岩国市の内科、胃腸内科、消化器内科、肛門科 やましたクリニック

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ヘルペス

ヘルペス

ヘルペスとは皮膚に小さな水ぶくれが集まって炎症を起こしている状態のことです。
ヘルペスウイルスに感染したことで水ぶくれを引き起こします。ヘルペスウイルスはいくつか種類があり、例えば水ぼうそうや帯状疱疹「水痘・帯状疱疹ウイルス」が原因であり、口唇ヘルペスや陰部にできるヘルペス「単純ヘルペスウイルス」によって引き起こされます。
ヘルペスウイルスは、ヘルペスウイルス科として8種類存在します。一般的には、口唇ヘルペスを引き起こす単純ヘルペスウイルス(HSV)と、いわゆる「胴巻き」といわれる帯状疱疹を引き起こす水痘・帯状疱疹ウイルス(VZV)の2種類を「ヘルペス」と呼ぶことが多いです。

【画像】ヘルペス

単純ヘルペスウイルス(HSV)

HSV感染症として、口唇ヘルペス(口の周りにできるヘルペス)と陰部にできるヘルペスが有名であり、どちらも体の疲れなどにより症状(液体で満たされた痛みを伴う小さな水ぶくれ)を頻回に繰り返しやすいという特徴があります。ヘルペスウイルスは非常に感染力が強く、水ぶくれに直接触れるだけでなく、ウイルスの付いた粘膜や皮膚と接触することによっても感染します。

原因

単純ヘルペスウイルスというウイルスはHSV‐1とHSV-2の2種類の型に分けられるが、口唇ヘルペスにはHSV-1が関与することが多いです。水疱内の透明な液や、皮膚のただれた部分、唾液、ウイルスが付着した手指や器具から接触感染します。
そのほか、患者さまのくしゃみや咳、会話中のウイルスを含んだつばがすぐ近くにいる人の皮膚や口・鼻などの粘膜に直接付着して感染する飛沫感染もあります。単純ヘルペスウイルスは多くは子どもの頃に感染することが多いといわれていますが大人になってから感染する場合もあります。

症状

口唇ヘルペスは唇や口の周りがピリピリし、チクチクするような痛みや違和感を伴います。また部分的に赤く腫れあがり、小さい水ぶくれが出たりただれたりします。

治療

治療については軽症ならば抗ヘルペスウイルス薬のアシクロビルやビダラビンを塗布します。重症ならばファムシクロビルやバラシクロビルなどの抗ヘルペスウイルス薬を内服します。疲労、風邪、ストレス、紫外線、生理などで体の免疫力が下がったときに唇や口の周りにウイルスが皮膚へ移動すると再発します。抗ウイルス薬は神経節に潜んでいるウイルスに対しては効果がなく、単純ヘルペスウイルス感染症を根本的に治す薬は今のところないため、再発を防ぐ意味でも休息は大切です。単純ヘルペスに対するワクチンは現時点ではありません。

水痘・帯状疱疹ウイルス(VZV)

VZV感染症として、水痘(水ぼうそう)と帯状疱疹があります。
水痘(水ぼうそう)はウイルスが初めて感染した時に発症するもので、一生に1回経験するものです。
従来は子供に多い病気でしたが、最近は水痘ワクチンが定期接種化されたため、ワクチン接種により水痘(水ぼうそう)の発生が激減しています。水痘(水ぼうそう)は空気感染しますので、水痘(水ぼうそう)と診断された方は隔離が必要です。
一方、帯状疱疹は、60歳以上の方に発症しやすいもので、神経に沿って、ピリピリとした強い痛みと、水疱ができるのが特徴です。水痘・帯状疱疹ウイルスは、感染者の体内でウイルスに対する抗体がつくられ、水ぼうそうが治癒した後、神経の根元にある神経節に潜伏します。
普段は抗体の力で押さえ込まれていますが、病気や疲労・ストレスなど免疫力を低下させる要因が重なると、ウイルスは再度活性化して増殖し、深いところにある知覚神経を通って表面の皮膚に作用し、痛みを伴なった水疱の群れを作ります。これが、帯状疱疹です。帯状疱疹は、脇の下から胸部・腹部にかけてと、額からまぶた・鼻にかけて症状がでやすく、神経に沿って身体の左右のどちらか一方に、帯状になって症状がでるのが特徴です。
帯状疱疹は、通常、病変部を直接触らない限りはうつりません。さらに、帯状疱疹から別の方に帯状疱疹としてうつることはなく、水痘(水ぼうそう)としてうつることがありますので、水痘(水ぼうそう)になったことのない小さいお子さんには接触に注意が必要です。

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