岩国市の内科、胃腸内科、消化器内科、肛門科 やましたクリニック

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糖尿病

(1) 糖尿病とは何か❓ やましたクリニック 山下博士 - YouTube

糖尿病とは

糖尿病とは血糖値が高い病気です。血液中のブドウ糖のことを「血糖」といいます。

血液の中にどのくらい「血糖」がとけているかを表す単位が「血糖値」です。


空腹時の血糖値が126mg/dl以上、

食後血糖値が200mg/dl以上である場合は

糖尿病である可能性が極めて高いと言えます。

しかし、糖尿病の判定基準には血糖値以外のもう一つの要素があります。

それが、HbA1cです。

高血糖が続くと、ヘモグロビンと糖が結合しHbA1cとなります。

1〜2ヶ月後、結合はより強固になり約120日間血液中に存在します。

よってHbA1cは約1〜2ヶ月の血統平均値を示すこととなり、

血糖値はある一時点での血糖値を示すにすぎないのです。

【画像】糖尿病

その特性を生かして、

空腹時血糖値が126mg/dl以上、

食後血糖値・随時血糖が200mg/dl以上で、

HbA1cが6.5%以上

であれば糖尿病だと判定されます。


インスリンの作用が不足することで高血糖になります。

インスリンは、胃の裏側に存在するすい臓のランゲルハンス島のβ細胞から分泌されるホルモンで、

血管内のブドウ糖を細胞へ取り込む働きがあり、血糖の上昇を抑える作用があります。

ただし、すい臓内のインスリンの働きが不足すると、筋肉や肝臓への糖の取り込みが低下して高血糖を起こし糖尿病となり、血管障害を併発します。


糖尿病には、大きく分けて1型糖尿病と2型糖尿病がありますが、95%以上は2型糖尿病となります。

発症年齢は主に中高年ですが、最近では若い方でも発症するケースがあります。

家族に糖尿病歴の方いる場合が多く、遺伝の可能性もありますが、一番は暴飲暴食・飲酒・喫煙・運動不足・肥満

など生活習慣の問題により発症するケースが多いです。

糖尿病に対するお薬は有効ではありますが、最も重要なのは食事・運動療法です。

自覚症状としては、

多尿・水分を多くとる(多飲)・体重が減る・疲れやすい・空腹感が強く、たくさん食べる・

手足がしびれる、足がつるなどがあります。

糖尿病はとても恐ろしい病気です。

糖尿病予備軍ですら、動脈硬化性合併症として心筋梗塞や脳梗塞という危険な病気をを引き起こします。

2型糖尿病となり病状が進行すると、3大合併症である神経障害・網膜症・腎症を併発します。

神経障害では、手足の痺れや感覚の麻痺、足の先が腐り場合によっては切断というケースもあります。

網膜症では、眼底出血のためものが赤く見えたり、目がかすんだりします。

腎症は、腎機能が悪化し腎不全になれば透析が必要になあり、尿毒症という毒素がたまる病気にもなります。

3大合併症の予防のための目標は、HbA1cは7.0%未満です。

治療

糖尿病の治療とは、

血糖値を常に健康な人に近いレベルに維持し続けること、高血糖にならないようにすることです。

そのために最も重要なのは食事療法です。

食事のポイントは、

主食(ご飯・パン類などの炭水化物)と、主菜(肉・魚などのタンパク質)と、

副菜(野菜・海藻などのビタミン)をバランス良くとることです。

朝食では和食・洋食に関わらず主食・主菜・副菜を揃え、その日の予想運動量に応じて、

食べる量を調整することがポイントです。

昼食では丼物・カレーなどの単品はできるだけ避け、主食を控えめにし主菜と副菜を多めにとりましょう。

野菜は多めに、揚げ物は控えめにし、牛乳や乳製品、果物を添えるとよいでしょう。

夕食では朝食・昼食ではとらなかった食材・調理方法を選び、入眠2時間前には食事を終わらせましょう。

予防

食後の血糖上昇を抑えるために「食べる順番ダイエット」があります。

これは食事の順番を

①食物繊維、②発酵食品、③タンパク質、④炭水化物にすることで血糖値が上がりにくくすることです。


食後血糖値の上昇を示す指標をグライセミック・インデックス(GI)があります。

GIは食品に含まれる糖質の吸収度合いを示し、摂取2時間までの血液濃度を計ったもので、GI値が高い食材は糖尿病の方には不適切となります。

GI値が高い(70以上)食材には、白砂糖、黒砂糖、白米、食パン、せんべい、キャラメル、フライドポテト、アメ玉、どら焼き、ミルクチョコレート、じゃがいも、大福、もち、うどんなどがあります。

一方、GI値が低い(45以下)食材には、バナナ、豆腐、りんご、大豆、キャベツ、きなこ、納豆、ぶどう、そば粉、みかん、トマト、きのこ、牛乳、わかめなどとなり、糖尿病の方でも安心して食べられます。

糖尿病はとても恐ろしい病気です。

診断された方は決して放置せず、場合によっては病院でお薬の治療が必要となりますが、

日々の生活の中での自己管理がとても重要となります。

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