2023.09.24 12:30~13:00
出席者 大村 浦 中村 山下
やましたクリニック
★アセリオを使う理由は何ですか?
アセリオ*は、発熱や痛みに対する効果が期待できます。 基本的には飲み薬や坐薬の使用が困難な方に対して点滴注射として使用されます。 風邪などで発熱や痛みが起こる原因がウイルスや細菌となっていることがありますが、アセリオ*にはウイルスや細菌そのものを殺す効果はありません。
★アセリオはなぜ15分で落とすのですか?
アセリオの薬理作用は、中枢神経を介して鎮痛効果が出現します。 よって、血中濃度を急激に上昇させることで、濃度勾配を利用して脳脊髄液中へ薬剤を移行させる必要があります。 そのため、15分という短時間で投与して血中濃度を上昇、そしてそれにつられるように脳脊髄液内のアセリオの濃度を上昇させることで鎮痛効果が出現します。
★100ml点滴を15分でいきたいとき何滴にすればいいですか?
例)ゾレドロン酸点滴静注液100mlを15分で投与する場合の滴下数は? これをさらに10秒カウントで合わせると、10秒22滴前後で流量を合わせるということになります。 この式は非常に便利で、計算方法がとてもシンプルなので、患者さんの点滴残量をその場で確認したうえで流量調整をできたりもします。
★点滴を急速投与するとどうなるか?
注入速度が速すぎると、尿量の増加、動悸などが起こり、呼吸・循環器への負荷が進むと呼吸困難、浮腫、血圧低下などの心不全症状をひき起こす場合もあります。 反対に注入速度が遅すぎると、必要量に達するまで口渇(こうかつ)、尿量の減少、発熱、意識レベルの低下といった脱水症状を起こすこともあります。
★アセリオ投与の注意点は?
投与中は患者の状態を十分観察し、副作用の発現に留意する。
本剤の投与直後には経口製剤及び坐剤に比べて血中濃度が高くなることから、過度の体温下降、虚脱、四肢冷却等の発現に特に留意し、特に高熱を伴う高齢者及び高熱を伴う小児等又は消耗性疾患の患者においては、投与後の患者の状態に十分注意する。
★アセリオの効果持続時間は?
アセリオは投与後15分程度で効果が現れ、6〜8時間で効果がなくなります。 よってそれくらい時間経過すれば、ジクロフェナクNa座薬といった鎮痛剤が使用可能です。 しかし創部痛や疼痛が強い場合は、併用することも可能です。 消化器症状が強く出現するため、医師に報告後使用しましょう。
★アセリオ 何時間あけて?
通常、成人にはアセトアミノフェンとして、1回300〜500mgを15分かけて静脈内投与し、投与間隔は4〜6時間以上とする。 なお、年齢、症状により適宜増減するが、原則として1日2回までとし、1日最大1500mgを限度とする。
★アセリオの1日投与量は?
通常、成人にはアセトアミノフェンとして、1回300〜1000mgを15分かけて静脈内投与し、投与間隔は4〜6時間以上とする。 なお、年齢、症状により適宜増減するが、1日総量として4000mgを限度とする。
★アセリオの禁忌は?
(1)重篤な肝障害のある患者[重篤な転帰をとるおそれがある.] (2)本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者 (3)消化性潰瘍のある患者[症状が悪化するおそれがある.] (4)重篤な血液の異常のある患者[重篤な転帰をとるおそれがある.] (5)重篤な腎障害のある患者[重篤な転帰をとるおそれがある.]