胃カメラで分かる病気
- 食道癌
- 胃癌
- 急性胃粘膜病変
- 食道ポリープ
- 十二指腸癌
- 萎縮性胃炎
- 逆流性食道炎
- 胃・十二指腸ポリープ
- 十二指腸異所性胃粘膜
- カンジダ食道炎
- 胃・十二指腸潰瘍
検査の流れ
胃内視鏡は大人の小指ほど太さのスコープ:直径8~11mmくらいの細長い管状のものを口から挿入して、食道、胃、十二指腸を観察します。先端に内蔵されているCCD(ビデオカメラ)で、画像をモニターで観察し、同時に写真を撮ります。通常、検査は10分程度で終わりますが、必要に応じ、胃の粘膜の一部を採取し(生検)、組織検査をする場合もあります。このときは、多少時間がかかります。組織検査の結果がでるまでに2週間程度かかります。当院では無痛内視鏡検査を目指しています。スコープは無理に飲み込む必要は全くなく、医師が抵抗無く入れていきます。呼吸も自然にできます。医師、スタッフの指示に従い、全身の力を抜いて、ゆったりした気持ちで受けてください。
内視鏡検査時の鎮静剤・鎮痛剤の使用について
内視鏡検査の苦痛を軽減する目的で、検査前に鎮静薬(眠くなったり、気分を楽にするお薬)
の点滴注射を実施しています。患者さまのご希望を確認したうえ、医師の判断で、鎮静剤の注射を行います。
検査後はしばらく休憩していただきます(ベッドを備えていますので、十分お休みいただけます。)
鎮静剤使用時の効果
- 不安や緊張を和らげます。
- 内視鏡が喉を通過するときに起きる【嘔吐反射】を和らげます。
- 眠いような状態になり、苦痛、緊張を和らげます。
- 注射の効果に個人差がありますが、比較的楽に検査を受けていただくことができます。
検査の手順
- 検査に関する問診を行います。
内容は、胃内視鏡検査の経験の有無、現在かかっている病気、ふだん飲んでいるくすり、薬剤アレルギーの経験等です。 - 胃のなかをきれいにするくすりを飲んでいただきます。(ガスコンドロップ)
- 入れ歯、コルセット、お腹を絞めている腹巻、ガードルなどをお取りください。
- 胃の動きを抑えるくすりと鎮静剤を点滴注射します。(生理食塩水100ml・ブチルスコポラミン・ミダゾラム)
- ゼリー状のくすり(キシロカインビスカス)をのど(咽頭)に10分ほど含み貯めていただきます。その後、のど(咽頭)に麻酔のくすりをスプレーします。(キシロカインスプレー)
- マウスピースをしながら、ウトウトし始めた時点で検査が始まります。
- 姿勢:肩や首の力を抜いて、リラックスした姿勢で。呼吸:眠っている状態ですので、スコープが入っている間も、呼吸は普通にできます。
検査後の注意事項
- お食事
検査のあと1時間くらいは、のどに麻酔が効いています。1時間くらいたち、水を少量飲んでみて、むせないことを確かめてから食事をしてください。 - お車の運転
検査前に使用した注射の影響がしばらく残ります。1時間ほどクリニック内で静養してからお帰りください。鎮静剤の静脈注射をした方は、1日(24時間)お車の運転はしないでください。 - 組織をとった方(生検した方)
まれに組織をつまんだ部位から出血することがあります。検査当日は激しい運動をせず、安静にしてください。
飲酒や熱いお湯での入浴は、出血の原因となります。当日は禁酒とし、シャワー浴程度にとどめてください。
食事は、検査後2時間くらいして、「おかゆ」や「うどん」のような消化のよいものをお摂りください。
翌日からは、いつも通りで構いません。
リスクが上がる40歳を過ぎたら、ぜひ一度検査を
胃がんは早期にはほとんど自覚症状なく進行します。いまだに発症率や死亡率が高い胃がんですが、早期発見と適切な治療により根治できる病気です。そして、胃カメラ検査は早期胃がんを唯一発見できる検査なのです。40歳を超えると胃がんリスクは上昇していきます。
そのため、40歳を超えたら定期的に胃カメラ検査を受けることで、胃がんを進行させずに健康を長く保つことができるのです。
胃カメラ検査では、患部の粘膜を直接観察できるだけでなく、検査中の組織採取ができるため幅広い疾患の確定診断ができます。また、喉や食道、十二指腸も観察できるため、十二指腸潰瘍・がんや食道がん、咽頭がん、喉頭がんなどの早期発見も可能です。40歳を超えたら、そして胃に症状がある場合には、できるだけ早く胃カメラ検査を受けるようおすすめします。