2025.02.07 12:30~13:00
出席者 大村 浦 中村 山下
ノロウイルスに効果のある
抗ウイルス剤はありません。
このため、通常、対症療法が行われます。
下痢や嘔吐が続くと
![ウィルス感染による下痢・嘔吐のイラスト素材 [19248119] - PIXTA](https://t.pimg.jp/019/248/119/1/19248119.jpg)
脱水症状
を起こす危険性があります
特に、
体力の弱い乳幼児、

高齢者は、
![高齢者」カテゴリのイラスト🎨【フリー素材】|看護roo![カンゴルー]](https://img.kango-roo.com/upload/images/ki/face-expression-grandmother-smile-thumbnail.jpg)
脱水症状を起こしやすいため、
体力を消耗しないように、
水分と栄養の補給を充分に行いましょう。
脱水症状がひどい場合には
病院で点滴を行う
![点滴を繋げる看護師のイラスト🎨【フリー素材】|看護roo![カンゴルー]](https://img.kango-roo.com/upload/images/ki/connect-the-drip-nurse-thumbnail-re1.jpg)
などの治療が必要になります。
止しゃ薬(いわゆる下痢止め薬)よって、無理に下痢を止めてしまうとウイルスが腸管内にと
どまり、回復を遅らせてしまうことがあるので使用しないことが望ましいでしょう。
大切なのは水分補給
特に、
抵抗力の弱い乳幼児や高齢者
は注意が必要です。
乳幼児や高齢者は吐物によって「誤嚥」する場合もあります。
十分に注意しましょう。
ただし、吐き気がひどい時に無理に水分を取るとかえって吐き戻してしまうことがあるので、
少し吐き気が落ち着いてから、
30分おきを目安に少量ずつ水分を補っていきます。
下痢や嘔吐によって体内の水分だけでなく電解質も失われるため、
可能であれば、ただの水ではなく、
電解質(塩分やカリウム)の入った
経口補水液を飲むとよいでしょう。

吐き気が続いていても少しずつ飲むことで重症化を防ぐことができます。
○応急手当として
①水分を補給し、脱水症に注意しましょう。
②安静にして様子を見ましょう。
③早めに医師の診断を受けましょう。
ノロウイルスにかかった時の水分補給のポイント
突然の嘔吐から始まることが多いノロウイルスによる感染性胃腸炎は、
発症から3~6時間程度の間は、
激しい嘔吐が繰り返されます。
その後、下痢の症状が現れるケースが多いです。
嘔吐の症状が激しい間は、無理に飲料を飲むことはせず、落ち着くまで待ちましょう。
吐き気が治まってきたら、水分補給を始めます。
まず少量を飲み、吐き気を催さないか様子をみて、大丈夫だったら、
また少量飲むといったように、
ゆっくり水分補給していきます。
この際、飲み物が冷たいと胃に負担を与えてしまうため、
冷蔵庫から取り出したままを飲むのではなく、
常温に戻してから飲むようにしましょう。

●適切な飲み物
常温水や麦茶などでもよいですが、
症状が激しい場合は、水分と電解質を同時に補給できる
スポーツドリンクや経口補水液
が推奨されています。
というのも、嘔吐や下痢によって排出される体液には、
体内の塩分やカリウムといった電解質も多く含まれているため、
水分だけでなく、電解質の補給も必要だからです。
●避けたい飲み物
コーヒーや紅茶、緑茶など、

カフェインが含まれた飲料は避けましょう。
カフェインには利尿作用があり、体内の水分を排出するのを促してしまうため、
脱水症状を進行させてしまう可能性があります。
また、
オレンジジュースやグレープフルーツジュース
など、
酸味のある飲み物も、吐き気を催してしまう
ため控えたほうがよいと考えられています。
同様に、
炭酸飲料も炭酸が胃を刺激して吐き気を助長する

ので好ましくありません。
牛乳や乳性飲料も消化する際に

胃腸に負担を与えてしまう
ので、胃腸炎の時は不向きの飲み物といえるでしょう。
体調を崩しているので、
当然アルコールもNGです。

ノロウイルスにかかった時の食事のポイント
ノロウイルスにかかった時の食事で最も大切なのは、
胃腸に負担を与えないことです。
消化のよい食事を、少量ずつ頻回に分けて、
ゆっくり食べるようにしましょう。
特に、発症から1、2日は、感染性胃腸炎の症状が強く現れるため、
無理に食事をとる必要はありません。
3、4日経って症状が落ち着き、食欲がわいてきたら、少しずつ食事を再開しましょう。
●適切な食べ物
発症から1、2日は、しっかり水分補給ができていれば、
無理に食事をとる必要はありません。
食欲があれば、
おかゆ、柔らかく煮込んだうどん、

すり野菜のスープ

など、消化しやすい食べ物を、あっさりとした味付けでいただきましょう。
発症から3、4日経ったら食欲もわいてくるので、やや食べ応えのある食事をとりいれます。
主食を
卵や魚、
野菜を入れた具だくさんの雑炊

にしたり、副菜に
野菜の煮物

や
卵焼き

を加えたりして、食べた後の体の様子をみながら、徐々に通常食に戻していきましょう。
●避けたい食べ物
食物繊維が多い
根菜類
![きゅうり・根菜類_黒ラインのイラスト素材 [39980778] - PIXTA](https://t.pimg.jp/039/980/778/1/39980778.jpg)
や
キノコ類、

脂肪分の多い肉類

などは消化しづらいので、避けるのが望ましいです。
味付けは薄味
を心がけ、
胃腸に刺激を与える
香辛料の使用は控えましょう。
![瓶入りのスパイスと胡椒や唐辛子のイラスト素材 [70381766] - PIXTA](https://t.pimg.jp/070/381/766/1/70381766.jpg)
酸味の強いものは吐き気を催すため、
みかんやオレンジなどの柑橘類

は避けた方がよいでしょう。
ヨーグルトなどの乳製品は、
![乳製品のイラスト素材 [3302761] - PIXTA](https://t.pimg.jp/003/302/761/1/3302761.jpg)
消化の際に胃腸に負担を与える恐れがある
ので避けた方が安心です

【感染拡大を防ぐには】
- 職場や学校に行かない
- 食品を直接取扱う作業をしない
- 家族に二次感染を広げないように努める
- ノロウイルスは、症状が治まってからもしばらくの間、便から排出されますので、
- 引き続き、感染を広げないように手洗いなどの予防を徹底しましょう。

家庭内での二次感染を防止する!
自分や家族に症状のある人がいる場合は、二次感染の恐れがあるため、
十分に注意をしましょう。
- 適切な手順で速やかにおう吐物等の処理、消毒を実施しましょう。
- 手は石けんでこまめに洗いましょう。
- トイレのドアノブ等、素手で触れるところはしっかりと消毒しましょう。
- 風呂の水は毎日換え、浴槽や洗い場の床、洗面器、椅子等も清潔にしておきましょう。
- 下痢の症状がある人は、最後に入浴するようにしましょう。
- タオルやバスタオルの共用はやめましょう。