機能性ディスペプシア FunctionalDyspepsia(FD)とは、胃内視鏡検査をしても、胃炎、胃潰瘍、癌などの病気は見当たらないにもかかわらず、胃もたれや胃痛、早期満腹感といった症状が続く病気です。
「機能性」は形態的異常、つまり形が変わったり、傷がついていたりといったことがないにもかかわらず症状を起こす状態のことを指します。「ディスペプシア」はギリシャ語に由来し、dys (bad=悪い)+ peptein (digestion=消化)、すなわち胃や十二指腸に関連した「消化不良」を意味します。
機能性ディスペプシアの場合、暴飲暴食のような明らかな原因がないにもかかわらず症状が慢性的に持続します。
国際的診断基準は「6カ月以上前から症状があり、最近3カ月間はつらいと感じる食後のもたれ感、早期飽満感、心窩部痛及び心窩部灼熱感のうち、1つ以上の症状があり、かつその原因となりそうな器質的疾患が確認されていない場合」とされています。
ある調査では、日本人の10人に1人が機能性ディスペプシアであると言われています。