岩国市の内科、胃腸内科、消化器内科、肛門科 やましたクリニック

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逆流性食道炎にならないために

逆流性食道炎にならないために

「むねやけ(逆流性食道炎)」は、食道へ胃酸が逆流することによって起こる食道の炎症です。

逆流性食道炎の症状

みぞおちの辺りから胸の下のほうへかけて、焼けつく、あるいは、熱くなるような不快感がある。

のどのほうまで上がってくる感じがあり、痛みをともなう場合もある。

口のなかまで酸っぱい液がこみあげる。

げっぷ。

食道への刺激が強いと、胸がしめつけられるような痛みを感じる。

胃のなかの食物を消化したり、腸に送りだす動きが弱く、食べ物がいつまでも胃に残ってしまう。

逆流した胃酸によりのどに炎症が起き、痛みや違和感を感じる。

声がかすれたりすることもある。

逆流した胃酸を気管に吸いこんで咳きこんだり、気管支が炎症を起こす。

食道への刺激がときには耳の痛みとしても感じられる。

胸やけを起こしやすくする食事要因として、

1.食べ過ぎ

食べ過ぎると胃が伸ばされ、食道と胃の境界部分がゆるみます。

2.就寝前の食事

食事は寝る3時間前までに。

消化は睡眠の妨げになってしまうので、寝る前の食事はNGです

3.高脂肪食

脂肪が十二指腸に入ると分泌されるコレシストキニンというホルモンは、

下部食道括約筋をゆるませる働きがあります。

4.アルコール

胃酸の分泌を増やすと同時に、食道下部括約筋をゆるめることが分かっています。

アルコールはできるだけ控えましょう。

5.チョコレート

甘いものが胃液で溶けてできた液体は、食道にキズをつくりやすくなります。

6.コーヒー

コーヒーや緑茶などに含まれるカフェインも、胃酸の分泌を増やします。

7.炭酸飲料、唐辛子、からし、わさび、カレー、酢、レモン、みかん

などの柑橘類、梅干、にんにく、にら、しそ

などは胃の粘膜を刺激し、胃酸分泌を高めます。

8.たばこ

喫煙は多くの病気に関わっていますが、胃と食道のつなぎ目が緩みやすくなるため、

胸やけも起こしやすくするといわれています。

このほか、具体的には、生活面で避けたほうがよいものとして、

9.腹部の締め付け

ベルト、コルセット、ガードル、着物の帯など、腹圧を上昇させるような服装はやめましょう。

10.重い物を持つ

11.前かがみの姿勢

胃液の食道への逆流をおこしやすくなります。

12.肥満

肥満により腹圧が高くなると胃が外から押され、胃液が食道へ逆流しやすくなります。

ご飯を勢いよく一気に食べたり、食事やをたくさんとることでも胸やけが起こりやすくなります。

一度にとる食事の量を減らし、腹八分目を心がけましょう。適度な運動をしましょう。

13.過労・ストレス

食道の胃酸に対する過敏性を高めてしまいます。

などがあげられます。

なかでもとくに改善効果が高いことがわかっているものは、

肥満の解消(体重減少)と上半身をやや起き上がらせて寝る姿勢(頭側挙上)です。

肥満の解消…下部食道括約筋のゆるみが改善し、胃液の逆流が少なくなります。

頭からお腹を少し高くして寝る…重力の働きで胃液が食道に逆流している時間が短くなります。

食後3時間くらいは、胃の内容物の逆流が起こりやすいといわれています。

食後はすぐに横にならないようにし、寝る前の最低2時間は食べ物を食べないようにしましょう。

寝る時には左を下にするか上半身を少し高くして横になるようにしましょう。

積極的に取り入れたい食品

乳製品(胃の粘膜を保護してくれる)

乳製品は胃の粘膜を保護してくれますが、生クリームは脂肪が多いので控えましょう。

牛乳は胃酸の分泌を抑える効果もあるので、積極的に取り入れたい食品ですが、

この場合も低脂肪や無脂肪のものを選ぶなどの配慮が必要です。

野菜・豆類

・野菜は生食は避け、柔らかく火を通しましょう。

・食物繊維は胃を傷つけてしまうことも。葉野菜は繊維が多い茎は避け、葉の部分を食べましょう。

・豆類は繊維質が多いですが、豆腐や納豆などは加工されることにより、消化が良くなっているのでおすすめです。

白湯、番茶

冷たい飲みものや熱すぎるものも良くありません。

ぬるいくらい、もしくは常温のものをゆっくり飲むようにしましょう。

おでん

長時間煮込んであるので消化に良いです。

魚のすり身であるはんぺん、たまご、大根がおすすめです。

おかゆ、雑炊のレトルト

温めるだけなので簡単です。消化に良く、時間のない時にもおすすめ。

温めることによって胃にも優しくなります。

カステラや蒸しパン、ヨーグルトなどを選びましょう。

ウィダーインゼリーのようなゼリータイプ飲料を摂るのもおすすめです。

手軽にエネルギーを補給することが出来ます。

食用油をオリーブオイルに変える。

オリーブオイルは消化に負担がかからないため、下部食道括約筋(かぶしょくどうかつやくきん)への影響が少ないといいます。

油脂が下部食道括約筋に及ぼす影響を調べた調査では、オリーブオイルは下部食道括約筋をほとんどゆるめないという結果が出ています。

これは、オリーブオイルが消化に負担をかけないためと考えられます。

また、オリーブオイルには便秘を改善する効果もあります。

日頃の調理に使う油をオリーブオイルに変えるだけで逆流性食道炎の予防になります。

「材料はなるべく細かく切る」「生ではなく火を通す」「シンプルなレシピで」作るようにしましょうストレスが溜まっていると、少量の胃酸でも食道が過敏に反応してしまうため、強い胸やけを起こしてしまいます。そうならないためには、ストレスを溜めない生活を送ることが大切です。ストレスの原因は人によってさまざまで、ストレスを無くすことは難しいですが、「週に数回、ウォーキングなどの軽い運動をする」「きちんと睡眠を取る」ことでストレス軽減につながります。

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