ご飯やパン、果物などの炭水化物を食べると胃や小腸で消化・吸収され、
ブドウ糖となって血液中に入ります。
ブドウ糖は、体のエネルギーになるものです。
血液中のブドウ糖の量(血糖値)が高くなるとすい臓から分泌される血糖値を下げる
インスリンの働きによって食後に血糖値が上がり過ぎないようにブドウ糖の量を調節したり、
ブドウ糖を細胞に送り込んで活動エネルギーに変えるなどの重要な働きをしています。
血糖値はちょうど良い範囲(約70~120mg/dl)にコントロールされます。
インスリンは膵臓から出るホルモンであり、
血糖を一定の範囲におさめる働きを担っています。

★糖尿病とは「血液の中の糖が多い状態」のこと
糖尿病は、
インスリンの量が不足したり、
インスリンが十分に効果を発揮できなかったりして、
血糖値が高くなる病気です。

血糖の濃度(血糖値)が何年間も高いままで放置されると、
血管が傷つき、将来的に心臓病や、失明、腎不全、足の切断といった、
より重い病気(糖尿病の慢性合併症)につながります。
また、著しく高い血糖は、それだけで昏睡(こんすい)などをおこすことがあります
【診断基準】
- 空腹時で126mg/dl、食後で200mg/dl
を越えていれば糖尿病型と判定されます
★糖尿病ってどんな種類があるの?
糖尿病は、その成りたちによっていくつかの種類に分類されますが、大きく分けると
*「1型糖尿病」、
*「2型糖尿病」、
*「その他の特定の機序、疾患によるもの」、
そして
*「妊娠糖尿病」
があります。
★1型糖尿病
*1型糖尿病では膵臓のランゲルハンス島に炎症がおこり
インスリンを作る膵β細胞が壊されます。
![すい臓とランゲルハンス島のイラスト素材 [12426110] - PIXTA](https://yamashita-clinic-iwakuni.com/wp/wp-content/uploads/2025/04/image.jpeg)
その結果、インスリンの量が足りなくなり、ブドウ糖が細胞に取り込まれなくなる
ことで血糖値が上がります。
1型糖尿病の原因はまだはっきりしていませんが、
遺伝因子やウイルス感染などが誘因となり、“自己免疫”と呼ばれる機序(外から体に入ってき
た細菌やウイルスを攻撃して本来体を守る“免疫”という仕組みが、自分の膵β細胞を壊してし
まう)が関与していると考えられています。
多くの方で、外からインスリンを注射しないと生命の危機に瀕するような
インスリン欠乏状態となります。
子供の頃に発症することが多いタイプです。
(表1:1型糖尿病と2型糖尿病の特徴)。
★2型糖尿病
2型糖尿病のある方では、
インスリンが出にくくなったり(インスリン分泌低下)、
インスリンが効きにくくなったり(インスリン抵抗性)
することによってインスリンの相対的不足を伴い血糖値が高くなります
(表1:1型糖尿病と2型糖尿病の特徴)。
2型糖尿病の原因もはっきりしていませんが、
遺伝因子とともに生活習慣・外部要因などが関与して発症すると考えられています。
日本では糖尿病の約95%が2型糖尿病です。
★2型糖尿病となる原因は、
*遺伝
遺伝子として遺伝子異常が同定されたもの
膵β細胞機能にかかわる遺伝子異常
インスリン作用の伝達機構にかかわる遺伝子異常
*食べ過ぎ

*運動不足
![運動不足のイラストのイラスト素材 [116411878] - PIXTA](https://t.pimg.jp/116/411/878/5/116411878.jpg)
*肥満

などの環境的な影響があるといわれています。
糖尿病は肥満の方がなるものというイメージが強いかもしれませんが、
必ずしもそうとはいえません。
ただし、
糖尿病の9割を占める2型糖尿病は
肥満や運動不足によって引き起こされる
ことがほとんどなので、生活習慣を整えることが予防として有効です。
表1:1型糖尿病と2型糖尿病の特徴
| 1型糖尿病 | 2型糖尿病 | |
|---|---|---|
| 若年に多い (ただし何歳でも発症する) | 発症 年齢 | 中高年に多い |
| 急激に症状が現れて、糖尿病になることが多い | 症状 | 症状が現れないこともあり、気が付かないうちに進行する |
| やせ型の方が多い | 体型 | 肥満の方が多いが、やせ型の方もいる |
| 膵臓でインスリンを作るβ細胞という細胞が壊れてしまうため、インスリンが膵臓からほとんど出なくなり、血糖値が高くなる | 原因 | 生活習慣や遺伝的な影響により、インスリンが出にくくなったり、インスリンが効きにくくなったりして血糖値が高くなる |
| インスリンの注射 | 治療 | 食事療法・運動療法、飲み薬、場合によってはインスリンなどの注射を使う |
その他の特定の機序、疾患によるもの
膵外分泌疾患
内分泌疾患
肝疾患
薬剤や化学物質によるもの
感染症
免疫機序によるまれな病態
★妊娠糖尿病

妊娠糖尿病とは、妊娠中に初めてわかった、
まだ糖尿病には至っていない血糖の上昇をいいます。
糖は赤ちゃんの栄養となるので、多すぎても少なすぎても
成長に影響を及ぼすことがあります。
そのため、お腹の赤ちゃんに十分な栄養を与えながら、
細やかな血糖管理をすることが大切です。
妊娠中は絶えず赤ちゃんに栄養を与えているため、お腹が空いているときの血糖値は、
妊娠していないときと比べて低くなります。
一方で、胎盤からでるホルモンの影響でインスリンが効きにくくなり、
食後の血糖値は上がりやすくなります。
多くの場合、高い血糖値は出産のあとに戻りますが、
妊娠糖尿病を経験した方は将来糖尿病になりやすいといわれています。
★糖尿病は放置してはいけない
血糖値の高い状態が続くと、全身の血管がもろく、そして詰まりやすくなります。
そのため血液が適切に供給されなくなり、全身のさまざまな臓器に障害がおこります。
心筋梗塞や脳梗塞といった致命的な病気
のリスクが大きく高まります。
また、目や腎臓、足の血管の病気
を引き起こすこともあります。
糖尿病は初期症状がほとんどないため、放置されがちです。
自覚症状がないからといって、放置するのは危険です.
★糖尿病の三大合併症
*神経障害
*網膜症
*腎症
は放置すると重大な障害を招くことがあります。
糖尿病の放置が引き起こす合併症:
- 神経障害:
- 糖尿病性神経症は、末梢神経の障害で、足の痺れや痛み、感覚の鈍さなど、
- さまざまな症状が現れます。重症化すると足の壊疽や切断につながることもあります.
- 網膜症:糖尿病網膜症は、目の網膜の血管が障害される病気で、
- 視力低下や失明のリスクを高くします.
- 腎症:糖尿病性腎症は、腎臓の機能が低下する病気で、
- 人工透析や腎移植が必要になることもあります.
- 心臓病や脳梗塞:糖尿病は動脈硬化を進行させ、心筋梗塞や脳梗塞のリスクを高くします.
- その他: 糖尿病の放置は、感染症にかかりやすくしたり、皮膚病などを悪化させたり、
- 寿命を縮めるリスクを高めることもあります.
糖尿病合併症には、
細い血管におこる合併症(細小血管障害)と、
太い血管におこる合併症(大血管障害)があります。
また合併症には慢性合併症のほかに、
インスリン作用不足により急激におこる急性合併症もあります。

細小血管障害

高血糖の状態が長い期間にわたって続くと、体の細い血管が障害されて血流が悪くなり、
とくに細い血管が集中している場所に合併症が起こります。
眼、腎臓、神経系で合併しやすく網膜症、腎症、神経障害があります。
★網膜症
「眼」には、光を通すように透明な硝子体とフィルムの役割をする
網膜という部分があります。
網膜には、目に酸素を運ぶための細い血管が縦横に走っていますが、
血中のブドウ糖が多くなると、網膜の血管に瘤(こぶ)ができたり、
詰まったりすることで、 血液の流れが悪くなります。
その結果、網膜が酸素欠乏状態となるため血管がもろくなり、
血管壁から血液中の成分が漏れ出したり、
血管が破れやすくなったりします。(硝子体出血)
さらに進行すると、広い範囲で血管が詰まったり、 本来血管がないところに
血管が生えてきてしまったりすることで網膜症が起こります。
網膜剥離を起こすこともあります(牽引性網膜剥離)。
網膜症は初期の段階の単純網膜症、やや進行した増殖前網膜症、
そして増殖網膜症へと進んでいきます。
放置しておくと視力低下や失明につながりますので定期的な検査や治療が必要です。

★腎症
私たちは血液中の老廃物を、腎臓で濾過して尿から排泄します。
長期間高血糖が続くと腎臓の糸球体の濾過機能が障害され、
本来尿中に排出されない蛋白質まで排出されるようになってしまいます。
また「尿細管」の機能も障害されることが知られており、水分が過剰に排出されて
頻尿、脱水になってしまうことも知られています。
この状態を腎症とよんでいます。
腎機能の低下が進行するとやがて腎不全となり、末期には人工透析が必要になります。。
★神経障害
高血糖状態を放置しておくと、
細い血管が障害されて血流が悪くなり、神経細胞への血液の供給が途絶えてしまうため、
自律神経にも障害が起こります。
これを神経障害とよんでいます。
しびれ感や感覚の異常がおこったり、痛みを感じにくくなったりします。
また内臓の神経が障害されると、
下痢や便秘、立ちくらみ、排尿障害、勃起障害などがおこったりします。
痛みを感じにくくなっているため、ちょっとした足の傷や、ヤケドに気づかず壊疽(えそ)
になって足を切断することもあります。


★大血管障害
高血糖の状態が長く続くと、細い血管だけでなく太い血管も障害されます。
血管の内側にある細胞が障害され、血管が徐々に厚く、また硬くなります。
そして進行すると血管が詰まってその先の臓器に血液を供給できなくなり障害がおこります。
これを大血管障害、あるいは動脈硬化とよんでいます。
大血管障害は糖尿病だけでなく、高血圧症や高コレステロール血症、喫煙
などによってもおこります。
大血管障害には脳梗塞、心筋梗塞、末梢動脈疾患(PAD)などがあります。
★脳梗塞
脳にも細い血管が多数あり、
糖尿病により血管の壁が傷つくと脳の血管が詰まって「脳梗塞」になります。
脳は様々な機能を司りますので、詰まった場所により、
突然に意識障害、手足のまひやしびれ、めまいが起きる、ふらつく、
認知機能がおかしくなる、人格が変化するなど様々な影響が起こります。


★狭心症・心筋梗塞
心臓の血管が細くなると、
心臓に届く血液の量が減り、体を動かすときに胸の痛みがおこります。
この状態を狭心症とよんでいます。
また心臓の血管が詰まり、血流が途絶えた状態を心筋梗塞とよんでいます。


★末梢動脈疾患(PAD)
足の太い血管が動脈硬化で細くなったり詰まったりして、
足の血流が低下することでおこる病気を末梢動脈疾患とよんでいます。
歩く際に足のしびれや痛みを感じたり、足の先にできた傷が治りにくくなったりします。
場合によっては潰瘍や壊疽ができることもあり、
ひどい場合には足の手術が必要になることがあります。
★歯周病
血糖値が高いと細菌が繁殖しやすくなるため、歯周病が悪化することが知られています。
歯周病の治療だけでは完治が難しいことがあり、糖尿病の管理も同時に行う必要があります。
★感染症
歯周病以外にも、糖尿病では
肺炎や尿路感染症、皮膚感染症などの感染症を合併することがしばしばあります。
抗菌薬による治療と一緒に血糖のコントロールを行います。
★認知症
最近、高血糖の状態が続くと認知機能が低下することがわかり、
糖尿病と認知症の関連が注目されています。
認知症予防のためには適度な運動と糖尿病の治療が大切です。
★糖尿病ケトアシドーシス
何らかの理由でインスリンが欠乏してしまうと、体の中の糖をうまく利用できなくなり、
かわりに脂肪をエネルギー源として利用するようになります。
脂肪を燃やしてエネルギーとして使う際に、ケトン体という酸性の物質が作られます。
このケトン体がたくさん作られ体内で蓄積すると
意識が悪くなり、昏睡状態になることもあります。
これを糖尿病ケトアシドーシスとよんでいます。
1型糖尿病の患者さんにおこることが多い急性合併症です。
★高血糖高浸透圧症候群
感染や脱水によりインスリンの作用が高度に低下すると、
著しい高血糖により血液の浸透圧が高くなり昏睡状態になることがあります。
これを高血糖高浸透圧症候群とよんでいます。
高齢の糖尿病患者さんにおこることが多い急性合併症です。
★糖尿病を引き起こす原因
糖尿病には、1型糖尿病と2型糖尿病があります。
多くの人が発症するのは、生活習慣や遺伝が原因である2型糖尿病です。
2型糖尿病の原因は下記の通りです。
- 食べ過ぎ
- 肥満
- 運動不足
- ストレス
- 喫煙
- 飲酒
- メタボリックシンドローム
- (内臓肥満や高血圧、高血糖、脂質異常症などがともなっている状態)
上記のほかに2型糖尿病の家族歴がある人は、ない人と比較して発症リスクが高いです。
1型糖尿病の原因は、免疫が関わっているとされていますが明確になっていません。
★糖尿病になりやすい人とならない人の特徴
糖尿病になりやすい人の特徴は下記の通りです。
- 運動する習慣がない
- 朝食を食べない
- 何度も間食をする
- 夕食を遅い時間に食べる
- 早食いである
- 野菜やきのこ、海藻、果物類を食べない
- 飲酒量(平均1日2合以上)が多い
- 喫煙をしている
上記に当てはまる人は血糖値が上がりやすい生活です。
当てはまらない人は糖尿病になるリスクが低いと考えられます。
ただし、遺伝によりなりやすい人もいるため注意が必要です。
★糖尿病にならないために
糖尿病は、主に2型糖尿病として、甘いものや炭水化物を過剰に摂取することで、
膵臓のインスリン分泌機能が低下したり、細胞がインスリンに反応しにくくなる
ことで発症することがあります。
血糖値を最も急激に上げるのは、
精製された炭水化物
(白米、白パン、麺類など)や、



お菓子、
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砂糖、

果物、

ジュース、

清涼飲料水、

アルコール

などの糖分を多く含む食品です。
これらの食品は、消化吸収が早く、ブドウ糖が血液に素早く取り込まれるため、
血糖値が急上昇しやすいのです。
★糖尿病にならないためには、
バランスの取れた食事、
適度な運動
十分な睡眠
ストレス軽減
禁煙
適正体重の維持
健康診断の受診
が重要です。
これらの習慣を身につけることで、糖尿病の発症リスクを大きく減らすことができます.
★バランスの取れた食事

炭水化物、たんぱく質、脂質をバランスよく摂りましょう.
エネルギーの三大栄養素である糖質(炭水化物)や脂質の摂りすぎは、
2型糖尿病の発症リスクを高めます。
脂質を摂りすぎると、血糖値が上昇しやすくなります.

炭水化物や脂質、タンパク質の割合は下記を目安にしましょう。
- 炭水化物:40~60%
- 糖質の摂取に注意
- 糖質の多い食品(白米、白パンなど)の摂取を控えましょう.
- 脂質:20~30%
- たんぱく質:20%まで
★血糖値を上げにくい食品の例:
- 低GI食品:
- GI値(グリセミック・インデックス)血糖値の上昇の度合いを示す値です。
- GI値が低い食品(玄米、全粒粉パン、大豆製品など)は、
- 消化吸収がゆっくりと進み、血糖値の上昇を緩やかにします。
野菜や海藻、きのこなどに含まれる
食物繊維やマグネシウムは、
糖質の吸収を抑え、
血糖値の上昇を緩やかにします。意識的に摂取しましょう。
- タンパク質
- 肉や魚、卵、豆類などのタンパク質は、消化吸収に時間がかかるため、
- 血糖値の上昇を緩やかにします。
★食事の順番
野菜やタンパク質を先に食べることで、
血糖値の上昇を緩やかにすることができます。
食事時間が不規則だったり、食事を抜いたりすると、
血糖値をコントロールするホルモンであるインスリンの働きが悪くなります。
*1日3食、なるべく規則正しい食事を心がけ、
朝食は必ず食べましょう。*
★適度なエネルギー摂取
食べ過ぎに注意し、腹八分目で止めましょう.
★食べる順番も大切です。
最初に野菜を食べ、後から主食を食べると、野菜に含まれる食物繊維の作用で、
主食に含まれる糖質がゆっくりと吸収されます。
★ゆっくりとよく噛んで食べる
消化吸収が緩やかになり、血糖値の上昇を抑えることができます。
★適度な運動習慣を身に付ける
運動には、血液中のブドウ糖を消費して血糖値を下げることや、
肥満を解消しつつ筋肉増加によってインスリンの働きを高める効果があります。
適度な運動は、インスリン抵抗性を改善し、血糖値をコントロールするのに役立ちます.
一般的には、
ややきついと感じるくらいの有酸素運動と筋力を増強する筋力トレーニング
が勧められています。

- ウォーキング:15〜30分を1日2回
- 立った状態のかかとの上げ下ろし:10〜20回を1日2〜3セット
ウォーキングは、1日の歩数が多いほど発症リスクが下がり、
早歩きであればさらにリスクを下げる効果が期待できます。
- 階段の利用、家事などを積極的に行いましょう.
- 毎日の運動を習慣化
- 30分程度の運動を毎日行うことが理想的です.
- エレベーター・エスカレーターではなく階段を使う、一駅前で降りて歩くなど、
- 日常生活の中で運動を取り入れましょう。
- また、家族や友人と一緒にスポーツやアウトドア活動を楽しむことで、運動が継続しやすくなります。
- 何よりも「無理なく続けられる」運動を目指しましょう!!
・歩ける距離は意識的に歩こう
・休日は掃除や庭仕事などを積極的に
・近所を散歩してみよう
特に、デスクワークなどで座っている時間が長い人は、
時々立ち上がってストレッチをするなど、意識して体を動かしてください。

★ 睡眠
- 睡眠不足も血糖値を上げる1つの要因となります。
- 十分な睡眠
- 毎日7時間程度の睡眠を心がけましょう.
- 生活リズムを整える
- 毎日同じ時間に寝起きし、太陽の光を浴びましょう.
- 寝室の温度や湿度、照明などを調整し、できるだけ心地よく眠ることができるよう、
- 環境を整えましょう。
★ストレス軽減

ストレスがかかると、
コルチゾールやアドレナリンなど血糖値を上げる作用のあるホルモンが分泌されます。
また、ストレス解消のため、食べ過ぎ・飲み過ぎになってしまうと、
さらに血糖値が上がる恐れがあります。
心身の疲れを感じたら、疲れがひどくならないうちに休養をとり、回復に努めましょう。
適度な運動や好きな趣味を楽しみ、リラックスするのもいいでしょう。
ストレスをゼロにすることは難しいと思いますが、自分に合った方法でやわらげ、
なるべくストレスを貯めないようにすることが大切です。
- ぬるめのお風呂にゆっくりつかろう
- 友人と会ったり外出したり、自分に合ったストレス発散を
- つらい時は無理せず周りの人や専門家に相談を
★.節酒・禁煙をする

2型糖尿病の発症リスクを上昇させないためには、節酒・禁煙は重要です。
例えば清酒の場合、1日1合以上飲む人は飲まない人と比較して、
1.3倍も2型糖尿病の発症リスクが高まるとされています。
多量飲酒は糖尿病の発症リスクの1つです。
また、お酒はカロリーが高く、一緒に食べるおつまみもカロリーが高いものが多いので、
飲酒の機会が多いと肥満のリスクが上がります。
お酒を飲むときは、飲み過ぎないようにして、
枝豆や焼き鳥のような高タンパク質・低カロリーのおつまみを選びましょう。
タバコを吸うと、ニコチンが交感神経を刺激して、血糖値を上げる作用のあるホルモンが分泌されます。
また、タバコに含まれる有害物質の影響で、インスリンの働きが悪くなります。
タバコは糖尿病のリスクを高めるだけではなく、
肺がんやCOPD(慢性閉塞性肺疾患)、心臓や血管の病気など、
さまざまな健康被害をもたらします。
喫煙の習慣があるなら、できるだけ早く禁煙することをおすすめします。
喫煙する人(1日20本以上)と喫煙しない人を比較すると、
男性で1.4倍、女性で3倍も2型糖尿病の発症リスクが高くなるとされています。
★適正体重の維持:
- BMIを意識
- BMI25以上は肥満の目安です.
- 体重を減らす
- 肥満は糖尿病のリスクを高めます.
- 日本人はBMI25(肥満指数)ほどの小太りでも2型糖尿病になりやすいです。
BMIが1kg/㎡増えるごとに、男性・女性ともに発症リスクが17%上昇するといわれています。
一方で、生活習慣の改善とともに体重を2〜3kg減少させれば、
2型糖尿病の発症リスクを大きく低下できます。
★定期的に健康診断を受ける
- 定期的な健康診断
- 糖尿病を早期発見し、適切な治療を受けましょう.
- 健診で異常値があった場合
- 専門医に相談しましょう.
- 糖尿病の早期発見と治療は、合併症(視力低下、手足の痺れ、腎機能低下など)
- を予防するために重要です.

★医師や栄養士に相談する
- 糖尿病の食事療法は、個人によって異なります。
- 医師や栄養士に相談し、適切な食事療法を計画しましょう.
★予防のための薬を処方してもらう
すでに血糖値が高めで糖尿病予備軍である方は、
発症を抑えるための薬を処方してもらえることがあります。
ただし、前提としてバランスの良い食事や運動など生活習慣の修正も必要です。
血糖値が高めの方は、一度受診をして医師に相談してみましょう。
★糖尿病に一番良いお茶は?
緑茶です。
緑茶に含まれる
カテキンは、
血糖値の上昇を抑える効果があると言われています。
また、
水
麦茶
ルイボスティー
といった無糖のお茶も、糖尿病の方におすすめです。
★緑茶の効果:
- 血糖値の急上昇を抑える:
- 緑茶を食前や食事中に飲むことで、
- 糖質の吸収を抑え、血糖値の急上昇を防ぐのに有効です。
★カテキンの効果
- カテキンは、血糖値の上昇を抑えるだけでなく、脂肪の吸収を抑えたり、
- 血中のコレステロール値を下げたりする効果も期待できます。
★その他のおすすめのお茶
- 麦茶
- 糖質やカフェインを含まないため、安心して飲むことができます。
- ルイボスティー
- カフェインフリーで、リラックス効果も期待できます。
- 紅茶
- 緑茶と同様にカテキンが含まれているため、血糖値のコントロールに役立ちます。
★糖尿病の食事のポイント:
- 玄米・雑穀米:血糖値の上昇を穏やかにする食物繊維が豊富.
- 納豆:食物繊維とタンパク質が豊富で、血糖値の安定に役立ちます.
- さばなどの青魚:EPAやDHAなどの不飽和脂肪酸が豊富で、
- 糖尿病のリスクを軽減する効果が期待できます.
- ごぼう:野菜の中でも食物繊維が特に豊富で、食後の血糖値の上昇を抑える効果があります.
- 舞茸:食物繊維が豊富で、カロリーも低いので、毎日の食事に取り入れやすいです.
- わかめ・めかぶ・もずく:水溶性食物繊維が豊富で、
- 血糖値の上昇を抑える効果があります.
- トマト:低GI食品で、血糖値を上げにくいです.
- リンゴ:ペクチンという水溶性食物繊維が豊富で、血糖値の上昇を穏やかにします.
- ブルーベリー:アントシアニンが豊富で、血糖値のコントロールに役立つとされています.
- ハイカカオチョコレート:食欲抑制効果や、
- 血糖値の上昇を穏やかにする効果が期待できます.
その他、血糖値を下げるのに役立つ食べ物:
- イヌリン:根菜類やアスパラガスなどに含まれる水溶性食物繊維で、
- 血糖値の変動を穏やかにします.
- コーヒー:糖尿病の予防や血糖値の改善に役立つとされています.
- 桑の葉茶:桑の葉に含まれる成分が、血糖値の上昇を抑える効果があると言われています.
- リンゴ酢:食事の前に飲むと、血糖値の上昇を抑える効果が期待できます.
★食べ方のキホン

・毎日三食バランスよく適量の食事をとる
・早めに起きて朝ご飯を食べ、いきいきと動ける体に。
・夕食を食べ過ぎると、寝るまでにエネルギーを消費しきれず、脂肪に代わるので控えめに。
・間食や嗜好飲料・アルコールのとり過ぎは肥満や高血糖のもと。
無糖のお茶やコーヒー、ミネラルウォーターなどがおススメ。
野菜はたっぷり、食事のたびに食べよう。1日小皿5つが目安
揚げ物や炒め物など、油をたっぷり使った食品は、1日1品か2品まで。
油を使った食事をとるなら、エネルギー消費しやすい昼食で。
主菜は魚・肉・卵・大豆製品など、1日の中で種類を変えて選ぼう。
食べ過ぎた翌日はいつもより食べる量を少し控えめに。1週間平均で調整を。
★味付けのキホン
・野菜料理でも、ドレッシング、マヨネーズ、バターなどの油脂はなるべく控えて。
・味の濃い食品は食が進みがち。濃い味付けのおかずは1品に絞り、そのほかは薄味に。