血便とは、一般的に赤い血が混じっている便のことをいいます。
大腸や肛門など、下部消化管から 出血した場合を言います。
血便が出ると痔だと思ってしまう方が多いようですが、
血便がみられる病気はほかにもたくさんあります。
それぞれの病気で血の出方や症状に特徴がありますが、
似ているものもあるため、自己判断は禁物です。
大腸がんなど命にかかわる重い病気を見逃すこととなるからです。
痔
まず、血便として最も多くみられるのが痔による血便です。
痔が原因で血便が出ている場合、
内痔核(いぼ痔)か裂肛(切れ痔)のどちらかと考えられます。
イボ痔の場合、下痢や便秘が長く続くことで肛門の内側の直腸粘膜上に静脈がうっ血して
イボのようなふくらみをつくり、それが排便時の刺激で出血することで、血便になります。
いぼ痔は放置してもがんになりません。
そのため、生活に支障がなければ治療の必要はないです。
ただ重要なのは『いぼ痔からの血だと思っていたら、実は大腸癌からの出血だった』
ということを避けることです。
40歳以上になると大腸癌になりやすくなります。
そのため、40歳以上の方で前からいぼ痔があったり、お尻から血がでたりするかたは
大腸内視鏡検査を受けることをおすすめします。
切れ痔はお尻の淵から1cm〜2cmの場所が裂けること。
切れ痔からの出血の色は真っ赤な色(鮮血)で紙に付く位
の出血が多いです。
切れ痔もいぼ痔と同じで放置してもがんにはなりません。
ただ、痛みを伴う時は治療の対象となります。
切れ痔の場合、
固い便が通過することによって
肛門の一部切れて出血し、その血液によって血便となります。
切れ痔からの出血の色は真っ赤な色(鮮血)で紙に付く位の出血が多いです。
切れ痔もいぼ痔と同じで放置してもがんにはなりません。
ただ、痛みを伴う時は治療の対象となります。