新型コロナウイルスの潜伏期間は
平均して5日から6日、最も長い場合で2週間ほどとされています。
新型コロナウイルスは感染しても症状が出ない人も多く、ウイルスに感染しても少なくとも
3分の1は無症状との報告があります。
発症した人でもおよそ80%は比較的症状が軽いまま回復します。
初期の症状としては、インフルエンザやいわゆる「かぜ」と同じようなものが多く、
WHO=世界保健機関は、
最も多い症状として発熱や乾いたせき、体のだるさを挙げています。
患者によっては鼻水、鼻づまりやのどの痛み、それに頭痛や下痢などが起きるほか、
味やにおいが分からなくなる人もいます。
寒気
悪寒
筋肉痛
等も見られます。
軽症の場合は、特別な治療を受けなくても発症から5日ほどで症状は快方に向かい、
多くの人は10日後には回復して、人に感染させることもなくなります。
ただ、当初は軽症でも、発症後2週目までに急速に悪化する場合もあります。
また、重症化する際に出る症状として
▼息苦しさや▼食欲がなくなること、▼胸の痛み、それに▼38度以上の高熱を挙げています。
重症化する人は、発症から1週間前後で肺炎が悪化するなどしていて、
さらに重くなる人は10日目以降に重篤な状態になるとされています。
WHO=世界保健機関によりますと、およそ15%の人で呼吸困難やせきなどが悪化して
酸素吸入や入院での治療が必要な状態になるとされています。
さらに、およそ5%の人が人工呼吸器など、集中治療が必要な重篤な状態になります。
最も深刻な状態になる人は、突然の呼吸不全に陥る「ARDS」と呼ばれる症状や血栓ができて
血管が詰まる症状、それに心臓や肝臓、腎臓など多臓器の不全が起こるとされています。
慢性腎臓病や心疾患(虚血性心疾患や心不全や心筋症)、肥満、妊娠、
喫煙(過去の喫煙歴も含む)なども重症化と関連することが知られています。
日本小児科学会や厚生労働省によりますと、
子どもは感染しても症状が出ないか、症状が出ても軽くすみ、
大人に比べて重症化する割合は少ないと言われます。
一方で、主な症状は大人と同じく発熱やせき、息切れなどで、
一部の患者では腹痛や下痢などもみられるということです。