黒い便の原因は?

ウンチは、大腸内に長く留まっていると、黒に近い褐色になります。

うんちが黒いのは、大腸内の悪玉菌が増殖し、腐敗物質を出すために起こる変化です。

頑固な便秘の方が久しぶりに排便したら、うんちが黒い場合があると思いますが、

黒い色の原因は悪玉菌が出す腐敗物質によるものですから、大きな心配はありません。

しかし、腸内で発生した腐敗物質は肌荒れ、吹き出物、肩こり、頭痛、体が重いなどの体調不良を起こす原因にもな

るため、黄褐色に近い健康な色になるように、食生活や運動習慣の改善、ストレス解消などに努力したほうがいいでしょう。

貧血などで鉄剤を飲んでいる場合、ウンチに含まれた鉄が酸化して黒いうんちが出ることがありますが、

鉄剤を飲むことをやめれば、元に戻ります。

黒いタール便の原因は?


黒いうんちで問題なのは、「タール便と呼ばれる種類のもので、アスファルトのような黒い色をしています。

黒いタール便の原因は、胃や十二指腸からの多量の出血です。 胃酸と血液か混じることで、真っ黒な色になるのです。

胃から出血することがある胃潰瘍や胃がん、十二指腸から出血することがある十二指腸潰瘍などが原因となる病気です。

少量の出血ではタール便にならないため、このような黒い便が出た場合は、

相当の出血が起きている可能性がありますので、なるべく早く検査してもらったほうがいいです。

また、出血を伴うウンチの状態に、血便がありますが、肛門に近い部分からの出血のため、

タール便にはならず、鮮やかな赤色からどす黒い赤色になります。

Q:

黒に近い便が出ました。

形状は硬くてころころしたものが集まってできた感じのものでした。

自分は便秘です。

この黒い便は毎日は出ませんがたまに出てたとおもいます。

(忘れた頃に)4日程キャベツや大根おろしやきゅうりなどを多くとっているのですが関係あるのでしょうか?

検索すると出血している可能性ありとかもありました。

現在胃痛はありません。

ゲップは多少出るのですが快調といえます。

便秘によるものでしょうか?

A:

硬くてころころした便は、間違いなく食物繊維不足です。

ひじき・わかめだらけの味噌汁・めかぶ・きのこ・千切り大根・きんぴらごぼう・
などをしっかり食べて下さい。

真っ黒の便なら、消化器官内での出血も考えられますが、

黒っぽい程度なら、便秘が原因ではないでしょうか?

腸の中に便がたまってるいる時間が長くなればなるほど、色は濃いくなってくるので・・・。


黒い便は注意

欧米型食事を減らすように努力すれば、人工栄養を飲んでいる赤ちゃんと同じぐらいのレベルまでは、

健康的な便にしていくことはできます。

黒や茶色の便が注意信号だからといって、それだけで病院にいくことはありません。

なるべく赤ちゃんのような、便が黄色くなるような食生活に傾けていくよう心がければいいのです。

しかし、普通以上に真っ黒な便や、どす黒い便には気をつける必要があります。

胃や腸のどこかで出血を起こしている可能性があります。

それは、血液が便に混じって、排泄されるまでに色が赤から黒に変化したものなのです。

さらに、便秘をしていた人が、真っ黒な硬い便となったときも、大腸ガンを疑ってみる必要があります。

これは、大腸のどこかで出血があり、それが長時間、溜まって黒く変色したからです。


 

感染性胃腸炎、ウイルス性食中毒にご用心 !!

毎年、冬季になると、小児科および内科医からの感染性胃腸炎患者の報告数が増加します 。            
感染性胃腸炎には、ウイルス性のものと細菌性のものの他、寄生虫によるものがありますが、
冬季に発生する感染性胃腸炎のほとんどがウイルス性の胃腸炎です。
 原因ウイルスは、ロタウイルスとともにノロウイルス(Noro virus; かつてSRSVやNorwalk-like virus と呼ばれていたもの)が注目されています。
ほかに、アデノ、アストロ、エンテロの各ウイルスが知られています。

ウイルス性食中毒の主犯格はノロウイルス!

ノロウイルスは1968年にアメリカ オハイオ州 ノーウォークという町の小学校で集団発生した急性胃腸炎の患者の糞便から初めて見つかり、発見された土地の名前にちなんで「ノーウォークウイルス」と呼ばれていました。
1970年代に入り、電子顕微鏡の発達により形態が明らかになり、その形から「小型球形ウイルス」と呼ばれるようになりました。
その後2002年に「ノロウイルス」と命名されて今日に至っています。
ノロウイルスは直径約3万分の1mmの小型のウイルスです。
アルコール等の消毒薬に抵抗性をもち、感染力が強いので、十分な衛生管理が必要なウイルスの1つです
最近の調査でノロウイルスがウイルス性食中毒の原因ウイルスの9割を占めていることがわかり、ノロウイルスが食中毒の原因物質に加えられました。

ノロウイルス感染による食中毒事件は年間を通して報告されており、特に感染性胃腸炎が乳幼児の間で大流行をし始める冬季に多発する傾向が全国的に見られます。

ノロウイルスに感染したらどんな症状がおきるか?


ノロウイルスの潜伏期間は1日~2日で、主症状は吐き気、嘔吐、下痢、その他の症状として、腹痛 頭痛 発熱 悪寒 筋痛 咽頭痛 倦怠感を引き起こすと言われています。
一般的には2~3日で回復し、経過は比較的良いのですが、抵抗力の衰えた高齢者では脱水症状や体力の消耗により重篤化し、時には死に至る事もあります。
症状回復後でも1~2週間、まれに1ヶ月に亘り糞便中にウイルスを排出し続けます。
そのため、二次感染にも注意が必要となります

ウイルス性食中毒と細菌性食中毒の違いは?
1.ウイルスは食品では増殖しない。
2.食中毒をおこす細菌は動物(ヒトを含む)や環境由来ですが、ウイルスはヒト由来です。

ノロウイルス感染はどうしておこるか:ノロウイルスの感染源・感染経路
 
冬季のウイルス性食中毒の原因食として最も報告が多いのは、生ガキです。
(ウイルスに汚染された二枚貝を生で食べることによって、ノロウイルスに感染するためです。)
 ノロウイルス感染による胃腸炎の集団発生がおこるウイルスの伝播には
 (1)下水または生活排水からウイルスが海に流れ、二枚貝が大量の海水を濾過することによってウイ  ルスが二枚貝の中腸腺内で濃縮されその貝を生で食べた人が感染する。
 (2)調理人の手を介して食品が汚染され、それを食べた人が感染する。
 (3)ウイルスで汚染された水が、調理に使われる。
 (4)食品媒介ではないが、施設内で人→人の密接な接触で、伝播する。
 (5)吐物にもウイルスは排出されるので、吐物からも感染が広がる。
等が考えられます。 
したがって、ウイルスはヒト由来ですので、患者が増えると二枚貝がノロウイルスに汚染されるチャンスが多くなりそうです。
 
  
ノロウイルスによる食中毒や感染性胃腸炎の流行を防ぐには?
  
ノロウイルスは、少量(数10個~100個程度の摂取)で感染し、感染性胃腸炎を引き起こすといわれています。
それに対して、ノロウイルスによる感染性胃腸炎にかかった人の嘔吐物の中には約1万~10万個/g、糞便の中には約10億個/gが含まれていると言われています。
ノロウイルスに汚染された食品や器具、感染した人などを感染源として、容易に感染が広がることが予測できます。
感染症対策するには、まず、ウイルスを口に入れないことが重要です。

ノロウイルスによる食中毒を防ぐには、カキ等の魚貝類を食べる時は十分に加熱して食べることです
食中毒をおこすウイルスは、二枚貝では中腸という器官に濃縮されていますので、調理場の衛生管理や食品の保存管理では防げない部分が多くあります。
現在、このウイルスに効果のある抗ウイルス剤はありません。
無症状の調理者からの汚染が原因の場合もありますので、調理者の手洗いも重要です。
もしもノロウイルスに感染したならば、手洗いを十分に行い、他の人にうつさないように注意しましょう。
感染性胃腸炎患者が出た場合、ノロウイルスの感染様式は感染者からの糞口感染や汚染された水、食品を介する感染のほかに糞便や吐物の飛沫からの感染もありますので、汚物(糞便・吐物)の処理には充分注意してください。
症状が回復しても手洗いを十分に行い、ヒトからヒトへの感染を防いでください。

ノロウイルスによる食中毒にかかったら

水分を十分に補給
してください。
嘔吐や下痢がひどいときは、点滴による水分の補給が必要になることがあります。
通常は、短期間で自然に回復しますが、特定の細菌が原因の胃腸炎では、抗生剤を投与が必要です。以下のような方は、早めに医者の診察を受けてください。

(1)38℃以上の発熱、
(2)1日に10回以上の下痢
(3)便に血が混じっている
(4)強い腹痛や嘔吐
(5)小児や高齢者
(6)外国旅行から帰ってきたばかりの人

症状が改善後もしばらくの間、糞便中にウイルスを排出するので、排泄後のトイレのウイルスの除去、手洗いの励行が必要です。

 


過敏性腸症候群

過敏性腸症候群とは、大腸や小腸に原因となる異常が見つからないのに、便通異常と腹部症状が続く病気です。
英語では、Irritable Bowel Syndrome(略してIBS)といいます。
主な症状は腹痛、腹部不快感や下痢、便秘などの便通異常です。
大きく、次の2つのタイプに分けられます。
下痢型

しょっちゅうおなかが痛くなり、下痢をする緊張すると、おなかが痛くなって下痢をする
【例】電車に乗ると、おなかが痛くなって、何度も途中下車してトイレにかけ込む
便秘型

何日も排便がなく、うさぎの糞のようなコロコロとした固い便しか出ない
【例】何日も排便がなく、うさぎの糞のようなコロコロとした固い便しか出ない
なかには下痢と便秘を交互にくり返す人もいます。
下痢や便秘などの症状が1か月以上続いていて、ほかに原因となる病気がない方は、過敏性腸症候群(IBS)の可能性が考えられます。
下痢や便秘のほかに、次のような症状に悩まされる人もいます。
     
 いつもおなかが張った感じがする
 おなかがゴロゴロ鳴る
 ゲップが多い
 吐き気や嘔吐がある
 食欲がない
 頭痛
 肩こり
 気分の落ち込み、不眠
 人混みに出かけるのがおっくうに感じる
 通勤電車(バス)が苦手
 人前で緊張しやすい
 よくおならが出る
 便が残っているような気がする
 よくおなかが痛くなる
 おなかに不快感がある
 胃がむかつく

腸にやさしい生活6つのポイント
   
ポイント1 朝食は抜かない
朝食は、胃腸を目覚めさせる絶好のチャンス。
朝食と朝のトイレタイムをとれるように、余裕を持って起きましょう。
特に便秘型の人は、「起きる→朝食を食べる→トイレでゆったり排便」の生活パターンを身につけて。
ポイント2  1日3食を決まった時間に食べる
食事のリズムを整えることで、胃腸の運動と排便のリズムが次第にととのいます。
規則正しい食生活を心がけましょう。
ポイント3 早食い・まとめ食いをしない
早食い・まとめ食いは、胃腸に負担をかけます。
自分の食事のパターンを見直してみましょう。
ポイント4 適度な量をきちんと食べる
食べすぎがよくないからといって、食事の量を極端に減らしすぎないこと。
便の適切な量を保つためにも食事は大切です。
適量をきちんと食べることが、健康な腸のために大切です。
ポイント5  食事時間にゆとりを持て
食事は、リラックスした気分でとることが大切。
時間にゆとりをもって、よくかんで楽しく食べましょう。
ポイント6 夜遅くの飲食は避ける
夜寝ている間は、胃腸の働きが低下します。
寝る直前の飲食はなるべく避けましょう。

症状に合わせて、上手に食事をとりましょう。
ただし、気にしすぎてかえってストレスになってしまうようでは逆効果。
あまり神経質になりすぎないようにしてください。

下痢便秘を繰り返すとき

栄養バランスのよい食事を腹八分目にとる
下痢・便秘両方を改善する食物繊維をたっぷりとる

下痢が続くとき
 
刺激物、冷たいものは控えめに
冷たいもの、脂っこいもの、豆類、牛乳、炭酸、カフェイン、辛いものは避ける
野菜は筋の少ないものを細かく刻むか煮込んで食べる

便秘が続くとき
 
食物繊維をたっぷりとる
温かい飲み物を少しずつこまめに飲んで、水分補給

おならやガスが気になるとき

炭酸、たばこ、発酵しやすい豆類を控える
肉類は控えめに
食物繊維を含む野菜、納豆、ヨーグルトを多めにとる
ゆっくりよくかんで食べる

積極的にとりたい食品

食物繊維を多く含むもの
野菜、海藻、きのこ類、いも類、穀類(精製されていないもの)

普通にとっていい食品

豆腐、魚介類、肉類、卵、くだものなど
下痢がなければ、牛乳、豆類、油脂類

控え目にしたほうがいい食品 

冷たいもの、スパイス、アルコール、カフェイン、炭酸飲料
下痢しやすい場合は、牛乳、豆類、油脂類

潰瘍性大腸炎

潰瘍性大腸炎の大腸内視鏡像
   

潰瘍性大腸炎はどんな病気か

大腸粘膜が炎症を起こしてただれ、びらんや潰瘍を形成します。
症状は粘血便(ねんけつべん)、下痢、腹痛などです。
20~30代の若年成人に多く発症しますが、50~60代の人にもみられます。
いったんよくなったように見えても、数カ月から数年後に悪化することがあります。
もともと欧米人に多く日本人には少ないと考えられていましたが、最近、日本でも急速に患者数が増えています。
 

原因は何か


 大腸粘膜に対する異常な免疫反応、つまり、体のなかに異常な抗体ができ、これが自分の大腸粘膜を攻撃することなどが原因とされていますが、遺伝的素因や食生活、腸内細菌叢(そう)の変化などが複雑に絡み合っており、すべてが明らかになっているわけではありません。
肉体的、精神的ストレスで悪化することがありますが、原因というよりも誘因と考えられています。
 

症状の現れ方


血便、粘血便、下痢、腹痛が主な症状です。
ひどくなると体重減少や貧血、発熱がみられます。
治療によって改善しても数カ月から数年後に再び悪化し、それを繰り返す場合(再燃緩解(さいねんかんかい)型)や、症状がだらだらとずっと続く場合(慢性持続型)などのタイプに分類されます。
 

検査と診断


診断のためには大腸内視鏡検査が必要です。
潰瘍性大腸炎の炎症の特徴は、びまん性、連続性と表現され、大腸粘膜の全周にわたる炎症が直腸から連続してみられます。
炎症が直腸だけに限られている直腸炎型、直腸から大腸の左半分(横行結腸の中央まで)に広がっている左側大腸炎型、大腸全体に炎症のある全大腸炎型に分けられます。
血液検査では、炎症反応の程度をみたり、貧血や栄養不良が生じていないかなどを調べます。
 

治療の方法


 多くの患者さんは適切な治療で通常の社会生活が可能ですが、重症度により治療法が異なります。
比較的軽症の場合は、5―アミノサリチル酸製剤(サラゾピリン、ペンタサ)の内服、ステロイド薬の内服を行います。
これらの薬剤の坐薬や注腸製剤を、肛門から入れて使用する場合もあります。
重症の場合は入院し、サラゾピリンやペンタサの内服に加えてステロイド薬を静脈内投与します。
腸管を安静にするため絶食とし、中心静脈栄養が必要になることもあります。
白血球除去療法は炎症の原因となる白血球を血液から取り除く治療で、副作用が少ないことから最近注目されています。
病状によって免疫抑制薬を使用することもあります。
これらの治療で改善せず激しい症状が続く時や、たびたび悪化して社会生活にさしつかえるような時には、大腸を摘出する手術が必要になります。
また潰瘍性大腸炎を発症して10年以上たつと、大腸がんの発生する危険性が高くなります。
大腸がんが発見された場合も大腸全摘手術が必要です。
 

潰瘍性大腸炎に気づいたらどうする


よくなったり悪くなったり(緩解と再燃)を繰り返すことが多いため、緩解期になっても治療を中断しないことが大切です。
緩解期には厳しい食事制限は必要ありませんが、症状のある時には、高脂肪食や繊維質の多い食事を避け、アルコールや香辛料をひかえるようにします。
肉体的、精神的ストレスをきっかけに悪化することがあるため、ストレスを多く受けないような自己管理も重要です。
 
厚生労働省の特定疾患に指定されているので、申請すると医療費の補助が受けられます

大腸憩室症はどんな病気か

     
大腸憩室とは、大腸粘膜の一部が腸管内圧の上昇により嚢状(のうじょう)に腸壁外に突出したもの、わかりやすく言えば、大腸にできたくぼみです。
大腸憩室が多発した状態を大腸憩室症といいます。
憩室壁が腸壁の全層からなる真性(先天性)憩室と、筋層を欠く仮性(後天性)憩室に分けられますが、大腸憩室の大部分は仮性憩室で、比較的高齢者に多い病気です。
従来、欧米では左側の大腸(S状結腸)に好発するのに対し、日本では右側結腸に多いといわれてきました。
しかし、近年の食習慣や生活様式の欧米化に伴い、日本でも左側大腸の症例が増えています。
悪い病気ではありません。
また頻度の多いもので大腸検査をおこなうと10人に一人くらいに見つかります
たいていは無症状なのですが時にばい菌が入って感染をおこしたり(憩室炎)、出血の原因になります。

原因は何か

第一の原因として、大腸内圧の上昇があげられます。

すなわち、最近の食生活の欧米化とともに、肉食が多く、食物繊維の摂取量が減少したため、便秘や腸管のれん縮、ひいては腸管内圧の上昇を起こしやすくなったと考えられます。
便秘が続くと腸の筋肉が厚くなって腸内部の圧が上がります。
血管が腸の壁を貫く場所は筋肉がなく弱いので、粘膜が反転脱出します。
食事の欧米化(食事内の繊維成分の減少)が一つの原因で、最近増えている病気です。

第二の原因として、加齢による腸管壁の脆弱化(ぜいじゃくか)があげられます。

そのほか、体質、人種、遺伝、生活環境などの要因も複雑に作用し合って発生すると考えられています。

症状の現れ方

多くは無症状のまま経過しますが、時に便通異常(下痢、軟便、便秘など)、腹部膨満感(ぼうまんかん)、腹痛などの腸運動異常に基づく症状、つまり過敏性腸症候群(かびんせいちょうしょうこうぐん)に似た症状を起こします。

合併症としては、憩室出血や憩室炎が10~20%の頻度で発生し、強い腹痛、下痢、発熱、血便などを伴います。

憩室炎は、憩室内に便がたまって起こるとされていますが、進行すると穿孔(せんこう)(孔(あな)があく)、穿孔性腹膜炎、狭窄(きょうさく)による腸閉塞、周囲臓器との瘻孔(ろうこう)形成(小さな孔が通じる)を生じることがあります。

憩室の病気になると、憩室から腸内へ出血します。
憩室が破裂すると、細菌や血液を含む腸の内容物が腹腔にこぼれ、感染症を起こします。
他の臓器に接触した憩室が破裂すると、大腸とその臓器の間に異常な連絡路(瘻)が形成されます。

検査と診断

典型的な憩室炎は、痛みが起こり、普通は左側の下腹部に圧痛があり、発熱します。
すでに憩室症があるとわかっているケースでは、ほぼ症状のみからで憩室炎は診断できます。
しかし、大腸や他の腹腔および骨盤内臓器の異常が、憩室炎と似た症状を起こします。
これには虫垂炎、結腸癌(けっちょうがん)、卵巣癌、膿瘍、非癌性の子宮壁の増殖(子宮筋腫)などが含まれます。

CT検査、超音波検査、MRI検査を行うと、虫垂炎や膿瘍と憩室炎の区別がつきます。

これらの検査により憩室があるかどうかだけでなく憩室の程度もわかります。

大腸内視鏡検査やバリウム注腸X線検査は、通常は治療後数週間遅らせる必要があります。
なぜなら炎症を起こしている腸管を傷つけたり穿孔を起こすことがあるからです。

しかし、合併症として出血を伴う場合は大腸内視鏡検査が第一選択です。
大量出血では血管造影が必要となります。

診断の確定に診査手術が必要なこともあります。

治療の方法

無症状であれば、とくに治療の必要はありません。
]軽症の憩室炎は消化のよい食事をとり、抗生物質を内服することで治ります。
発熱があるときは抗生物質を点滴したり、症状に応じては入院し絶食にすることもあります。
憩室出血の多くはこのような治療で止血しますが、大量出血が持続する場合は、血管造影や内視鏡検査施行時に止血術が行われます。
保存的治療で軽快しない場合、再発を繰り返す場合、腹膜炎や腸閉塞の場合は外科的治療が必要です。
腹膜炎や憩室周囲に膿みがたまったときは手術が必要です。
とくに腹膜炎症例では救命を第一に、穴のあいたところを持ち上げて人工肛門とし、腹腔内をよく洗い、また膿がたまらないよう管をいれます。
 

大腸憩室症に気づいたらどうする

無症状であれば放置しておいてよいのですが、合併症を予防する目的で、できるだけ繊維成分の多い食事を摂取し、便通を整えるように心がけることが大切です。
合併症を疑う症状が現れた場合は、できるだけ早く消化器内科を受診してください。

 

胃粘膜下腫瘍について;これは胃カメラすれば2~5%の頻度で見つかります。殆どが良性です。

①胃のポリープについて;大部分が「良性(=癌ではないし、生命や胃の機能に影響を与えない)」です。

ただ、このポリープから癌が発生することがあるのも事実で、

「一度は生検(組織の一部を摘んで顕微鏡で癌の有無を調べる検査)をすべき」というのが、

胃カメラ医師の鉄則になっています。

②胃粘膜下腫瘍について;これは胃カメラすれば2~5%の頻度で見つかります。

殆どが良性です。

①②については、年1回程度胃カメラを行い、

サイズを確認していくのが普通です(サイズは大きく変わらなければ大丈夫です)。

大きくなっても良性のことはあります。

胃粘膜下腫瘍が悪性だった場合「粘膜表面や胃の筋肉に滲み込んでいる」画像になります。

大きさだけでは判定しません。

粘膜下腫瘍のサイズの評価って、ポリープや癌よりちょっと難しいんです。

なぜなら胃カメラは胃の粘膜表面を見る道具なので、

粘膜の下に埋まっているものを診断するようには出来てないんです

(胃癌、潰瘍、ポリープなど胃の病気の殆どは粘膜の病気なのでそうなっています)。

なので、粘膜下腫瘍の診断能力は担当医師により少々個人差が出ます。

胃粘膜下腫瘍、通 称SMT:エスエムエィー(Submucosal Tumor)と呼ばれる疾患はけっこうやっかいである。

胃粘膜下腫瘍、通 称SMT:エスエムエィー(Submucosal Tumor)と呼ばれる疾患はけっこうやっかいである。

なぜなら大方、手術で腫瘍を切除して初めて診断がつくことがほとんどだからである。

胃ガンの場合は腫瘍の本体が胃の内側にあるので

胃カメラで観察しながら腫瘍の一部を切除(生検:せいけん)し、

顕微鏡検査(病理組織検査)にてほとんどのケースで診断がつく。

しかし、胃の外側に突出する腫瘍に胃カメラは打つ手無しである。

超音波内視鏡を行ったにしても、大きさや胃壁との関係は見える(存在診断・部位 診断)ものの、

悪性なのか良性なのかの質的診断までは至ることはできない。

良性であればよっぽど大きくなければ経過観察としたいところであるが、

先に述べたように手術をしなければ診断がつかないというところがつらいところである。

内視鏡手術が登場するまでは、

胃ガンの手術のように腹部を20cm以上も切開しこのような腫瘍を切除していた。

しかし現代は腹腔鏡をはじめとする内視鏡手術の発達が著しく、

腹部を大きく切開することなく、ものの30分で手術は終了してしまう。

以前は手術侵襲(しんしゅう)を考慮し、

5cm以上の比較的大きな粘膜下腫瘍は悪性の可能性が高いので手術、

4cm以下の小さなものは経過観察としている時代があった。

しかしこの大きさに、悪性・良性の根拠は全くない。

小さくても悪性の振る舞いをする腫瘍はあるはずだし、その逆のケースもあるだろう。

決して良性とは言えず悪性のポテンシャルを持った腫瘍である。

 

 

胃ポリープ、胃粘膜下腫瘍[いねんまくかしゆよう]

胃ポリープ胃粘膜下腫瘍は、いずれも胃の良性腫瘍です(図5―12)。

 

【胃ポリープ】

胃の粘膜上皮が限局性に増殖して内腔[ないくう]に向かって

盛り上がってできた腫瘤[しゆりゆう](いぼのようなもの)が胃ポリープです。

胃ポリープのできる原因は不明ですが、胃の集団検診や胃内視鏡検査が普及したことによって、

胃ポリープの発見される機会が増えてきました(内視鏡検査での発見率は5%前後です)。
 

胃ポリープに特有の症状はありません。

無症状に経過するのがほとんどですが、背景胃粘膜に胃炎を伴っていることが多く、

その胃炎の症状としての胃部不快感、胃もたれ、膨満感、みぞおちの鈍痛などがみられることがあります。

ポリープからの出血はまれですが、少量の出血が長期にわたってみられると貧血を起こすことがあります。

胃ポリープは過形成ポリープ(上皮の過形成よりなる)と、腺腫[せんしゆ]と呼ばれる腫瘍性のポリープに分けられ、

過形成ポリープがその大部分を占めます。

過形成ポリープからのがん化はごくまれですが、腺腫はがん化傾向が強く10%前後にみられます。

ポリープの形にはいろいろありますが大きく4つに分類され(図5―13)、

ポリープのサイズが大きいほどがん合併率が高くなります。

 

【胃粘膜下腫瘍】

胃の粘膜の下にできた腫瘤[しゆりゆう](塊)で、

胃ポリープと異なり、正常の胃粘膜におおわれたまま胃内腔[いないくう]に突出してきたものをいい、

普通症状はありません。

しかし、腫瘤が大きくなり表面に潰瘍[かいよう]を伴うような場合には、

腹痛や消化管出血などを起こすことがあります。

腫瘤の種類としては筋肉由来のもの、脂肪の塊、血管・リンパ管由来のもの、神経由来のものなどですが、

多くは良性と考えてよいでしょう。

胃粘膜下腫瘍(良性)はどんな病気か

胃粘膜下腫瘍の内視鏡像

 胃粘膜下腫瘍は、胃の粘膜層よりも深いところにある胃壁内の病変によって、粘膜が胃の内腔に突出した隆起のことをいいます。

表面は平滑なことが多いのですが、くぼみや潰瘍がある場合もあります。

病変は、胃粘膜下腫瘍という病名のとおり、多くは腫瘍性ですが、そうでない疾患も含まれています。

また、病変は悪性の場合もありますが、ここでは良性の病変について取り上げます。

原因は何か

良性の病変では、平滑筋腫(へいかつきんしゅ)、迷入膵(めいにゅうすい)、

神経性腫瘍(しんけいせいしゅよう)などの頻度が高くなっています。

原因はさまざまで、不明なものから寄生虫などによる好酸球性肉芽腫(こうさんきゅうせいにくげしゅ)のようなものもあります。


症状の現れ方

 一般に、腫瘍が小さい場合はほとんど無症状で、多くは健診などで偶然発見されています。

時に心窩部痛(しんかぶつう)や腹部不快感を伴う場合があります。

悪性では腫瘍が崩れて出血し、吐血や下血を生じることがあります。


検査と診断

通常、胃X線や内視鏡検査で診断します。

表面に潰瘍などを形成して病変が露出している場合には、

ある程度は病変の一部を採取して調べる生検で病理組織診断が可能ですが、

多くは粘膜の下に病変があるために表面だけをかじりとる通常の生検ではなかなか診断できません。

そのため、超音波内視鏡検査で病変の性質を詳しく調べることがあります。

最近では超音波内視鏡を使って生検が行えるようになってきました。

そのほかには腹部超音波や腹部CT検査などがありますが、3cm以上の病変でないと診断が困難です。


治療の方法

 大きさが4~5cm以上になると悪性腫瘍であることが多いため手術が行われますが、

それより小さい場合には一般に定期的に経過観察をすることになります。

経過観察中に大きさや形態に変化がみられるようであれば、手術も考慮されます。

通常、手術は腫瘍の部分だけを切除する胃部分切除術が行われます。

また、病変が胃壁の筋層よりも浅い場所にあれば内視鏡での摘出が可能な場合があります。

胃粘膜下腫瘍(良性)に気づいたらどうする

 まず内科か外科を受診して、手術が必要なのか、それとも経過観察でよいのかどうかを診断してもらいます。

経過観察中はとくに生活上の制限はありません。

便秘で疑われる病気はこんなに多い

便秘を引き起こす病気には、次のようなものがあります。

●大腸ガン・大腸ポリープ
 わが国では、大腸ガンが20年ほど前から急激に増加して、現在はガン死亡率の上位を占めています。
特にガンが発生しやすいのは、肛門に近い直腸と、その上部にあるS状結腸で、大腸ガン全体の7割を占めています。

大腸ポリープは、大腸の内部にイボやコアのような突起ができるものです。
良性のポリープが多いのですが、中にはガン化するものもあるので、内視鏡検査のときに切除する場合がほとんどです。

大腸ガンも大腸ポリープも、大きくなると腸管が狭くなり、便が通過しにくくなるので便秘を起こします。
排便した便の形がいびつなときや、便に血液や粘液がまざっているときなどは注意が必要ですから、すぐに検査を受けましょう。
早期の段階で発見できれば、大腸ガンは完治する可能性の高いガンです。

●大腸憩室(けいしつ)
 なんらかの原因で、大腸の璧の弾力が失われ、もろくなった部分が腸内の圧力によって外側に飛び出し、袋のようなくぼみ(憩室)ができるのが大腸憩室です。
憩室に便がたまると、細菌が感染して炎症を起こしやすくなります。
炎症をくり返しているうちに、その刺激で腸管が狭くなり、便秘の原因になることがあります。

●腸狭窄(きょうさく)
 大腸ガンなどが大きくなったり、大腸憩室による炎症が起こったりしたことが原因で、腸管が狭くなることを腸狭窄といいます。
腸管内が狭まれば、便が通過しにくくなるので、便秘を起こしやすくなります。

●腸管癒着
腸管や腹膜(腹部の内臓の表面を覆う膜)が炎症を起こして、腸管が癒着してしまつた状態です。
大腸が癒着すると、便の通過が妨げられて便秘の原因になります。
腸管癒着は、子宮筋腫(子宮にできる良性の腫瘍(しゅよう)などの女性の病気や虫垂炎(盲腸炎)などの病気で開腹手術をしたあとにしばしば起こります。
癒着の起こつた場所によっては、腸閉塞(腸が閉じてしまうこと)を招く場合もあります。

●腸閉塞
 腸管の中がぶさがってしまうことで、急性便秘になって、激しい腹痛や吐きけ、腹部膨満を起こします。
放置すると、腸が壊死(えし)(組織が死ぬこと)して生命にもかかわります。
一刻も早く、処置する必要があります。

●潰瘍性(かいようせい)大腸炎
大腸の粘膜が冒されて、びらんや潰瘍(粘膜などのただれ)ができる原因不明の難病の一つです。
三十代以下の若い人に、多く起こります。
腹痛・下痢・大腸潰瘍からの出血による粘血便(粘膜と血液が混じった便)にしばしば悩まされます。
腸管が狭まつて、便秘を起こすこともあります。

●クローン病
大腸や小腸などの消化管に潰瘍が多発する原因不明の難病で、十代後半から二十代前半の若者に多く発病します。
潰瘍によって腸管が狭まるので、腹痛・腹部膨満感・便秘を引き起こします。
血便や粘液便が出ることもあります。

●老人性巨大結腸症
先天的にS状結腸が長く、便秘をくり返すうちにますます長く太くなり、そこに便がたまるようになる病気で、特発性巨大結陽症とも呼ばれます。
お年寄りに多発し、頑固な便秘が続きます。

●先天性巨大結腸症
生まれつき、直腸の神経の一部が欠けている病気で、ヒルシユスプルング病とも呼ばれます。
神経が欠けているので、その部分の蠕動運動(ぜんどううんどう)(内容物を送り出す運動)が起こらず、便がとどこおります。
その結果、腸管が通常の何倍もの大きさに拡張し、巨大結腸と呼ばれる状態を呈します。

●婦人科系の病気
子宮筋腫や卵巣嚢腫(卵巣に液体などがたまつた袋状の腫瘍ができる病気)などが大きくなると、腸を圧迫して便秘の原因になることがあります。
女性の場合、ある時期から突然に便秘が始まつたという場合は、こうした病気を疑ってみることも必要です。
子宮の内側にあるべき内膜が、子宮の外で増殖する子宮内膜症という病気があります。
この子宮内膜が腸管で増殖して出血をくり返すうちに癒着を起こし、便秘の原因になる例もあります。

●痔
日本人の痔で最も多いのは、イボ痔と呼ばれる痔核です。
肛門の粘膜下にある静脈がうっ血して大きくなり、出血したり肛門の外に飛び出したりします。
次に多いのは切れ痔(裂肛)で、肛門の粘膜が切れたり裂けたりします。
いずれも激しい痛みを伴うので、排便を我慢して便秘を起こすことがあります。
そのため、硬くなった便が患部をこすり、ますます症状が悪化するという悪循環に陥る場合も少なくありません。

病気が原因で便秘が起こることがあると頭ではわかっても、よもや自分にかぎってそんなことはないと決めつけている人が、多いのではないでしょうか。
便秘を訴える人の大半は生活習慣やストレスが原因で起こる慢性便秘ですが、前に述べたさまざまな病気か原因で起こる便秘があるという事実も無視できません。
あなたの便秘の原因がそうでないという保証は、どこにもありません。
それを証明するには、専門医による診察と検査を受ける必要があります。

危険な病気かどうかがわかる点検ポイント

便秘に悩まされている人は、必ず一度は専門医を訪れて、危険な便秘かどうかを確かめる必要があります。
特に、下の点検表に掲げた項目が一つでも当てはまる場合は要注意なので、すぐに専門医で受診してください。
中でも、②の急に便秘するようになった、⑤便に血や粘液が混じっている、⑦便が細くなったなどは、大腸ガンの初期症状によく現れますまた、⑥のように便の色が変わった場合は、大腸ガンや胃や十二指陽、肝臓、脾臓(ひぞう)などの病気も疑われます
このように便秘が続くことで、前に述べたさまざまな病気を招くことにもなります。
便秘知らずの快便で、健康な生活を送ってください。

■便秘の人の危険な病気の有無がわかる点検表

①子どものころから便秘が続いている。

②以前は便秘をしたことがないのに、急に便秘をするようになった。

③もともと便秘がちだったが、最近は特にひどくなった。

④頑固な便秘に因っていて、改善のためいろいろ実行してみたが、よくならない。

⑤便に血や粘液が混ざっている。

⑥黒ずんだ便や赤っぽい便、灰白色の便が出る。

⑦便が細くなった気がする。

⑧便秘に伴って、強い腹痛や吐きけがある。

 

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