岩国市の内科、胃腸内科、消化器内科、肛門科 やましたクリニック

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潰瘍性大腸炎の治療

潰瘍性大腸炎の治療方法

潰瘍性大腸炎の薬物療法の主な目的は、大腸の炎症を抑えて症状を鎮め寛解に導くこと(寛解導入)、そして寛解を維持することです(寛解維持)。近年では、生物学的製剤の登場など治療の進歩により、新しい治療目標として、症状を鎮めるだけにとどまらない粘膜治癒まで目指した治療が注目されています。どの治療薬を選択するかは、潰瘍性大腸炎の重症度や個々の患者さんの状態や希望を考慮して、選択します。潰瘍性大腸炎は炎症が起きている範囲や重症度によって薬の種類や投与方法が変わります。重症度は症状や全身の状態などによって軽症、中等症、重症の3つに分かれています。

薬による治療

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5-アミノサリチル酸製剤

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5-アミノサリチル酸製剤は略して5-ASAと表記されます。

有効成分である5-ASAが炎症を起こしている部位に直接届き、炎症を抑える薬です

この薬は腸の炎症を抑えるとともに、再び悪化しないようにする効果があります。

主に軽症から中等症の方に使う薬で内服、もしくは※注腸で使用します。

薬はサラゾスルファピリジン(SASP。商品名:サラゾピリン)とメサラジン(5-ASA。

商品名ペンタサ)などがあります。

注腸とは肛門から薬を注入することです。病変のあるところに直接はたらきかけることができますが、使用は病変がある程度限られている場合なります。

・副腎皮質ステロイド薬

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  • 活動期の炎症を抑える薬で、寛解導入に用いられます。
  • 強力な炎症抑制作用を示します
  • 経口剤、注射剤、注腸剤、坐剤があり、病型や重症度に応じて使い分けます
  • 副腎皮質ステロイド薬(以下ステロイド)は5-ASAを使って治療しても効果があまりない中等から重症の患者さんに使われます。

プレドニゾロンとベタメタゾンの内服、注射、注腸、坐剤があります。

ステロイド薬は炎症を強く抑えることができますが、寛解状態を維持させる効果はありません。長く使用すると副作用が出てくるリスクもあるため、効果がみられたら1週間ごとに薬の量を減らしていきます。もし減量している間に再び病状が悪化した場合には免疫調整薬や生物学的製剤を使って対応します。ステロイド薬は最終的に中止するようにします。

・免疫調整薬と免疫抑制薬

  • 潰瘍性大腸炎では腸管の免疫システム異常反応を起こしていると考えられています。
  • 免疫調節薬
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  • 腸管の異常な免疫反応を調節する薬です
  • 免疫調整薬は十分な量のステロイド薬を使っても効果がみられない場合やステロイド薬を減量すると症状が再燃する場合に使います。免疫調整薬にはアザチオプリンとメルカプトプリンがあり、どちらも内服薬です。また、メルカプトプリンは保険適応外となっています。これらの薬は症状を抑えるだけでなく寛解状態を維持する効果もあります。
  • 免疫抑制剤
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  • シクロスポリン・タクロリムス・アザチオプリンなど
  • 腸管の異常な免疫反応を抑制する薬です
  • ステロイドで効果が得られない患者さんの寛解導入に用いられます
  • 経口剤があります

生物学的製剤

  • 生物学的製剤は、生物が作り出す物質をもとに作られた薬です。体の免疫機能に関わる物質である「サイトカイン」の働きを抑えます中等症~重症の患者さんで、ステロイドなどこれまでの治療で十分に効果が得られない場合に用いられます作用の違いによって、IL-12/23阻害薬、TNFα阻害薬α4β7インテグリン阻害薬があります。いずれも注射剤(皮下注射や点滴静注)です難しい名前なのでイメージしにくいですが、これはTNF-αという物質のはたらきを抑える薬です。TNF-αとは体内物質の1つで、この物質によって炎症が引き起こされます。潰瘍性大腸炎の患者さんはTNF-αが増えているという特徴があります。薬にはインフリキシマブ(レミケード)とアダリムマブ(ヒュミラ)の2つがあります。インフリキシマブは点滴で、アダリムマブは皮下注射となります。
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JAK阻害薬

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  • サイトカインの過剰な産生を抑える薬です
  • 中等症~重症の患者さんで、ステロイドや生物学的製剤などこれまでの治療で十分に効果が得られない場合に用いられます
  • 経口剤です

体内で炎症反応をおこす炎症性のサイトカインという物質があり、炎症性サイトカインの中にインターロイキン(IL)という物質があります。

ILの伝達に必要な酵素の1つがヤヌスキナーゼ(JAK)です。

JAK阻害薬は炎症性サイトカインであるILの伝達に必要なJAKを阻害し、炎症などを引き起こす伝達を阻害することで関節リウマチ等の炎症症状を改善する作用をあらわす。またJAK阻害薬にはインターフェロン(IFN)などIL以外の炎症性サイトカインの伝達を阻害する作用も考えられています。

JAK阻害薬ゼルヤンツ

血球成分除去療法(白血球除去療法(LCAP)、

顆粒球除去療法(GCAP))

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体外血液循環装置を通して、炎症を起こす免疫細胞(好中球など)を血中から取り除いた後に体内にもどす治療で、薬物療法のみで病状のコントロールできない場合に行われます。

血球成分除去療法とは、両腕の静脈に針を刺し、一方の腕からチューブを通して体外に血液を出し、その先にある特別なフィルターで異常な白血球を取り除いたあと、反対の腕の静脈へ血液を戻すという方法です。

この治療法は日本で開発されたものです。

薬を使わないので、薬の治療による副作用のリスクを少しでも減らすことができます。

免疫抑制剤持続静注療法

免疫抑制剤(シクロスポリン)を持続的に静脈投与する治療で、通常の薬物治療ではコントロールができない場合などに行われます。

手術による治療

潰瘍性大腸炎の治療方法は薬や血球成分除去がメインとなりますが、ときには手術によって治療する必要が生じることもあります。手術が選択されるのは主に次のような場合です。

  • 内科的治療を行っても効果がほとんどみられないとき
  • 大腸に穴が開いたとき(穿孔)
  • 大腸から大量に出血がみられるとき
  • 大腸がんが合併したとき
    など

術式

原則的には大腸全摘術が基本となりますが、自分の肛門で自然に排便することができるよう、肛門を温存する手術方法が現在の主流になっています。

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