に転移がみられるようになる

2期…さらに粘膜層を超えて胃壁の筋肉層までがんが広がる

3期…さらに筋肉層を超えて漿膜層までがんが広がり周りの臓器にも転移がみられるようになる

4期…遠くのリンパ節・肝臓など遠隔にもがんが転移している

 

スキルス性胃がんは助からないの?
 

気になるのが胃がんの生存率です。

ステージが進むほど生存率は大きく下がってしまいます。

 

胃がんの5年生存率
 

1A期 --95%  

1B期--87%
 

このように大変高い数値がでています。  
 

2期  ーー70%  

3期  --45%  

4期 --10%

1期95%→2期70%→3期45%→4期10%

2期までなら手術で良好な予後が大きく見込まれます。

3期でもまだ完治の見込みはあります。

4期は末期がんの状態です。

ステージの違いと治療法
 

主な治療法としては、手術、抗がん剤、放射線療法があります。
 

スキルス性胃がんの場合は、転移が進んでいて、切除によって根治治療ができない場合が多くあります。
 

また、根治手術を行っても再発する可能性もあります。
 

転移が進んでいる場合に有効な治療法は化学療法(抗がん剤)になります。
 

また、抗がん剤だけを用いるのではなく、手術、放射線などと合わせて用いることが多いです。

0期&1期…早期がん。

内視鏡治療や狭い範囲の手術で完治が望めます。
 

2期…手術によって良い結果を得ることが期待できます。
 

3期…状況は悪くなってきますが、それでもまだ完治の可能性があります。
 

4期…末期がん。転移が遠くまで広がっているので、完治は困難です。

スキルス性胃がんもステージが浅い段階ならば治療が可能ですが、

その性質からステージが進んだ状態まで発見されない事が多いために治療が難しくなってしまうのです。
 
スキルス性胃がんの場合、発見された時点ではすでに手術できないケースが多く、

手術した場合も再発度が高いため、5年生存率は、約15%~20%とされています。
 

ですからどのがんにも言えることですが、

特にスキルス性胃がんは健康なうちからの早期発見とがん予防によって身を守ることが必要になってきます

デュラフォイ潰瘍

比較的まれな,胃・消化管出血をきたす病態で,

1898年,フランス人医師,Dieulafoyにより初めて報告されました。

(Eexulceratio simplex. Bull de l’Acad de Med 1898; 39: 49-84)。

全消化管出血の1‐2%を占めるとされています。

中高年に多く,男女比は2:1で男性に多胃です。

胃潰瘍はさまざまな原因で、胃の粘膜が欠損する病気ですが、

デュラフォイ「潰瘍」は、いわゆる消化性潰瘍ではありません。

僅かな粘膜欠損をともなう露出血管(動脈)からの拍動性の大出血
をきたす病変で,
 
突然の吐下血で発症します。
 

多くは,胃上部(食道・胃接合部の6cm以内)の小弯にみられますが,

まれに,下部食道,上部小腸,右側大腸,直腸にみられることもあります。

病理学的には,粘膜下に拡張,蛇行する動脈が認められ,その一部が粘膜を貫通しているのがみられます。

表面を覆う粘膜が,動脈の拍動により徐々に浸食を受け,自然破裂をきたして大出血に至ると考えられていますが,

本症の発症には副腎皮質ステロイドホルモンの過剰産生が関与しているとの説もあります。

検査
 

内視鏡検査で診断します。

ふつうは、破綻した血管から動脈性出血を認めますので、診断は容易です。
 

ただし、出血が多量で血圧が下がっていて、内視鏡検査時には一時的に出血が止まっている時や

胃の中の凝血塊が存在しているときは、出血点を同定するのが容易ではありません。

治療
 

治療としては内視鏡的止血術(電気的焼灼術,クリッピング術,エタノール注入法,レーザー焼灼術,

バンド結紮術など)が一般に行われます。

周囲は正常胃粘膜ですし、出血は点状なので、深い胃潰瘍のように止血に難渋することはありません。

内視鏡下に出血点をクリップで挟んだり、局所に薬剤を注入すれば、多くは簡単に止血が可能です。

血管造影下に経カテーテル動脈塞栓術が行われることもあります。

再発率は低く,外科的治療は必要としないことが多いです。

食道血管腫

BMAL 1

BMAL1は、ビーマルワンと読み、体内時計を調整してくれるタンパク質で、誰もが体にもっています。

体内で生活リズムの働きを整えているBMAL1は、脂肪を蓄積させる作用があり、

脂肪細胞内で脂肪酸コレステロールの合成する働きを活発化し、

脂肪細胞に多く溜め込もうとする働きがあります。

脂肪細胞内に蓄積させる働きを行っている間は、脂肪を分解する働きを抑制する作用があり、

そのため、肥満遺伝子とも呼ばれています。

BMAL1が体内に存在する量は昼は少なくなり、夜の10時くらいから急増して、2時にピークを迎え、

最も少ない午後3時の約20倍に達します。

4時以降に正常値に下がっていきます。

深夜帯は、BMAL1増加により脂肪を溜め込みやすい状態となるため、過剰な食事摂取は禁物です。

そのため、普段あまり食事を摂ることのない深夜帯に食べてしまうと、脂肪が蓄積されやすくなるのです。

BMAL1が増加を始める午後9時までに食事を済ませとくと良いです。

同じ体重のマウス実験でも、同じ量の餌を夕方6時と夜9時に与えてみると、

夜9時に食べたマウスのほうが体重が増えたという結果が出ています。

 

仕事とかで遅くなった場合、夜9時以降じゃないとどうしても食べれない場合でも、

夕食を抜くのは絶対にやめたほうがいいです。

夕食を抜くことで、朝食までの時間があいてしまって、朝食を食べたときに血糖値が急激に上昇してしまいます。

血糖値の急激な上昇を抑えるために、インスリンが過剰に分泌されて、太りやすい体質になってしまうのです。

できるだけ低カロリー、低脂質で消化吸収の良いものを摂取するとよいでしょう。

朝日を浴びず、昼と夜の区別ない夜型生活をしていると

「BMAL1」が夜だと勘違いして出っぱなしになったりします。。

早寝早起きを守って朝型生活を心がけることが健康に結びつきます。

 

時刻で大きく変動するBMAL1 

マウスを使ってBMAL1の脂肪組織中の量を調べたところ、夜中の2時がピーク、昼の2時が底だった。

1日の中で大きく変動しており、昼の2時と夜の10時では20倍近い差があった。

(データ:日本大学薬学部・棒葉繁紀准教授)(日経ヘルス2009年6月号掲載)

本来、夜は休息してエネルギーをためるべき時間帯。

一方、昼は十分活動するために、エネルギーを消費しやすくしなければなりません。

そのために、BMAL1はこのような日内変動になると考えられます。

太りにくい体にするには、このBMAL1の動きを考え、

遅くとも9時までには夕食を食べ終えるようにします。

実は、夕食を早めに食べることは、末梢時計をリセットするためにも重要。

 

一方、最近、栄養学の分野で注目を集めるのが「食事誘発性体熱産生(DIT:Diet Induced Thermogenesis)」。

人が消費するエネルギーは、「基礎代謝」と「身体活動代謝」、そしてDITに分けられます。

DITは、食べ物の消化吸収や味、香りなどの知覚が働くことなどで消費されるエネルギーですが、

遅い時間に食事をとる「夜型生活」をしていると、同じ食事内容でもDITが低下することもわかっています。

 

 
「DITは1日の消費エネルギーの10~15%を占め、太りやすい人は DITが低いことが分かっています。

DITの高低には自律神経が深くかかわっているので、夜型生活では自律神経のバランスが崩れることで、

DITが低下するのかもしれません」

とはいえ、どうしても夕食時間が遅くなってしまうことはあるもの。

もしも昼食と夕食の間が7時間以上空いてしまう場合には、

夕食の一部を前倒しして間食として“分食”するといいのです。

そのとき肝心なのは、夕食の量を軽くすることです。 

長時間の空腹後に夕食をとると血糖値の変動が激しくなり、

脂肪をため込むホルモンであるインスリンの分泌量が増えてしまいます。

分食なら、これを避けることができます。
 

長時間の空腹後に夕食をとるとついついたくさん食べてしまいがち。

途中で間食しておけば、夜遅い時間にとる食事の量を、あまり苦労せずに減らすことができます。
 

 

大腸ポリープの原因

大腸ポリープは、およそ40歳代から増えはじめ、年齢が上がるほどできやすくなります。

自覚症状がないため気づかない人が多いのですが、

60歳代になると2人に1人がポリープを持っているとも言われています。

また、女性に比べて男性に多くみられることも特徴です。

日本では、 大腸ポリープも大腸癌(がん)もこの20年間で増加の一途をたどっています。

ついに女性では結腸癌、直腸癌をあわせると癌死亡の第1位になりました。
 

これは、日本人の食生活が欧米化、つまり動物性脂肪の摂取量が増加し、

植物繊維の摂取量が減少したことが原因ではないかと考えられています。

大腸ポリープの直接的な発症原因については、わかっていませんが、

遺伝子の異常や個人個人の食生活やライフスタイル、加齢などと関係していて、

特に、食生活の欧米化によって腸内の環境が悪くなっている人ほど、大腸ポリープは出来やすくなります。

肉食を減らし食物繊維を できるだけ食べるようにすると

ポリープが大きくなることや癌化することが予防できるといわれています。
 

また、腸内環境を常に整えておくことも大切です。

腸内細菌叢が乱れることにより体の免疫力は低下し、

がんやポリープの発生・増大を助長すると言われているのです。

大腸憩室をお持ちの方や 便秘・下痢を繰り返すような症状の方、ストレスをため込むような方は要注意です。

大腸ポリープは大腸粘膜の表面の細胞が異常に増殖してできるものです。

大腸ポリープができるおもな原因として遺伝子の異常があります。

遺伝子の異常は先天的なものと後天的なものがあり、

先天的なものは家族的に発生するタイプのもので血縁者に大腸ポリープや大腸がんが見られ、

遺伝子の異常が遺伝した場合に発生します。

図に示すように、正常の細胞から腺腫が発生し、さらにがんへと発育進展していくのに

APC遺伝子、K-ras遺伝子、P53遺伝子などの異常が関与しています。

まずAPC遺伝子が変化すると正常細胞から小さなポリープができます。

これが「最初の出来事」なのです。

ついでRAS遺伝子が変化するとポリープが大ききなります。

最後の決定的変はP53の変化です。

これによりポリープはガンに変わり「転移」します
 

後天的遺伝子異常

食事、お酒の中にある有害物(発ガン物質)や放射線によってにより遺伝子に傷ができます。

遺伝子に傷がつくと細胞の設計図がおかしくなり細胞も変化してしまいます。

大腸ガンの発ガン物質としてもっとも重要なのは「肉食

世界でもっとも多く肉を食べる世界最大の牧畜国ニュージーランドは

世界でもっとも大腸ガンの多い国となっています 。

遺伝子の異常の程度によって発生するポリープの数、形、部位に違いがみられます。
 

一般にポリープが多発する場合には遺伝子の異常が高度であると考えてよいようです。

 
家族性大腸腺腫症という病気があります。

これは大腸ポリープが家族的に多発し

若年のうちに大腸がんが発生する明らかな遺伝子異常を伴った遺伝病です。
 

 

どうして年を取ると太るのか

人は、何もしていなくても、生きているだけでカロリーを消費しています。

呼吸をしたり、内臓を動かしたりと、生命活動を維持するためにエネルギーが必要なのです。

この、生きていくうえでの最低限必要な1日のカロリー消費量のことを『基礎代謝』といいます。
 

筋肉で35~40%、肝臓12%、胃腸8%、腎臓7%

というようにエネルギーが消費されています。

成人男性の基礎代謝は1日1600kcal前後。

実生活では、この基礎代謝量に

「話す」「歩く」「仕事をする」といった活動で消費されるカロリー(運動誘発性体熱産生)と

食事をすることで消費されるカロリー(食事誘発性体熱産生)がプラスされます。

これらのカロリーの総量が1日の消費カロリーとなり、

基礎代謝量はそのうちの60%~70%を占めます。

年を重ねるにつれて太ってしまうのは、この「基礎代謝の減少」が主な原因です。

基礎代謝は成長期を過ぎたあたりから減少が始まります。

基礎代謝量は、

男女とも10代をピークに年齢とともにその量は減少していき、

40代を過ぎると急激に低下します。

男女とも20代に比べて40代は、

1日あたりの消費カロリー200~400キロカロリーも低くなります

基礎代謝が1割減ると1日160kcal落ちるので、食事をその分減らさないと、

余ったエネルギーは体脂肪となり、たまっていきます。

30代、40代になって太るのは、基礎代謝が落ちているのに、

食べる量が変わらないからなのです。

すなわち、体脂肪率が高く「肥満」および「かくれ肥満」の方は、

基礎代謝が少ないために太りやすい体質になるために、摂取カロリーに注意が必要です。

年齢とともに基礎代謝が落ちるのは、筋肉の量や活性が落ちていく為です。

筋肉は身体を動かしていないときも、1日中エネルギーを消費して熱を作り出します。

これが基礎代謝の「体温維持」に役立っています。

筋肉が減ると見事なまでに基礎代謝量は減ってしまい、

1日のエネルギー消費量も少なくなります。

だからこそ、基礎代謝の減少を食い止め、太りにくい体を作るには、

筋肉を衰えさせないよう鍛えることが大切です

そのためには、基礎代謝アップに効果的な腹筋運動や腕立て伏せ、ダンベル体操などの

筋力トレーニングや運動を定期的にを行うことが必要です。


やり方によっては若い体を上回る基礎代謝量を手に入れることも不可能ではありません。

鶏ささみなどタンパク質の多い食事をとって運動し、筋肉量を増やし、

脂肪が燃焼しやすい体を目指しましょう。

基礎代謝が高まれば、消費エネルギーが大きくなりやすいという事ですから、

摂取エネルギーよりも消費エネルギーの方が高い(大きい)という状態になりやすいわけです。  

これが、基礎代謝が高いほど太りにくいと言われている理由です。

さらに、運動には脂肪分解を促す作用などがある成長ホルモンを増やす効果もあるので、

直接の解決が難しい「細胞活性の低下」にブレーキをかける効果も期待できます。

つまり、体を保つための運動をきちんと行ってさえいれば、

中年太りを防止することはそれほど難しくないということです。

運動することによって筋肉量を増やし体脂肪を減らすと、

カロリーを消費しやすい身体(基礎代謝が上がります)になるため、太りにくくなります。

 

リパーゼ
 

成長ホルモンの分泌が盛んな20代前半までは、脂肪を分解する酵素であるホルモン感受性リパーゼは、

活発に働いているので、若い頃はたくさん食べても太りにくく、

たとえ体重が増えても全身にバランスよく脂肪がつきます。
 

しかし、年をとって成長ホルモンの分泌量が低下すると、自動的にリパーゼの活性度が低下し、

内臓に脂肪が蓄積されやすくなります。

そのため、成長ホルモンの分泌量が急激に低下する30代になって太り始めると、

お腹だけがポコンと出てくるようになるのです。

 
 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


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