運動すれば癌にならない

i05-13 

 運動不足は大腸がんや乳がんの発生率を高めることが、多くの疫学的研究で報告されています。
仕事中に体を動かす量に反比例して大腸がんのリスクが低下することが明らかになっております。
運動が大腸がんのリスクを下げる理由としては、運動によって便通が促進され、便に含まれる発がん物質と腸の粘膜との接触時間が短くなる可能性や、

発がん過程を促進するインスリンや胆汁酸のレベルに影響する可能性などが示唆されています。
また、がんの中には性ホルモンやプロスタグランディンというホルモンが過剰に分泌されることが発生に関わるものがありますが、運動はこれらのホルモンの過剰分泌を抑えることが知られています。
がんの成因のひとつとして、活性酸素によって遺伝子が傷つくことが考えられていますが、定期的な運動を続けることでその活性酸素から身を守る働きが高まることも知られています。

さらに、持久的な運動ががんの発生、増殖を抑制する免疫機能を高めるとの報告もあります。

動かないことが問題で、デスクワーク中心の人は運動不足を解消することが大切です。
日本でも最近急増している乳がんも運動不足が発がんリスクを高めることが報告されています。

乳がんの発がんを促進する女性ホルモン(エストロゲン)が卵巣の他に体脂肪からも産生されるため、乳がんの場合は体脂肪との関連が大きく、運動不足による肥満が乳がんの発がんリスクを高めるようです。
日頃の日常生活で体を動かすことの多い人や、適度な運動を行っている人では、乳がんの発生率が30%も減るとか、乳がん治療後の再発率が減少するという報告もあります。
大腸がんと乳がん以外のがんでは、運動による発がんリスクの低下ははっきりとは証明されていませんが、体力に合った適度な運動は、様々な健康作用によってがん予防に寄与すると考えられています。

 

食生活の乱れや運動不足によって起こる肥満や新陳代謝の低下はがんを促進する要因となります

 

運動している人にガンが少ないのは、免疫力と関係があるかもしれません。

 

ガンと関係ある免疫細胞で最重要なのはリンパ球でしょう。

運動をするとすぐに血液中のリンパ球が増えることが証明されています。

リンパ球の増加はあるいはガンに対する免疫力の増加に役立つかもしれません。

リンパ球に はBとTの2種類がありますが、Bリンパ球が増えることがわかっていますし、Tリンパ球も増えます。

ガン細胞をやっつけてくれるものとしてナチュラルキ ラー細胞(NK細胞)が注目されていますが、運動するとNK細胞の活性が増えます。

 

 

適度な運動によって、NK細胞活性の上昇など免疫機能が高められることも報告されています。
運動には、身体的な利点と同時に、大きな心理的変化も起こすことがあります。

規則的に運動している人は、運動していない人に比べて、考え方が柔軟になりやすく、自己充足感が高く、抑うつ感情も軽減します

抑うつ感情はがんの予後に悪い影響を与えるため、規則的な運動によって抑うつ状態から抜け出すことは、心身を健全な状態にもっていき、免疫力にも良い影響を与えます。

 

組織の血流を良くして新陳代謝を高め、ストレスを発散してリフレッシュできる程度の運動(1時間程度)を、体力に合わせて無理のない範囲でゆったりとしたペースで隔日から毎日程度に行うのが適当です。

 

1日に1時間程度のウオーキングか、同等レベルの運動」が提唱されています。

 

08_1

 

家にじっとしているのではなく、目標をもって体を動かすのが基本であり、

 

仕事や家事で体を動かす機会が少ない場合にはリフレッシュを兼ねて好きなスポーツなどで体を動かすようにすると考えれば良いと思います。

 

まとまった運動ができなくても、毎日の身体活動量をアップさせることががん予防になるので、

社内や駅の階段を積極的に利用する、少し遠いストアやコンビニまで歩いて買い物に行く、掃除などの家事をこまめにするなどの方法で、できるだけ体を動かすことが大切です。

 

一方、過度の運動はかえって健康を害することも指摘されています。

tyui02

運動は急激に大量の酸素を消費するため、多量の活性酸素が体内に発生し、体の酸化障害を促進することになります

肉体的および精神的なストレスを引き起こすような過度の運動は、NK細胞活性などの免疫系の働きを低下させ、老化や発がんに促進的に作用するとされています。

疲労が翌日に残り、風邪を引きやすいような過度の運動はがん再発予防の点からは勧められません。

無理な運動を続けていれば、かえって免疫力が落ちてしまい、ガンになりやすくなる可能性が出てきますので、注意していなければなりません。

この意味で、フルマラソンやトライアスロン等は過激すぎて、かえって害がある可能性が高いと言えます。

現実にこのような重いスポーツに夢中になって、 ガンになってしまったと後悔している人がいます。

大会に出ていい成績を取り たいあまり、無理な練習を重ね、体を壊してしまうのも、考えものです。

 

 

かといって、軽すぎる運動、例えば1日20分の散歩程度では、ガン予防は期待できないかもしれません。

散歩なら1時間くらい、早めに歩くのであれば効果が期待できるでしょう。

ガンにかかりにくい体を創るためには、食事の注意、あるいは精神面の注意だ けでなく、適度の運動が大切なことを強調したいと思います。

運動を含めた総合的な健康的なライフスタイルが必須なのです。

 

 

国立がん研究センターの調査によると、1日の身体活動量が多い人ほど、がん全体の発症リスクが低いことがわかっています。

身体活動には、運動のほかに、仕事や家事などによる活動も含まれます。

つまり、毎日よく体を動かすことが、がん予防につながるのです。
とくに予防効果が高いのは、男性では大腸(結腸)がん、肝がん、膵がん、女性では胃がんです
また同センターによる別の調査では、女性の場合(40~69歳が対象)、余暇運動(仕事時間以外のスポーツや運動)への参加回数が多い人ほど、乳がん発症リスクが低いことも報告されています。

 

乳ガンは卵巣ホルモンの分泌と関わりがあります。

運動は月経の周期を変え、 卵巣ホルモンの分泌量を変えることができるので、乳ガンの危険を減らす可能性が考えられます。

 

子宮体ガンも卵巣ホルモンの分泌と関係があります。

 

前立腺ガンについては、 テストステロンという性ホルモンが多いと前立腺ガンにかかりやすいことが知られておりますが、運動選手の血中テストステロン濃度が低いことが知られています。

 

このように、運動はいろいろなホルモンの分泌を変え、ホルモン依存性のガンを減らすのではないかと考えられています

 

 

 

 

 

 

 
 
 
 
 
 

 


山口県岩国市尾津町1-12-29
074_telephone 0827-34-0303