虚血性大腸炎の症状
腹痛
突然に強い左側腹部から左下腹部痛(持続性)が生じます。
強い痛みにより、吐き気や冷や汗などがみられることもあります。
腹痛に続いて現れることの多い症状です。
炎症によるもので、水様性下痢を認めることがあります。
人によっては10回以上排便があることも稀ではありません。
下痢は長く続くことは少なく一時的なことが多いです。
血便
下痢ののち、徐々に血便が見られるようになります。
大腸の炎症部からの出血であり、粘度のある、ピンク色やであることが多くなります。
血流が悪くなると大腸の粘膜に傷ができるなどの障害が起こります。大腸の粘膜に傷ができる
と炎症を起こし粘膜から出血で、やや粘調のピンク色~暗赤色や赤黒色の出血が見られます。
出血の程度がひどい場合には、便器が真赤になるくらいの血便が出ることもあります。
発熱
虚血性大腸炎では強い炎症や傷ついた粘膜から細菌が入り込み発熱することがあります。
微熱(通常は37.7℃未満)がよくみられます。
腸閉塞・吐き気・嘔吐
また大腸の炎症が強くなって浮腫(ふしゅ)が起こると大腸の中を閉塞させたり狭くしたりします。
浮腫とは「むくみ」と同じで、組織の水分が多く腫れあがった状態になることです。
大腸が狭くなると大腸の中の流れが悪くなり腸閉塞またはそれに近い状態になることもあります。
腸閉塞になると吐き気や嘔吐などの症状が現れます。
通常は1〜2週間ほどで改善することが多い病気ですが、重症化することもあります。