虚血性大腸炎の検査・診断
経過と症状で診断可能なケースがほとんどですが、
虚血性腸炎は、通常、
血液検査(炎症の程度や感染の有無などの確認を行うため)
や腹部エコー・腹部CT検査で診断を行います。
腹部エコー・CT検査では、
虚血性腸炎では下行結腸やS状結腸の壁肥厚を認めることが多いです。
診断の確定(大腸がんや特殊な腸炎などの他の病気が隠れていないかどうか)が必要と
考えられる場合は大腸内視鏡検査を実施することもあります。
急性期では腹痛が強いため、大腸内視鏡検査は症状が取れてから行うことが多いです。
大腸カメラ検査を行った時に、
虚血性腸炎の特徴である「区域性の病変」が見つかれば確定診断となります。
区域性の病変とは、
大腸のある範囲に限局して、粘膜の発赤、浮腫、びらん、腸管の形に沿った潰瘍(縦走潰瘍)な
どが見られ、その部位の奥、また前の粘膜は正常という状態をいいます。
虚血性腸炎の内視鏡像
粘膜の発赤・粘膜の腫れ(むくみ:浮腫)・潰瘍(白い個所)