脂質異常症の原因には、生活習慣の乱れや遺伝などが考えられます。
【生活習慣の乱れ】
- 過食、食べ過ぎ、高カロリー食の摂取
- 肥満:中性脂肪やコレステロールを多く含む食品を取り過ぎると肝臓が中性脂肪の合成を促進し、脂質代謝に異常が生じやすくなります。
- 脂肪分(動物性脂肪)の多い食事
- 野菜不足
- 糖質(甘いもの)の多い食事(ソフトドリンクや間食)
- 運動不足:HDL(善玉)コレステロールを減らす原因となります。
- 喫煙:総コレステロールとLDL-コレステロールが増え、HDL-コレステロールが減ります
- 飲酒:飲酒は適量であれば良い影響もありますが、過剰摂取は中性脂肪の増加や脂肪肝の原因になります。
- ストレス:ストレスや睡眠不足により、血中脂質を増加させるホルモンが分泌されます。
- ホルモンバランスの乱れ:更年期に入り突然LDLコレステロールの数値が高くなった方は、ホルモンバランスの乱れが要因かもしれません。
【遺伝】
- 家族性高コレステロール血症
- 親や祖父母、兄弟など血のつながったご家族に
- 脂質異常症や心筋梗塞を起こした方がいる場合
特に近年、国内で脂質異常症の患者が増えた背景には、
食の欧米化が進んで
*動物性脂肪の多い食事が増えたこと、
車の普及などによって
*慢性的な運動不足
の状態にあることなどが関わっているといわれています。
脂質異常症の原因
LDLコレステロールの高値の原因として、
まず第一に
食事中の飽和脂肪酸のとりすぎ
があげられます。
飽和脂肪酸は、
・肉の脂身(赤身ではなく白い部分。バラ肉、ひき肉、鶏肉の皮も含む)
・バターやラード
・生クリーム
*乳脂肪
*パームヤシやカカオの油脂、
*インスタントラーメン
など加工食品にも含まれています。
一般的には、冷蔵庫の中で固まっている油脂は、飽和脂肪酸の多い油脂であることが多く、
サラダ油や魚油のような液体の油は、不飽和脂肪酸の多い油脂
であることが多くなっています。

食事中の飽和脂肪酸と血中のコレステロールとの関係は、
食事中のコレステロールと血中のコレステロールとの関係よりも強く 、
LDLコレステロールが高い人がまず第一に行うべきことは、
飽和脂肪酸のとりすぎを改めることです。

また、トランス脂肪酸を多く含む
加工油脂
スナック菓子
甘いお菓子
などの摂り過ぎも原因となります。
*トリグリセライド(中性脂肪)の高値の要因としては、
エネルギー量のとりすぎ、
特に
酒
油もの
砂糖
果物
ジュースなど糖質
のとりすぎなどがあげられます。
*HDLコレステロールの低値はトリグリセライド(中性脂肪)の高値と連動することが多く、
その要因は、
肥満
喫煙
運動不足
です。
*女性がコレステロール値が高い原因とは?
女性は更年期にさしかかるとLDL(悪玉)コレステロール値が上昇する傾向にあります。
それに加え、昨今のコロナ禍による運動不足や、
在宅勤務におけるデジタルデバイスの接触機会の増加により
自律神経が乱れ、体内の調整機能が低下し、
それらがLDL(悪玉)コレステロール値の上昇に影響します。
