潰瘍性大腸炎の疑いがある場合、まず症状とその経過、病歴などについて問診します。
便・血液の検査では細菌感染による大腸炎など、他の病気による炎症がないかを確認します。
潰瘍性大腸炎の診断や治療方針の決定、病状の評価、大腸がん検診に、大腸内視鏡検査は欠かせません。肛門から内視鏡を入れて大腸内を確認する、大腸内視鏡検査が行われます。
その後、大腸の状態(炎症や潰瘍の形態や、病変の範囲など)をより詳しく調べ、感染性腸炎など症状が似ているほかの大腸疾患と区別して診断を確定するために大腸内視鏡検査が行われます。必要に応じて鎮静剤や鎮痛剤を使用しながら、肛門から内視鏡を挿入して大腸の中を観察します。柔らかい内視鏡を肛門から挿入して、病変部位を直接観察するとともに、生検(顕微鏡で調べるために病変とみられる部分の組織を一部切りとること)を行います。
なお、内視鏡検査は症状がない寛解期においても、治療内容の変更の判断や大腸の炎症・潰瘍部位の癌化(全大腸炎型では10年以上経過すると癌化の危険性がある)の確認などのために必要な検査です。