やましたクリニック
2025.02.18 12:30~13:00
出席者 大村 浦 中村 山下
嘔吐してしまったときの対処法
感染者の嘔吐物や糞便には大量のウイルスが含まれています。
また、100個以下と少ないウイルス量で感染するといわれており、
感染力が非常に強力であるといえます。
感染を拡大させないためにも、適切な方法で処理を行いましょう。
![ノロウイルス対策・汚物除去のイラスト素材 [141313889] - イメージマート](https://preview.imagemart.jp/0Jrwjygg0zIM/afloimagemart_141313889.jpg)
【汚物処理のポイント】
*汚物の処理は素早く適切に
*処理にあたる人以外の方を遠ざけてください。
処理の際に吸い込むと感染してしまうおそれのある飛沫(ひまつ)が発生します。
少なくとも他の人は
*3mは遠ざかってください。
*使い捨てのマスク、手袋、ガウン、エプロン
などを着用する
(必要に応じて靴にもカバーをする)
*汚染した場所に他の人が立ち入らないようにする。
*眼鏡をしていない場合は、ゴーグルなどで目の防御をすることをお勧めします。
*嘔吐物・下痢便が付着した場所を中心にして、
中心部から2mほどの範囲を、
使い捨ての雑巾などで拭いて消毒してください。
*アルコール消毒は有効ではありませんので、
必ず塩素系消毒剤を使用してください。
*小さなバケツやペットボトルなどを使って、吐瀉物を取り除く
取り除いた吐瀉物は、
新聞紙や紙を敷いた袋に入れて、
燃えるゴミまたは生ごみとして捨てる
*ペーパータオル
などで飛び散らないよう外側から内側に向けて、面を 折り込みながら静かに拭き取り、
ビニール袋に密閉し
二次回収袋の内側に触れないように
袋の口をしっかり縛った後、廃棄する。
*汚染された布や紙、手袋などは、専用のビニール袋や感染性廃棄物容器に密閉する
*汚物が付着した床などは、0.1%の次亜塩素酸ナトリウム(塩素濃度1,000ppm)
を染み込ませたペーパータオルや雑巾などで消毒し、
10分ほど放置後拭き取る
処理後は
流水と石ケンで十分に手洗いをし、
十分に換気を行う

*加熱できる物については熱湯での加熱を行う
*他のものと別に洗濯機等で洗濯する
- 汚染された可能性のある食品は廃棄する
*ノロウイルスは乾燥すると空気中に漂い感染源となるため、速やかに処理する
★必要に応じてトイレの消毒も
感染者が使用したトイレの便座や手すり、ドアノブなどからもウイルスが検出される
ことがあり、消毒をすることで感染拡大を防ぐことができるでしょう。
★服や布団などが汚染されたときは
洗剤を入れた水で下洗いをする(静かにもみ洗い)
85℃で1分間以上の熱水洗濯を行う
(困難な場合は次亜塩素酸ナトリウムで消毒後、乾燥機を使用)
*他の洗濯物と一緒に洗わず、単独で洗う必要があります。
*下洗いを行った場所の清掃、消毒をする
- カーペットやソファ、布団などに塩素系漂白剤を使用すると、
- 変色や劣化の恐れがある次亜塩素酸ナトリウムは、漂白作用があるため、
- 色柄ものの消毒には不向きである
- 熱湯消毒が適しています。
- 85~90℃で90秒以上加熱すると
ノロウイルスは不活化します。
布団や絨毯、カーペット、ソファーなど洗濯が困難な場合は、
消毒剤に浸したタオルでたたき拭きで汚物を取り除いた後に
スチームアイロンの熱消毒を行うと効果的とされています。
汚染後2週間以上は、感染者以外は使用しないほうがよいでしょう。
★また、患者が使用したトイレ、お風呂、ドアノブ、食器、調理器具なども
塩素消毒液などで消毒しましょう。
*片付けのあとは、必ず流水と石鹸で手を洗いましょう
※次亜塩素酸系消毒剤を使って、手指等の体の消毒をすることは絶対にやめてください。
皮膚が荒れてしまいます。
- 吐物処理後は、調理や配膳などに従事しない
汚物処理の際には、次のような点に注意しましょう
- 汚物中のウイルスが飛び散らないように、ペーパータオルや新聞紙などをかぶせる
- しぶきなどを吸い込まないようにする
- 吐物処理後は、調理や配膳などに従事しない
- 汚物で汚れた衣類は、他の洗濯物と一緒に洗わない
ノロウイルスに効果のある消毒剤
塩素系消毒剤(商品名:ピューラックス、ミルトンなど)
家庭用漂白剤(商品名:ハイター、ブリーチなど)

● 適切な濃度
嘔吐物・便がついた場所や物の消毒
=0.1%
トイレのドアノブ、便座、衣類、食器具などの消毒
=0.02%
● 薄め方(原液濃度5〜6%の場合)
0.1%
原液40ml(キャップ 約2杯分)+水2L
※ペットボトルキャップの場合は、8杯分
0.02%
原液10ml(キャップ 約0.5杯分)+水2L
※ペットボトルキャップの場合は、2杯分
※ 素手で取り扱うと荒れやすいので、手袋をして行ってください
※ 時間が経つと効果が弱まるので、作り置きはしないでください
※ 子どもなどの誤飲に注意してください
