国立研究開発法人 国立がん研究センター
がん対策研究所 予防関連プロジェクト
多目的コホート研究(JPHC Study)
から拝借させて頂いております。
1日平均日本酒1合以上の飲酒者は、お酒を飲まない人に比べて、大腸がんになりやすい
≪男性≫
≪女性≫
週1日以上飲酒する人でも、飲酒しない人に比べて、発生率上昇なし
理由:1日平均1合以上飲酒する人が殆どいない
喫煙者は、非喫煙者に比べて、
大腸がんになりやすい。
喫煙者は、非喫煙者に比べて
大腸がんの発生率=1.4倍。
女性は、喫煙者が少ないので、たばこをなくして予防できる部分は小さいですが、
喫煙そのものの発生率への影響は、男性同様といえます。
飲酒・喫煙併用者は、どちらもしない人に比べて、
大腸がんになりやすい。
男性限定
1日平均2合以上の日本酒飲酒で喫煙者
➡大腸がんの発生率が 3.0倍。
(非飲酒者で非喫煙者と比較)
飲酒・喫煙が悪い理由
お酒に含まれているエタノールは分解されてアセトアルデヒドになります。
お酒を飲むと顔が赤くなる、気分が悪くなる、頭痛がする、などの原因物質です。
これががんの発生にかかわると考えられます。
さらに、アセトアルデヒドが分解される際に出る活性酸素によって、
細胞の中の核酸(DNA)を作るのに必要な葉酸という物質が壊されてしまいます。
これによってDNAの合成や傷ついたDNAの修復がうまく行かず、
がんになるとも考えられています。
たばこの煙には、多くの発がん性物質が多く含まれています。
たばこを吸っていると、たばこの煙が触れる「のど」や気管、肺以外に、
直接触れない大腸の粘膜からも発がん性物質が検出されます。
これによってがんが発生しやすくなると考えられています。
節酒・禁煙が大事
大腸がんの予防のためには、特に中高年の男性にとって、
節酒(1日平均1合未満)と禁煙が大事であると考えます。
大腸がん 原因の半分はたばことアルコール
アルコールが確実にリスクを上げることも分かっています。
さらに、最近の日本人の研究で、たばことアルコールが、
男性の大腸がんのリスクを上げることが分かりました。
しかも、この2つが原因の46%も占めていると推計されています。